ホップ ハーブ-ビールの原料として有名ハーブティーや食用にも-イパネマおやじ
ホップ (Hop) は、ビールの原料として有名です。古代から薬用植物としても利用されてきました。春から秋に茎葉を出して生長し、冬は根と芽の状態で越す宿根草です。つる性の多年草で茎の生長は早く、葉柄には短いかぎ状の剛毛があります。
女性のためのハーブティと呼ばれる
- 分類:クワ科(アサ科)カラハナソウ属 / 原産地:西アジア、北アメリカ
- 学名:Humulus lupulus
- 別名:セイヨウカラハナソウ
- つる性多年草・耐寒性 / 草丈:6~8m
- 開花期:7~9月 / 栽培方法:地植え(生垣)
- 特徴
- ホップ-hop が、日本に渡来したのは、明治の初期で試験的に栽培するため、北海道に導入されたのが最初とされています。雌雄異株ですが、栽培されているのはほとんどが雌株です。ビールの原料として、雌株に付く未受精の松かさに似た花(毬花)を、8月から9月に収穫して使われます。広い地域で栽培され、岩手、秋田、山形が上位の生産量を誇っています。
- 主な開花期は7~9月で、雄花は黄色、雌花は淡い黄緑色の花を咲かせます。つるは長く、伸びるものは、10mにも及び茎は基本的に左巻きです。雄花は、7月頃に枝先に毬状に密生して生えます。雌花は苞(ホウ)の間からブラシ状の柱頭を出してから、苞が重なりマツカサ状の毬花(ホップ果穂)になります。成熟した苞のつけ根には黄金色の粒々があり、そこに苦味や香りの成分が含まれています。(※苦味成分:ルプリン 香り成分:フムロン)
ビールの香り付けや苦味などの原料に利用
- 適応
- 健胃、利尿、鎮静、生理痛、月経前症候群、更年期障害による緊張や不安
- 料理・飲み物で楽しむ
- ビールの原料、若芽をバター炒めに、毬花を天ぷらに、若葉の和え物などに
- 用土
- 水はけのよい、石灰質の土壌が適しています。植えつけ前に、土を十分に耕して、苦土石灰を混ぜ込んでおきましょう。
- 肥料
- 新規に植え付ける際に、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。追肥として芽の出る2月頃に施します。
- 植え付け
- 適期は3~4月です。
- 鉢植えの場合、ホップは生長と共に、ツルを伸長しますが、横にはあまり広がりません。10号鉢またはプランターに1株を目安に植えつけます。ポット苗の根に付いた土を崩さずに、苗を容器の中に置きます。
- 地植えの場合、水はけと風通しの良い場所を選びましょう。予め耕しておいた畑に、畝を立てるか高い位置に植え穴を掘ります。このように水はけのよくなる状態にしたら苗を植えつけます。
- たっぷりと水を施して土と根をなじませましょう。
- 挿し芽
- 適期は4~5月です。
- 本年に伸びた若いつるを15cm程に切り取り、土に挿します。根が出るまでの約1ヶ月は、乾燥させないように注意して管理します。挿してから、花が咲くまでには3年ほどかかります。
- 株分け
- 適期は3~4月です。芽が伸びてくる時期に作業します。
ブドウの葉の形に似てつるを巻き付けて伸びて行く
- 手入れ
- つるが伸びてきたら、早めに支柱を立てて絡ませる準備をしておきましょう。春につつが多数伸びてきたら、5~6本だけ残して他のつるは、つけ根から摘み取ります。つるの本数を絞りこむことで、各つるに栄養分が集中して配分され、丈夫な勢いのあるつるに生育します。
- 病気→なし
- 害虫→アブラムシ 春と秋にアブラムシが茎葉につきます、大量発生してしまったら、農薬による駆除しかありませんが、農薬を使用しない予防法は複数あります。
- 木酢液を使用する
- 黄色の害虫粘着シートを使う(黄色はアブラムシが好む色、吸着捕獲する)
- 牛乳を散布する
- コンパニオンプランツを植える・・ナスタチウムが一般的に使われる
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 水やり
- 土の表面が乾いたら、タップリと与えます。
- 収穫
- 毬花を収穫する場合、完熟するまで待っているとパラパラになり散ってしまうので、緑色の未熟な時期に摘み採りましょう。
- 収穫したら、風通しのよい場所で陰干しして、よく乾燥させてから保存しましょう。
- 日当たり・置き場所
- 日当たりのよい場所を好みます。高温を嫌うので、西日の当たる場所は避けましょう。
- 雨の少ない涼冷な気候を好み、高温多湿を嫌います。ただし、寒さには非常に強い性質です。