苗の植え付け 自分で育てたり購入した苗を定植する-イパネマおやじ
苗の植えつけとは、生育中の植物を新たに花壇や鉢に植えることです。土壌用として新しい用土を入れて行うもので、移植・定植・鉢上げ・鉢替えなどがあります。
苗を植えつけるまでに準備することは?
苗とは→苗とは、もともとは種子をまいてから定植するまでの幼い植物のことを総称して苗と呼んでいました。しかし、最近では株分けやつぎ木、挿し木など種子以外での繁殖によるものが、たくさん出回るようになりました。定植する前の植物全般のことです。
栽培場所に移植する
本葉が5~6枚になりポットに根が回ったら、花壇や鉢などに定植します。その際にポットの用土を十分湿らせておくと、根鉢がくずれにくく、根を傷めることが少なくてすみます。
市販の花付き苗では、根がビッシリと回っている場合がありますので、根鉢を少しくずしてから植えるとよいでしょう。直根性の種類は根を切らず、そのまま植えつけます。
- 土作り
- 花壇や庭に植える場合は、よく耕して土づくりをしましょう。土が悪いと根が伸びず、後でいくら肥料を施しても植物はうまく育ちません。
- ハーブにとってよい土とは、空気と水と土の粒子が程よく混ざり合い、通気性、保水性(水が溜るのではなく、土が適度な水を含んでいること)排水性があり、酸度が弱酸性から中性、弱アルカリ性(植物により異なる)で、保肥力のある土です。大切なのは、土を最低30cm以上は掘り起こすこと。
- ピートモスと完熟堆肥を、それぞれ掘り上げた土の20%(30cm掘りおこして、均等にまいて6cmの厚さ)ずつ日向土などを10~20%、くん炭を5%、それに緩効性の化成肥料(袋の表示に従う)を加え、よく耕して整地します。
- 堆肥は未完熟のものを使うと、発酵熱で根を傷めるので、触ってみて熱を持っているものや形の残っている生ごみ状態のものは避けましょう。なお、この土づくりでは石灰を入れていないので、すぐに植え付けが可能です。
- 酸性が強いようなら(市販の試薬や、土壌酸度計で簡単に計れます)苦土石灰などを1平米当たり20gほど施して酸度の調整をしましょう。石灰を入れた場合は、植え付けはすぐには行わず2~3週間ほどそのまま放置しておき、その後に植え付けを行います。
※ ハーブや花木の栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
プランターや鉢に植えつける手順
プランターや鉢などに植える場合→中粒と小粒の赤玉土を等分に混ぜたもの7:腐葉土:3に、用土1リットル当たり3gの緩効性肥料を加えたものか、市販の培養土でよいでしょう。
底穴を防虫ネットで防ぎ、底から1/3~1/4量の鉢底石を敷く
ポットの苗をあらかじめ湿らせてから取り出す
土が乾燥したままや、茎を持って無理に引き抜かないこと。ビニールポットは上から軽く揉みほぐすようにすると抜き取りやすい※根が回っていたらポットから苗を抜いてみたら、土が見えないほど根が回っていることがあります。これは元気な証ですが、このまま植えつけるよりも張りすぎた根をほぐしたほうが、新しい根が伸びて元気に育ちます。植物にとって根はいじられたくない部分なので、無理に引っ張って根を傷つけないように注意しましょう。
ポットの苗をコンテナに入れ、根鉢の高さに合わせて用土を入れる
高さを調節したら追加の用土を入れ苗を定植する。すき間の部分は、棒でつついてまんべんなく用土を入れる
コンテナの底穴から流れ出るまで、タップリと水やりをする
支柱を立て、メインの枝を2~3ヶ所、ヒモかワイヤーでとめます
水をふくませたピートモスを、コンテナ(鉢)の表面に敷き、乾燥を防ぎます
定植してからは水やりの管理をしっかりとする
- 水の施し方
- 花壇での水やり→花壇に定植した株には、植え付け直後と活着するまでは株元に水を与えますが、活着してしまえば基本的には、水やりの必要はありません。
- 鉢植えの場合、水やりのタイミングは鉢を持ち上げてみると分かります。確認のために、まず、タップリと水やりした鉢を持ってみます、ズシリと重いですね。(鉢のサイズによりますが、5号鉢で約500g前後)その後、水を与えていない状態で何日か経って、鉢土が乾いてきたら再度持ってみてください。かなり軽くなっているはずです。この時は、鉢底から水が流れ出すまでタップリと水を与えてください。
- 水やりの時間帯
- 水やりの基本は、乾燥を繰り返すことです。用土が乾いて土の粒と粒の間に十分な空気が入り土の粒が含む水分が減少したら水やりをします。
- 水やりは暖かい日の、午前中に行いましょう。夕方の気温が下がってくる頃には余分な水分が抜けていることが必要なのです。
- 冬の気温の低いときは、植物の活動は低下します。乾いたら与えるという原則に変わりはありませんが、水やりは少し控え気味にします。控えるのは水の量ではなく、水やりの間隔で調整しましょう。
- 土の表面が乾いても、すぐには水やりしないで少し時間が経過してから与えましょう。