サボリー ハーブ-サマー種とウィンター種 サボリー ハーブ-サマー種とウィンター種がある-イパネマおやじ
サボリー (Savory) の仲間には、多くの種があり大半は地中海沿岸が原産地です。一般的にサボリーと呼ばれているのは、サマーサボリーです。草丈が30~45cmの1年草で半耐寒性です。タイムやマジョラムに似た風味ですが、より強い刺激のある辛味と香りで、”豆のハーブ”と呼ばれ豆料理との相性がよく伝統的に利用されています。ドライ葉は魚・肉料理の臭みを消す作用があり食欲を増進させるはたらきもあります。芳香はウインターサボリーよりも強い。
茎葉にスパイシーな辛みと芳香がある
- 分類:シソ科キダチハッカ属 / 原産地:地中海沿岸
- 学名:Satureja hortensis(サマー種)
- 学名:Satureja montana(ウインター種)
- 英名:Savory (Summer Savoy, Winter Savory)
- 別名:サマー種:キダチハッカ ウインター種:サツレヤ・モンタナ
- サマー種:1年草・半耐寒性 / 草丈:30~45cm / 樹高:60~80cm
- ウインター種:多年草・常緑低木 / 草丈:30~50cm / 樹高:60~80cm
- 開花期:7~9月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- ヨーロッパ各国の料理に利用され、ブーケガルニやエルブ・ド・プロヴァンスなどのミックススパイスの材料に利用されています。
- 近縁種として知られているのが、ウインターサボリーで、性質は多年草で常緑低木です。
- サマーサボリーと同様に、スパイスとして用いられサマーサボリーより更に強い刺激がありますが、芳香風味は落ちます。
- 花が咲いた後も枯れないで育ち潅木状になります。一年を通して収穫できます。高温多湿に弱い。
日当たりのよい場所を好む
- 適応
- 食欲増進、整腸、消毒作用
- 料理・飲み物で楽しむ
- 料理のスパイスとして、オイル漬け、ハーブティー
- 用土
- 水はけのよい、弱アルカリ性の土壌を好みます。
- 地植えの場合は、耕した土に苦土石灰をよく混ぜ込んでおきます。
- 栽培する場所を深さ30cmを目安に堀って耕します。
- 地植えの場合は、栽培する場所を深さ30cmを目安に耕します。(根を収穫する場合は45~60cm)
- 耕すには鍬(クワ)を使うのを連想しますが、スコップのほうが深く掘るには適しています。
- ※酸性度の高い土や、より弱アルカリ性の土を好むハーブの場合は、土を耕す際に少量の苦土石灰を混ぜ込んでおきましょう。
- 用土の準備
- 土を30cmの深さに耕す、表面に薄く石灰をまいて混ぜ込んでおく。
- 1週間後に再び土を掘り返して、堆肥をすき込み混ぜ込みます→1週間後に、植栽をします。
- 鉢植えの場合は、腐葉土3:赤玉土7の土に苦土石灰を少量混ぜ込みます。
- 肥料
- 料植え付ける際に、粒状肥料を混ぜ込んでおきます。
- タネまき
- サマー種→春になったら、育苗箱か鉢にタネをまき、土は薄く(5mm)均等にかけます。
- 乾燥させないように管理すると約10日くらいで芽が出るので、適宜間引きをしながら育てます。本葉が5~6枚に育ったら、15~20cm間隔で植え付けをします。
- 1年草なので当年で枯れてしまいますが、地植えの場合は、花後にこぼれた種子が、翌年には自然に発芽して、環境が良好なら増えていきます。
- ウインター種→草丈が低く初期生育がやや遅いので、移植栽培が適しています。種子は好光性なので、覆土はタネが薄く隠れる程度にして手のひらで軽く押さえます。
- 春まきの場合は、本葉4~5枚に育ったらビニールポットに移植しておき、6月に植え付けます。
- 高温多湿に弱いので、暖かい地域では秋まきが適しています。9月中旬頃にタネまきして、冬はビニールポットで霜に当てないように育苗しておき、春になったら30~40cm間隔で植え付けて梅雨までの間に、しっかりと根を張らせます。
- 挿し木
- ウインター種は、挿し木でも増やせます。適期は5~6月です。
- 茎の先端から10~15cmの部分で、切り取り下部の葉を取り除き、水に浸けて吸収させてから用土に挿します。明るい日陰で、乾燥に注意して管理すると約1ヶ月で芽が出てくるので、徐々日差しに馴れさせて育ったら植え替えをします。
- 挿し木の切り口は、木本植物では斜め45度か、両面から”くさび形”に切ります。
- 草本植物では、茎を斜めに切ると用土に挿す際に、先端を傷めるので平行に切ります。
- 植え付け
- サマー種→本葉が5~6枚に育ったら、15~20cm間隔で植え付けをします。1年草なので当年で枯れてしまいますが、地植えの場合は、花後にこぼれた種子が、翌年には自然に発芽して、環境が良好なら増えていきます。
- ウインター種→9月中旬頃にタネまきして、冬はビニールポットで育苗しておいたものを、春に植え付けて梅雨までの期間に、しっかりと根を張らせます。
一年草と常緑低木などに大別される
- 水やり
- 土の表面が乾いてきたらタップリと与えます。
- ウインター種は冬になると、あまり生長しないので少し乾燥気味に管理しましょう。(鉢植え)
- 手入れ
- サマー種→日当たりが悪いと、茎が間延びするので注意しましょう。
- 特に梅雨時は間延びしやすく、多湿になると茎の混み合った部分が蒸れて傷みやすくなります。収穫も兼ねて茂ってきたら、こまめに間引きをしましょう。
- 春になって、新芽が出てきたら先端を摘んで、ワキから芽が出るようにすると枝葉が増えてバランスの良い株姿になり収穫量が増えます。
- ウインター種→寒さには強いのですが、霜に当たると葉が枯れてしますので、鉢植えの場合は、軒下に移動させましょう。
- 地植えの場合は、株元をマルチングして防寒対策をします。腐葉土で株元を覆うだけでも防寒になります。
- 春になったら、新芽の発生を促すために枝を10cmくらいの長さに切り詰めます。
- 病気→なし
- 害虫→なし
- 収穫
- サマー種→野菜や豆を茹でる際や、肉料理、生のサラダなどに加えて臭み消しに使います。
- 保存方法:枝葉を酢に漬け込んだハーブビネガーや、オリーブオイルなどの食用油に漬け込んだハーブオイルにして保存します。
- ウインター種→サマー種より更に辛味と香りが強いので、単品よりもミックススパイスとして利用するほうがよいでしょう。
- ウィンター種は、1年を通して収穫できますが花の咲く前が香りが高く茎も柔らかいので適期です。
- 他には、茎を乾燥してから葉だけを採りビンなどの密封容器に入れて保存しておけば芳香が長く残せます。
- 日当たり
- 水はけと、日当たりの良い場所を好みます。サマー種は日当たりが悪いと、茎が間延びするので注意しましょう。