植え替え 生育中の植物を新たな場所や鉢に移す-イパネマおやじ
植え替えとは、生育中の植物を現在の場所から、新たな場所や鉢などに、移して植える事をいいます。
生育中の植物を植え替える
- 同じ鉢に新しい用土を入れ替えて、植え直す場合も植え替えるといいます。移植、定植、鉢上げ、鉢替えも植え替えといいます。
- 一回り大きな鉢に植え替えるというのは、直径が1号分(1号は約3cm)大きな鉢に植え替えること。
植え替えの目的
ハーブは生育の早い植物ですから、限られた土で育てる鉢植えでは、短い期間で土がやせてしまい、根の勢いがなくなります。毎年植え替えて、用土の調整をして株の状態を整えます。鉢を大きくするだけでなく、室内に取り込み時などに、元の大きさの鉢に戻すこともできます。
- 株間を広げる、鉢を大きくすることで、地上部と土中に、根、茎、葉など生長に必要な空間を確保します。
- 鉢植え:用土を更新して、通気性と水はけを良くし用土に蓄積した塩類を除去します。
- 鉢植え:老化した根を切り取り、新しい根を出させて株を若返らせます。
- 盆栽:木姿、草姿に合った鉢に植え替えて、観賞価値を良くする。
大きく育てたい場合の植え替え
生育おう盛な木本性のものや、大鉢にしたほうが花がきれいなもの、小さい鉢では水切れしやすい植物などはこの方法で植え替えましょう。
植え替えのための、1サイズ大きな鉢を用意する。鉢穴の上に防虫網を敷きゴロ石を1~2層入れ、その上に用土を入れる
鉢の中で根が回って、底からはみ出ている状態になった株を引き抜く
底根が巻いているのをほぐして切り取ります。肩の部分も軽く削り取っておく。堅い芯の部分を残して土を落とす
根を切ったので、根からの吸収と葉からの蒸散のバランスをとるために、込み合った部分や、形の良くない枝を切り取り形を整える
- 植え替え上手になるために
- 何回か作業を繰り返してコツをつかむことが上達への近道です。
- 土を入れるときは、指や箸を使って土がしっかりと鉢に収まるように行ないます。根と根の間や、根と鉢の間に用土がしっかり収まらずに、隙間が出来てしまうと、後々に水やりをした時に、均等に水が行きわたらずに、部分的に根が枯れて生育が衰えてしまいます。
- 指や箸で土を入れるとき、用土の粒が砕けないように注意しましょう。隙間を埋めようとして、箸などでツツキ過ぎると、赤玉土などの粒状になっている用土が粉状になってしまい、用土の機能を果たさなくなってしまいます。
- 根の乾燥を防ぐため、風の当たらない、涼しい日陰で作業しましょう。
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種類別の植え替え作業
花壇用草花を植えつける(新しい苗)→本葉が5~6枚になりポットに根が回ったら、花壇や鉢などに定植します。苗をポットから引き抜くとき、ポットの土を十分に湿らせておくと、根鉢が崩れにくく、根を傷めることが少なくてすみます。
市販の花つき苗は、根がビッシリと回っていることが多くあります。定植が遅れて底根が何重にも巻いた苗は根鉢を崩して、根を少しちぎってから植えるとよいでしょう。ただし直根性の種類は根を切らずに、そのまま植え付けます。
- 観葉植物、樹木類の植え替え
- 作業の目安→鉢土の水の浸透が悪い、鉢底から根が伸びだしているなどの状態になった場合(多くは2~3年に1回が目安)
- 作業適期→生育適温になる早春から春、春と同様の条件になる秋季。花を楽しむ種類は、その花の花芽分化期や開花前は避けましょう。
- 根の扱い→地上部の茎、枝、葉を切った場合、同時に根も切る。残された葉の量が多いときは、根も多く残す。2/3程残すのが目安だが、全量の1/2までは切ることができる。根を切るときは、切り口の面積を最小に抑えるために、真っすぐに切る。
- ラン類の植え替え
- 作業の目安→鉢土の水の浸透が悪い、鉢底から根が伸びだしているなどの状態になった場合(多くは2~3年に1回が目安)
- 作業適期→生育適温になる早春から春、春と同様の条件になる秋季。花を楽しむ種類は、その花の花芽分化期や開花前は避けましょう。
- 根の扱い→側根があまりないので、古くてくろずんだ根、枯れた根を元から切る。根を途中で切ることはしない。
植え替ええした後の管理は
植え替え直後は、十分に水やりをします。根が傷んで吸水能力が低下しているので、1週間ほどは、直射日光や風の当たらない場所で管理しましょう。
2回目以降の水やりは、土が乾き始めてから行います。土が乾く前に、水を与えすぎると地温が上がらず、根の切り口も回復しないので、根腐れを起こして枯れることがあるので注意しましょう。