キョウオウ ハーブ-春に円筒形の花序を出し黄色い花を咲かせる-イパネマおやじ
キョウオウ (wild turmeric) は、クルクマ属の仲間で、ウコン(Curcuma longa)のように食用、薬用として利用される種類が多数あります。同じ仲間でもクルクマ・ペティオラータ(C. petiolata)のように、花の観賞が目的で栽培される種類もいくつかあります。
キョウオウは春ウコンでウコンは秋ウコンと呼ぶ
- 分類:ショウガ科・ウコン属 / 原産地:熱帯アジア(マレーシア、インドネシア、インド)
- 別名:ハルウコン
- 学名:Curcuma aromatica
- 英名:Wild turmeric
- 園芸分類:多年草
- 草丈:100cm
- 開花期:5~9月下旬 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- 多年草だが寒さに弱いので、一般的には春植え球根として扱われています。白色やピンク色の美しい苞(ほう)が重なりあっている。
- 草丈は50cm以上で、葉姿は長い葉柄を持ちカンナに似た葉身をつけます。葉は基部で交互に抱き合い2方向に数枚伸びる。本種の葉姿はウコンに似ているが、表面が平らで滑らか、裏面はビロード質の伏毛があるので区別されます。
- 近縁種
- ウコンは8~9月頃に開花するので別名をアキウコンと呼ばれ、本種のキョウオウは5~6月頃に開花するので、別名をハルウコンと呼びます。
- 苞葉はウコンが白色~淡い緑色で、キョウオウは淡い桃色~紫橙色となる点で異なります。苞葉の下に見られる花は径2cm位の黄色でウコンと同じです。
- 適応
- 健胃、利胆、止血、通経、胆炎、胆道炎、胆石症カタル黄疸、胃炎
- 料理・飲み物で楽しむ
- なし
- 用土
- 鉢植えの場合、水はけのよい土壌を好むので、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で配合した土を使います。市販の培養土でもよい。
- 肥料
- 追肥は春から秋の生長期に、チッ素・リン酸・カリが同等もしくはリン酸が少し多い目の配合の化成肥料を置肥として施します。
- 特に開花している時期は、肥料が多く必要なので液体肥料も併用して施しましょう。開花期間が長いので肥料切れに注意しましょう。
キョウオウの植えつけの適期は?
- 植えつけ
- 適期は4月~5月中旬です。根茎を植えつけますが、5~6号の腰高鉢を使い地表から深さ約3cmに1根を植えつけます。
- 植えつけ初期に、多湿・多肥料にすると枯死することがあるので注意してください。
- 株分け
- 大きく育った根茎を分けて増やします。根が伸長した先のイモ状にふくらんだ部分に養分を蓄えるので、分けるときはイモ状の部位を外さないようにしてください。
キョウオウの水やりはどの程度必要なの?
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。乾燥状態に関係なく定期的に施すと、過湿になるので注意しましょう。
- 地植えの場合、真夏日などの高温期には土の表面が乾いたら水を施します。
- 手入れ
- 病害虫→特になし
- 花茎切り→花後の、花茎を切り取ります。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 根茎(棒状に肥大した球根)の堀り上げは10月中に行いましょう。堀り上げた根茎は、鉢に移して翌年の春まで室内などの暖かい場所で管理します。
- 地植えの場合、寒さに弱いため戸外で放置すると枯れるので注意しましょう。
- 中国では生薬市場での通用名としてウコンを姜黄、キョウオウを鬱金と呼んでいます。日本と中国で通用名が異なるため、両者は混同して扱われることが多い。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所をもの見ます。日陰でも育ちますが、日光によく当てたほうが花つきがよくない、株もコンパクトによくまとまります。
- 夏季の生育期は、土壌の乾燥を防ぐための管理をしましょう。
植物園の風景: