フラックス 季節の花-夏に青色の花を咲かせる-イパネマおやじ
- フラックス (Flax) は、寒さや病気、害虫に強く育てやすいハーブの代表です。夏になると白、青色の1cm程の清楚な花を咲かせます。茎から繊維を採り、リネンといわれる布の原料である亜麻糸となり、布地や織物に用いられます。
- 種子は、食用や薬用の他にペンキやニス、絵の具の原料となる亜麻仁油がとれます。エジプトハーブとして知られているフラックスの栽培は、紀元前1000年頃から始まり、木綿が普及するまでは、アマの繊維を紡いだ亜麻糸は重要な必需品でした。
秋まきの一年草
- 分類:アマ科・アマ属 / 原産地:中央アジア
- 学名:Linum usitatissimum
- 別名:リナム、リネン、イチネンアマ
- 園芸分類:一年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(弱い)
- 草丈・樹高:40~70cm
- タネまき:9月下旬~10月(寒冷地では春まき)
- 苗の植え付け:(育苗後または市販の苗が流通する)
- 開花期:4月~7月
- 収穫期
- 種の採取::
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。最近の気候変動により、地方別(関東地方、東北地方など)の適時期表示は難しくなっています。栽培地別の気候は、気象庁のページなどを参考にしてください。※ 適期は発芽適温、生育適温などの数値を基準に判断してください。
- 特徴
- フラックス(亜麻)から産出さらる亜麻糸は、高級ハンカチーフ用の極細糸から厚地の織物まで、大航海時代の船の帆布はアマの繊維でした。魚網用の太い糸など幅広い用途に使われました。かっては、日本でも北海道で広く栽培されていましたが、近年になって木綿が栽培されるようになってからは、ほとんど栽培されていません。
- 用土
- コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の○○用培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)
- 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、根鉢の2~3倍の植え穴を掘って、掘り起こした土に土壌改良用の腐葉土や牛ふん堆肥(1㎡当たり2~3kg)を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 元肥は、やせ地の場合なら緩効性化成肥料を施しますが、肥えた土ならば必要ありません。追肥は特に必要ありません。
増やし方はタネまきから
- タネまき
- 適時期は3~4月・9~10月です。
- 移植を嫌うので、苗が育ってから植え替えても根付きにくいので、育てる場所に直まきをするかピートポットなどで育苗したものを移植します。
- 直まきの場合は、株間50cmで点まきして、本葉2~3枚のうちに間引いて1本を育てます。
- 発芽温度は低くくても、育つので早春に直まきして、暑くなる前に株を大きく育てます。
- 苗の植え付け
- 適時期は3月中旬~5月です。
- フラックスは、苗はほとんど出回らないのでタネから育てるのが一般的です。1年草なので植え替えはありません。
荒地でも育つ強健な植物
- 水やり
- 土の表面が乾いてから2~3日したら、タップリと水やりをします。表面が乾いてくるまでは、控えて乾燥気味に育てます。
- 手入れ
- 冬の寒さや、病害虫にも強いので手間がかからず育てやすいハーブといわれます。
- 病気・害虫→特になし
※ ハーブの手入れや病害虫の防除⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 種子の収穫は、秋に果実が黄色く熟したら種子がこぼれ落ちる前に、茎ごと刈り取り乾燥させて追熟させます。
- 茎の収穫は、7~8月です。茎を利用して繊維を採るには、花が咲き始めた時に、刈り取ると真っ直ぐに伸びた美しい繊維がとれます。
- 茎は水に浸して皮を腐らせて柔らかくなった頃に叩いて洗うようにすれば綺麗な繊維が採れます。
- 日当たり
- 日当たりと、水はけの良い乾燥した場所を好みます。