ハナモモ ハーブ-桃の仲間で鑑賞用の園芸品種-イパネマおやじ
- ハナモモ (Peach) は、ハナモモは、花を観賞するために改良されたモモの花木のことで、果樹のモモ(桃)と区別するために特にハナモモと呼ばれています。サクラの花の咲く時期より少し早めに開花の最盛期を迎え、色艶やかな赤、ピンク、白の花が春の到来を感じさせてくれる花です。
- モモは古来より中国で栽培され、災いを除き、福を招くとされてきました。日本へ渡来したのは、弥生時代といわれています。”古事記”にもモモの記述があり、平安時代になると3月3日の桃の節句が祝われ、モモの花が観賞されるようになりました。
ハナモモは鑑賞のための品種
- 分類:バラ科モモ属 / 原産地:中国黄河上流
- 別名:
- 学名:Prunus Persica
- 英名:Peach
- 園芸分類:落葉低木
- 樹高:5~8m
- 開花期:3月中旬~4月中旬 / 栽培方法:地植え(枝が大きく生長するので鉢植えには適しません)
- 近縁種
- 矢口(Prunus persia’Yaguchi’)→ピンクの八重、切り枝として利用される。
- 照手紅(Prunus persia ‘Terute Beni’)→ほうき立ち性で狭いスペースでも栽培が可能。紅色大輪の花。
- 照手白(Prunus persia’Terute Shiro’)→ほうき立ち性で狭いスペースでも栽培が可能。黄色がかった白色大輪の花。
- キクモモ(Prunus persia’Kiku’)→細長い花弁が重なった様子がキクの花のように見える。
- 特徴
- 鑑賞用のハナモモとして改良が行われるようになったのは、江戸時代に入ってからで、現在の栽培されている品種は当時のものが大半です。
- 樹形には、立ち性や枝垂れ性、ほうき立ち性があります。
- 狭いスペースにはほうき立ち性、広い場所では枝垂れ性や立ち性など、定植する場所に応じて樹形を選びましょう。
- 耐寒性があるので冬でも手入れの必要はありません。
- 適応
- 気管支炎、咳、痰、便秘
- 料理・飲み物で楽しむ
- なし
- 用土
- ほうき立ち性以外の品種を庭植えにするときは、充分なスペースを確保できて、水はけと日当たりのよい場所を選びましょう。日陰だと、枝が徒長して花が咲きにくくなります。
- やや乾燥気味の土壌を好みます、水はけがよければ土質は特に選びません。
- 肥料
- 適期は2月~3月、11月~12月です。
- 2月から3月の落葉期に、緩効性化成肥料や有機質肥料(油かすと骨粉を混ぜたもの)を施します。植え付け後の、苗木のうちは花芽ができた後の9月にも同様の肥料を施します。根元に直接かからないよう株元から少し離れた場所に溝を掘り、埋め込みます。
枝垂れ性や立ち性、ほうき立ちの樹形がある
- 接ぎ木で増やす
- 接ぎ木で増やすことができますが、品種同士の相性もあり、こまかな技術が必要なので初心者には向きません。
- 植えつけ
- 適期は2月~3月です。寒冷地では、春になってからがよいでしょう。
- 植え替え
- 適期は2月~3月です。
- 地植えの場合、特に必要なし。
- 鉢植えの場合、徐々に大きくしていく場合は、鉢が根で一杯になったら一回り大きな鉢に植え替えましょう。鉢の底には、水はけをよくするための軽石を敷くのを忘れずに。
江戸時代に作出された品種が多い
- 水やり
- 7月~9月の高温期には、地植えの場合でも極端な乾燥をしないように朝か夕方に、地面にタップリと水がしみ込む位に施しましょう。この時期以外は必要ありません。
- 手入れ
- 病気→せん孔細菌病、縮葉病(しゅくようびょう)、灰星病
- 害虫→カイガラムシ、アブラムシ
- 枝の切り戻し→12月~2月か、花の終った後に枝の切り戻しをしましょう。短い枝にたくさん花芽がつくので、細くて弱い枝や伸びすぎた枝は短く切り戻してしまいましょう。
- 木が若いうちは多少強めに短く切り戻しても横から芽が吹いてきます。成木になると芽吹く力が弱くなるので、あまり短く切り戻さないように注意が必要です。
- 太い枝を切り落とした場合、切り口から雑菌が入るのを防ぐために癒合剤(ゆごうざい)を塗っておきましょう。
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。日陰だと、枝が徒長して花が咲きにくくなります。