スイートバジル ハーブ-夏に花穂を伸ばして小花を咲かせる-イパネマおやじ
スイート バジル (Sweet basil) は、シソに似た花穂を出し、白や紅い小花を多数咲かせます。種子を水に浸すと、タネの表面がふくらんで半透明の粘液に包まれます。この寒天状の粘液はグルコマンナン(コンニャクマンナン)を多く含んでいます。江戸時代から、この寒天状になったものを、目の掃除をするのに使ったので目箒(メボウキ)と呼ばれていました。
肉料理の風味付けにも利用
- 分類:シソ科・メボウキ属 / 原産地:熱帯アジア・アフリカ・太平洋諸島
- 学名:Ocimum basilicum
- 別名:コモンバジル、バジリコ(伊)、(和名:めぼうき・目箒)
- 1年草・非耐寒性 / 草丈:40~70cm
- 開花期:7月~10月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 近縁種
- バジルには多くの仲間がありますが、通常バジルと呼ぶ場合は、スイートバジルを指します。
- ダークオパールバジル(Dark opal basil)→ラテン語で紫色になるという意味。
- ブッシュバジル(basil bush)→変種・minimum 草丈が低く、小さな葉が特徴。
- ホーリーバジル(holy basil)→ バジルの中で、最も強い香りを持つ。
- シナモンバジル(basil cinnamon)→ピンク、紫色の花を咲かせ、葉はシナモンの香り。
- レモンバジル(Lemon basil)→種小名:citriodorum レモンの香りを持つという意味。
- 特徴
- 春に種をまいたら、夏に花を咲かせ、秋も深まり霜が降りる頃に枯れるので一年草として扱います。開花期になったら脇芽を増やして開花を遅らせるので頂点の芽を摘むとよく枝分かれして茂ります。
- 葉の断面は四角形で、先端が少し尖ったタマゴ型です。長さ5cm位、葉のフチに少しギザギザがあり表面は少し膨らんだり皺がよることがあります。生やドライの葉を料理の風味付けに使います。
- 古代ギリシア時代には香水にも使われ、バジルとは王を表わし「バジル」の語源となったともいわれます。
- 葉にはクローブに似た強い香りと、スパイシーなピッリッとした香味があり、料理用ハーブとして世界各地で栽培されています。
- 強い香りや抗菌性成分によって病害虫を抑制する効果があり、コンパニオンプランツとしても利用されています。
春まきの一年草
- 適応
- 発熱性疾患(風邪、インフルエンザ)、食欲不振、嘔吐、腹痛、胃腸炎、偏頭痛、不眠、倦怠、疲労
- 【外用】ニキビ、嗅覚欠損、虫刺され、皮膚感染症
- 【種子】種子を包む物質(グルコマンナン)が30倍に膨れゼリー状になるダイエット補助食品に使用
- 料理・飲み物で楽しむ
- 香りを楽しむならパイ、お菓子、紅茶などに使うと引き立ちます。
- バジルソース、バジルビネガーなど各種の製品も販売されている、サラダやパスタの香味付けに使うと美味です。
- 用土
- 湿り気のある有機質の肥沃な土壌を好みます。地植えする場合は腐葉土と堆肥を混ぜ込んでおきましょう。
- 鉢植えの場合は、腐葉土3:赤玉土(小粒)7の割り合いで混ぜた土を使います。
- 肥料
- 肥料については、ぐんぐんを葉を伸ばして生長しますので肥料を欠かさないようにします。植え付ける時に、油かす等のゆっくり効くタイプの肥料を混ぜ込んでおきます。追肥として春から秋まで月に1回は油かすを株元に与えるか、液体肥料を週に1回与えます。
- 肥料を切らすと下の方から葉が落ちていきますので注意してください。
- 但し肥料の量が過剰すぎると風味が悪くなり、害虫にやられやすくなるので要注意です。
- タネまき
- 種は発芽するのに20℃以上の気温が必要なので、適時期は4~5月です。
- 移植する場合は、4月上~中旬に屋内でビニールポットなどにまいてから育て、直まきの場合は5月に入ってからまきましょう。
- バラ蒔き方式でタネを蒔きますが重ならないように適度な間隔をとります。光を好む性質なので土は被せません。
- 日当たりの良い場所に置き、芽が出るまで水を切らさないようにして管理しましょう。3~4日で発芽します。日当りが悪いと芽が細く軟弱になったり本葉が出てこない場合もあります。
- 重なり合ってきたら間引きしてやります。発芽から育苗期は多湿にしないよう注意しましょう。
- 挿し木
- 適期は、4月~7月・9月~10上旬です。
- 芽の先が4~5枚になるように摘んで、湿らした赤玉土に挿すだけです。根が出るまで乾燥させないように注意して、半日陰で管理します。
- その後は普通どおり管理します、生育が旺盛で水に漬けておくだけでも根が出てきます。透明のコップに挿して、芽を出させてから植えるのがよいでしょう。
- 植え替え
- 1年草なので、必要ありません。(冬季になったら室内に置けば、枯れずに生育しますが香りや味が薄くなるので、毎年種子や苗から育てたほうがよいでしょう)
発芽適温は20℃以上が必要なので早まきに注意
- 水やり
- 水やりに関しては、乾燥に弱いので、特に夏場は注意しましょう。土の表面が乾いてきたらタップリと水やりをしましょう。ひどく乾燥する場所では、腐葉土を敷いて乾燥を防ぎましょう。
- 手入れ
- 乾燥に弱いので、水やりを欠かさないよう、特に夏場は注意しましょう。
- 土の表面が乾いてきたらタップリと水やりをしましょう。肥料を切らすと下の方から葉が落ちてくるので注意してください。
- 摘芯→開花期になったら、枝が伸びてくるので芽先を摘んでやりワキ芽を伸ばします。ワキ芽が伸びてきたら、そのワキ芽の芽先を摘み取ります、これを3~4回くり返すとよく枝分かれして茂るようになります。
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- 収穫
- 収穫を長く続けるには、花穂が出てきたら早めに切り戻します。葉は成長期に摘み取り、生あるいはジュースにして使用するか、乾燥させたものを料理やハーブティーにします。
- 種の採取→花穂の先端まで褐色になり、穂が乾いてきたところで穂を摘み取るか、手で穂の茎をなで上げてサヤを収穫します。風通しの良い場所で乾燥させます、サヤを手で揉んで種を取り出し紙袋などに入れ、冷暗所で保管します。
- 日当たり
- 日あたりと、水はけの良い場所を好みます。