改良用土 基本用土と混合して植物の好む土を作る-イパネマおやじ
改良用土とは、基本用土に混合して通気性、保水性、排水性、保肥性などの土質を改良する有機質(または無機質)の用土のことです。
改良用土(有機物の用土)
庭で栽培する場合の土づくり
栽培をする場所を深さ30cmを目安に土を耕します。(根を利用するハーブの場合は40~60cm)そして、腐葉土と赤玉土(中粒)を入れてよく混ぜ込みます。その場所が初めて植物を植える土や肥沃な土壌を好む種類のハーブを植える場合は元肥として堆肥や、有機質の肥料も加えてよく混ぜ込みます。
酸性度の高い土や、弱アルカリ性の土を好むハーブは少量の苦土石炭を入れてよく混ぜます。(1平方メートル当り100~200gくらい)苦土石灰や有機質の肥料を入れた場合は、土と肥料が馴染むまで1~2週間ほど待ってから、種まきや植え付けをしましょう。
鉢やプランターの土づくり
初めてハーブを育てる場合は、専用の土が販売されていますので、そのまま使うことが出来ます。もちろん自分で、研究して独自の配合を試すのも楽しいものです。
腐葉土
広葉樹の落ち葉を熟成させた、代表的な用土です。保水性、通気性、保肥性にすぐれ、微生物を活性化させ土質を、向上させます。品質にバラつきがあるので、完熟したものを選ぶことが大切です。
未熟な土を使うと、土の中で発酵して、根を傷める原因になります。特に松などの針葉樹の葉が入っているものは油脂成分が多く、腐りやすいので使うのを避けましょう。
牛ふん堆肥
牛ふんを発酵して乾燥させたもので、微量の栄養分を含みますが、植物を生育させるには至らないので、別途に肥料を必要とします。市販の商品は未熟なものが多く品質に問題がある場合もあるので、鉢やコンテナ栽培には使用しないほうが無難です。主として畑や花壇の、土壌改良に使います。
バーク堆肥
パークチップ(針葉樹類の厚い樹皮の薄片)を発酵、乾燥させたもので、少量の肥料分を含みますが植物を生育させるほどの量ではないので別途に、肥料を施す必要があります。市販の商品には未熟なものが多いので熟度を、確認する必要があります牛ふん堆肥と同様に、主に畑や花壇の土壌改良に使います。
ピートモス
湿地の水ゴケ類などが堆積して泥炭化したもので、ヨーロッパでは古くから使われています。腐葉土とよく似た性質を持ち、均質でほぼ無菌なので使いやすく室内園芸に適しています。しかし、酸性で微量要素を殆ど含まず、微生物を活性化する力が弱い点は腐葉土と異なります。
石灰を加えて中性に調整した製品がふえていますが、アルカリ性のpH値を下げるために使用する場合は、酸度調整をしていない製品を選びましょう。表示が無い場合は、店頭で確認しましょう。
もみ殻くん炭
もみ殻を炭化させたもので、通気性、保水性に優れていて保湿効果もあります。但しpH値が8.0前後のアルカリ性値があるので用土への混合は10%前後が目安です。黒土、真砂土などの酸性の高い土の、酸度調整に使用します。
改良用土(無機物の用土)
有機物の用土と同じ改良用土だが、成分が異なる無機質の用土です
改良用土と、ベースとなる基本用土の粒の大きさを揃えるのかポイント
⇒無機物の改良用土は、清潔なため主に室内やベランダ園芸に使用することが多い。
パーライト
真珠岩を細かく砕いて高温高圧で処理したもので、多孔質で非常に軽い人口砂礫です。通気性、排水性に優れ、鉢土の軽量化に役立ちますが保水性、保肥性はあまり良くありません。粒の大きさが、細かくなるほど保水性が良くなります。
水やりで浮かびやすいのが欠点で、比較的浮かびにくいのは丸タイプより角タイプです。均質で無菌なので、バーミキュライトやピートモスと混ぜて鉢植えやハンギングバスケットに利用できます。
バーミキュライト
蛭石を高温処理し、元の容積の10倍以上に膨張させたもので赤玉土など粒状の用土に配合します。薄板が層状になったアコーディオン形状で層の間に水分や養分を蓄えます。非常に軽く、保水性、保肥性、通気性に優れ、無菌でほぼ均質です。
黒土や田土などの、粒子が細かく重い土と混ぜると通気性が悪くなり根腐れを起こしやすくなるので、併用は避けましょう。ピートモス、パーライトと同様にハンギングバスケットの土として使います。
日向土
宮崎台地の下層土で黄褐色の軽石で、ボラ石ともいいます。
通気性、排水性に優れ、ラン類、盆栽、山野草、オモトなどの用土や、水はけの悪い用土に2割程度混合して使います。細粒、小粒、中粒、大粒があり、水はけの改良に使う場合は、赤玉土の小粒と同じサイズの細粒がなじみやすく適しています。大粒は鉢底石として使えます。
軽石
火山性の多孔質の砂礫で、通気性、排水性に優れ、軽量にもかかわらず強度があるので、水はけの悪い土に2割程度混合したり、ラン栽培ではパークチップに混ぜて使用されます。大粒は鉢底石として使用します。天然の軽石と同じように使える人口の軽石も販売されています。
ゼオライト
多孔質の石で、保肥性が強すぎるので配合量が多過ぎると肥料成分を、つかまえて手放しません。施した肥料が効かなくなるので、配合の割合は5%未満にします。鉢底石に混ぜて鉢底に敷いて根腐れ防止に使うこともあります。
珪酸塩白土
珪藻土を高熱で焼成した、白色の粒または粉状物質で、保肥性が高くゼオライトと同様に根腐れ防止効果があります。鉢底石などに混ぜて鉢底に敷いて腐れ防止に使います。ハイドロカルチャーなどの、水耕栽培の水を腐りにくくするために鉢底に敷いても効果的です。
※ 基本用土や改良用土のほかに、室内園芸用や水耕栽培用〔ハイドロカルチャーなど)に対応した用土や、洋ラン類などの特殊な植え込み材料などがあります。