パラクレス(キバナオランダセンニチ) ハーブ-頭花には山椒に似た辛味-イパネマおやじ
パラクレス para cress は、愛らしい黄色い花をさかせます。葉茎にサンショウに似た舌をしびれさせるような辛味があり、スパイスのように料理の風味付けに利用されます。中国では薬用として、全草を咳止めや風邪、百日咳歯痛などに用います。日本に渡来したのは、江戸時代の後期という記録が残されています。最近になって、鮮やかな黄色の愛らしい花の形が、見直されて鉢花として広く流通するようになりました。
香辛料や野菜として利用されている
パラクレス(キバナオランダセンニチ・黄花和蘭千日)は、オランダセンニチの変種です。同じ仲間のオランダセンニチは、頭頂部が黄色と褐色のグラデーションになった花を咲かせます。こちらは、辛味は弱く観賞用に栽培されています。
- 分類:キク科ヌマツルギク属
- 原産地:南アメリカの熱帯地、東南アジア
- 学名:Spilanthes acmelle (=Acmella oleracea)
- 別名:キバナオランダセンニチ(黄花和蘭千日)
- 1年草・非耐寒性 / 草丈:30~40cm
- 開花期:7~9月 / 栽培方法:地植え、鉢植え(プランター)
近縁種オランダセンニチの特長 (登頂部が茶色)
- 分類:キク科オランダセンニチ属
- 原産地:アフリカ、南アメリカの熱帯地方
- 英名:Toothache plant
- 学名:Spilanthes acmella Linn
- 多年草・非耐寒性
- 草丈:30~40cm開花期:7~9月
- 栽培方法:地植え、鉢植え(プランタ)
葉茎にサンショウに似た辛味がある
- 適応
- 歯痛、風邪、百日咳
- 料理・飲み物で楽しむ
- スープの風味づけ、スパイスとして(花を乾燥したもの)
- 用土
- 少し湿り気のある水はけのよい場所で、肥沃な土壌を好みます。
- 酸性の土壌では生育が悪いので、植えつける前に、苦土石灰を混ぜ込んで中和しておきましょう。(事前に土を耕して混ぜ込んでおき、約2週間放置してから作業する)
- 肥料
- 植え付け後に、追肥として化成肥料を2~3回与えます。
- タネまき
- 適期は3~4月です。
- 春にタネをまいて夏から秋にかけて花を観賞したり、花や葉を収穫するのが一般的な栽培パターンです。
- 早いものならタネまき後、2ヶ月くらいで最初の花が咲きます。生育が旺盛で、育苗期間が短いのでタネからでも育てやすい草花です。
- コンテナや花壇に直まきするか、ポットにまいて発芽したら間引きしながら育てます。
春にタネをまくと夏から秋に花を咲かせタネを残して枯れる
- 植え付け
- 適期は4月です。
- 植えつけ間隔は15~20cmにしましょう。
- 水やり
- やや湿り気のある土壌を好みます。鉢植えの場合は、極端な乾燥には注意しましょう。
- 手入れ
- 摘芯→花を長く観賞するためには摘芯と花芽を摘む作業が欠かせません。
- 本葉が4~5枚になったら、先端の芽の部分を切り落とします。そうすると茎の下部から芽が出て細かく枝分かれして横に広がり、ボリュームが出て花数が増えます。
- 花がらを摘む→夏から秋にかけて花が咲き続けます。枯れた花をそのままにしておくと株の栄養がタネを作るのに吸収されるので、株が疲れてしまい開花期間が短くなります。枯れた花はこまめに摘み取りましょう。
- 病気→なし
- 害虫→なし
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。日当りが悪いと、葉色があせて、辛味成分が弱まってしまう。