イチゴ ハーブ-果実はフルーツとして親しまれている-イパネマおやじ
イチゴ (strawberry) は、日本へは江戸時代に渡来しました。バラ科オランダイチゴ属の多年草です。ペルーとアメリカの野生種から生まれた栽培種で、最もなじみのあるベリーです。近縁腫のワイルドストロベリーも、古くから栽培されてきた植物です。
甘酸っぱい真赤な実を実らせる
- 分類:バラ科オランダイチゴ属 / 原産地:オランダで交配された園芸種
- 学名:Fragaria × ananassa
- 別名:
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(やや弱い)
- 草丈・樹高:20~40cm
- タネまき:4月~5月
- 苗の植え付け:2月~3月、秋は10月~11月中旬(育苗後または市販の苗が流通する)
- 植え替え:2月~3月、秋は10月~11月中旬
- 株分け:2月~3月、秋は10月~11月中旬
- 開花期:4月~5月
- 収穫期:適宜
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。
- ※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- 皆さんおなじみで、今更説明の必要もないほど親しまれている植物ですね。春に白い花を咲かせて、甘酸っぱい真っ赤な実を、実らせるバラ科の植物です。
- 現在の食用として栽培されているイチゴは、バージニア種とチリ種がオランダで交配されたものが素であるといわれています。
- 繁殖は種子を蒔いて育てるのではなく、ランナーと呼ばれるツルを育てて植え付けます。
- 近縁種
- 私たちが、日常食べているイチゴは以下の2種類が自然に交配してできた雑種です。
- バージニアナ種(Fragaria verginiana)→アメリカ東部原産です。
- チロエンシス種(Fragaria chiloensis)→南北アメリカ大陸に広く分布する。
水はけのよい土壌を好む
- 適応
- 下痢、消化管機能促進、利尿、緩下、肝臓強化、浄化、肌の保護
- 料理・飲み物で楽しむ
- フルーツ、ジュースやスイーツのトッピング
- 用土
- コンテナの場合、1株当たりの用土量が少ないと管理が大変です、出来るだけ用土量を多めに(1株当たり2リットル以上)確保しましょう。
- イチゴの根は肥料に直接当たると傷みやすいので、有機質(油粕、骨粉、腐葉土など)を20cm以上深く耕して土に混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- コンテナの場合、植え付ける2週間前に1㎡当たり100~150gの苦土石灰をまいて、よく耕します。そして、1週間前に1㎡当たり堆肥2kgと、粒状肥料を150~200gを散布して、よく耕します。
- 地植えの場合、イチゴの根は肥料に弱いので、有機質(油粕、骨粉、腐葉土など)を、20cm以上深く耕して土に混ぜ込んでおきます。
- タネまき
- 適期は4月~5月です。(気温が15~20℃の頃)
- ビニールポットに用土を入れ、深さ2mm程度の小さな穴を開けて、タネを1粒ずつ入れて、薄めに土で覆います。(2mm以上深すぎると発芽しないので注意)
- 25℃前後になると発芽しやすいので、日中は室内で日光の当たる窓際に置き、夜間は20℃前後を保つように管理します。(夜間の室温が高ければ屋外へ出すなど)このように寒暖の差がないと、発芽して生長しても、実がならないことがあります。
- 植え付け 生育適温17~20℃
- 苗が園芸店などに流通するのは、秋(9月中旬~11月上旬)、春(3月~4月)の年2シーズンです。
- 手軽に栽培したい場合、10月頃に苗を購入して深めのプランターに植えつけましょう。翌年の春には収穫ができます。
- 苗づくりをする場合、3月~4月に花つき苗を購入して植えつけます。初夏頃に株元からランナーが出てきたら、子株のランナーを切らないで、そのまま育てます。親株から1番目の子株は、大きくなりすぎているのと、親株の病気が感染している場合もあるので2番目以後の子株を使います。
- 子株が大きく育ってきたら8月頃にランナーを切り離し、他所へ仮り上します。その後10月頃になったら定植します。
- 植え替え
- 毎年実を付けますが、同じ株だと年々実が小さくなってしまいます。そのためにも毎年新しい株を育てて植え替えることが大切です。(株間は、65型プランターで3~4株が目安)
- 株分け
- 受粉の時期になると株から芽が出て、ランナーが伸びてきます。初期は養分の分散を避けるために切りとっておきましょう。来年用の苗は、6月以後に伸びてきたランナーを使います。
耐病性の強い品種を選びましょう
- 水やり
- 乾燥が激しい場合は、タップリと水やりしてください。
- 9月下旬~10月に植え付けます、株間は50~60cmとり、植え付け後約1週間くらいで活着するまでは水やりをしてください。
- 手入れ
- 栽培されている多くの品種は、9月下旬には花芽分化するので、11月以後は室内で上手に管理すると12月~1月には赤い実を付けます。イチゴは比較的寒さに強いので、室内でマイナス温度にならなければ冬越しは十分可能です。
- 日中は出来るだけ高温になるよう(外気を遮断して保温をしておく状態で、ガラスやビニール越しに太陽に当てる)にして、夜は凍らないように管理します。
- 問題は開花時の受粉です、自然の中では、ミツバチなどの昆虫が受粉の手助けをしてくれますが、室内では人為的に受粉を手助けする必要があります。ドライヤーで温風を離れた所から送風したり、筆で受粉させたりして作業を行います。受粉に最適な温度は、25℃前後の暖かい時が受粉率が高いといわれています。
- 立春を過ぎると休眠していたイチゴの株は、葉も少しずつ緑色になり生長を開始します。冬の間に施した防寒保温対策をした資材を取り除き、枯れた葉や古い葉を取り除きましょう。
- 病気→灰色カビ病、うどんこ病、根腐れ病
- 害虫→アブラムシ、オンシツコナジラミ、ダニ類
- 家庭で育てる場合 、当然ながら出来るだけ無農薬で育てたいと思われるでしょう。肥料を与えすぎたり、日当たりや風通しが悪かったり、排水の悪い土壌に植え付けた場合に病害虫が発生しやすくなるので植え付ける前の段階から育てるのによい環境を考えて栽培を始めましょう。
※ ハーブの栽培手入れ⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 開花してから、約1ヶ月後に収穫を迎えます。関東で5月中旬、以南では4月ではそれより早い時期が平均的です。
- 外で育てている場合、実がなると野鳥がやって来て収穫する前に食べられてしまいます。あらかじめ野鳥対策も必要、そして湿気が多いとナメクジが出現することもあるので、忌避剤で対処してください。
- 日当たり
- 日当たりの良い場所を好みます。