ゲンノショウコ ハーブ-下痢止めとして古くから使われていた-イパネマおやじ
ゲンノショウコ (Oriental geranium) は、日本では古来より、夏になると土用の丑の日の頃、風物詩となっている薬草採りが行われてきました。古くから民間療法に薬草として利用され、数ある民間薬の中でも代表といえる漢方の一つです。
生育が旺盛で耐寒・耐暑性が強い
- 分類:フウロソウ科フウロソウ属 / 原産地:日本、台湾、中国、ヒマラヤ地方
- 別名:ミコシグサ、タチマチグサ、(漢字表記・現の証拠)
- 学名:Geranium thunbergii
- 英名:oriental geranium
- 多年草 / 草丈:30~70cm
- 開花期:7月中旬~9月下旬 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- 葉は互生して形は掌状に3~5深裂、巾が3~7cmです。葉縁は鋸歯状で柔らかい葉質です。花は夏から秋にかけて、枝先や葉の脇から長い花軸を伸ばして5弁花を2~3ヶをつけます。花の色は、白や赤など様々な色合いがあります。北日本から東日本には白色が、西日本には赤紫色が多いようです。
- 生育が旺盛で、耐寒・耐暑性もあり放置しておくと雑草化してしまう程なので、基本的に栽培は放任でもよいくらいです。
- 飲むとスグに下痢が止まり、効果が現れたことから”現の証拠”と呼ばれるようになったといわれます。茎の大部分は、地表を匍匐して伏せるように伸びて、全草に毛が生えています。
- 適応
- 健胃、下痢、慢性の胃腸病、便秘
- 収斂作用のあるタンニンを含み、乾燥させた地上部を煎じて、急性の下痢や腸炎に利用。扁桃炎や口内炎、歯茎の腫れには、煎液でうがいをする。軽い切り傷には生薬の汁液をつける。汗疹(あせも)の改善にも入浴剤として利用される。
- 料理や飲み物で楽しむ
- 葉を和え物、天ぷら
- 用土
- 水はけがよく、半日陰で少し湿り気のある土壌を好みます。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜ込んだ土を利用。
- 肥料
- 4月・6月・10月に、少量の緩効性の化成肥料を表土に置き肥します。
スグに下痢が止まることから”現の証拠”と呼ぶ
- タネまき
- 適期は3~4月、秋は9~10月です。
- 株分け
- 適期は、2月中旬~4月上旬、秋は10月上旬~11月下旬。
- 植え付け
- 生育が旺盛で、近くにある植物を侵食するので、定植する場所の土をよく耕して、深さ50cmくらいまで板などで囲いをしましょう。
- 植え替え
- 適期は、2月中旬~4月上旬、秋は10月上旬~11月下旬。1~2年に1回行います。
野原や道端などに自生する野草
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。乾燥すると、茎が堅くなり葉は小さく、草丈も短くなるので要注意。
- 地植えの場合、自然にまかせます。
- 手入れ
- 生育が旺盛で、近くにある植物を侵食するので、周囲を血か50cmくらい掘り下げて板などで囲いをしましょう。
- 間引き:生長して葉が混み合ってきたら、収穫を兼ねて間引きをして風通しをよくしてやります。風通しが悪いと、病害虫が発生しやすくなります。
※ ハーブの栽培手入れ⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 適期は7~9月です。
- 漢方の利用には、夏に花が咲いている茎葉を採取します。水洗いをして、半日陰で乾燥させます。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 夏の西日と、直射日光は避けたいものです。午後から日陰になる場所が理想です。