タチアオイ ハーブ-草丈が3m近くなり穂状に花をつける-イパネマおやじ
タチアオイ (hollyhock) は、夏の花として親しまれ、直立して伸びた花茎に沿って大ぶりな、アオイ(葵)に似た花が茎の下部から咲いていきます。花色は、赤、白、ピンク、黄、紫色などで、最もポピュラーな種類は、アルケア・ロセアで古くに漢方薬として利用されてきました。
生薬ショツキコンに利用される
- 分類:アオイ科タチアオイ属 / 原産地:西アジア、中国
- 学名:Alcea rosea (=Althaea rosea)
- 別名:ホリホック(漢字表記・立葵)
- 園芸分類:二年草・多年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(強い)
- 草丈:60~200cm
- タネまき適期:4月~5月、9月~10月
- 苗の植え付け:3月上旬~4月上旬、秋は10月~11月
- 植え替え・株分け:3月上旬~4月上旬、秋は10月~11月(多年草のみ)
- 開花期:6月~8月
- 栽培方法:地植え、鉢植え(プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 特徴
- アジア南西から中央にかけて、約80種類が分布しています。日本へ渡来したのは、平安時代の中期以前といわれます。
- 英名で、ホリホックと呼ばれるのは、葉の形がヒイラギ(柊・Holly)に似ていて茎の節が、くるぶしに似ているからとする説と、12世紀頃十字軍がシリアからこの花を持ち帰ったことから、ホリーホック聖地からきているとする説もあります。
- 花径は10cm以上になり一重、八重、花びらの縁が波打ってフリル状のものなど多種類あります。
- 一年草と二年草の二種類があり、一年草は春にタネをまくと、夏には花を咲かせるタイプがあります。
- 二年草は、翌年の初夏から夏にかけて開花します。
夏を彩る花として古くから親しまれている
- 適応
- 利尿作用
- 用土
- 鉢植えの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。さらに、苦土石灰を混ぜ込みます(用土1L当り10~20g、65cmプランターは約120g)
- 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます(1㎡当り100g)さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥か腐葉土を(1㎡当り10L)混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。苗を定植後の追肥は、特に必要ありません。肥料を施しすぎると枝が伸びすぎて倒れやすくなります。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、特に必要ありません。肥料を施しすぎると枝が伸びすぎて倒れやすくなります。多年草の場合は、春に骨粉入り固形油かすなどの、有機質肥料をばらまく程度でよいでしょう。
- タネまき
- 発芽温度は15~20℃です。タネの表面がコルク質で硬いので、植え付ける前日から一晩、水に浸しておきましょう。
- 移植を嫌うので、直まきかポリポットまきにします。2~3粒を覆土5mm程の深さでまきます。ポリポットで本葉が5~7枚になり茎がしっかりしたら、花壇や鉢に定植します。
- 直まきは、30cm間隔で2~3粒まいて、発芽後は間引きながら1本立ちさせます。
- 一年草タイプ・A→春3~4月にまいて、その年の夏に花が咲く。手軽で育てやすい。
- 一年草タイプ・B→秋9~10月にまいて、翌年の初夏から夏に開花します。株が大きく生長して、多くの花を付けるので楽しめます。
- 二年草タイプ:春4~5月にまいて、翌年の初夏から夏に開花します。
- 植え付け
- ビニールポットで発芽後、本葉が5~7枚になり茎がしっかりしたら庭や鉢に植え付けます。(株間は30cm以上空ける)
- 苗が育ち過ぎると、根付きが悪くなるので早めに植え付けましょう。あまり土質を選ばず発芽しやすいので定植場所に、直まきして間引きながら育ててもよいです。
- 植え替え
- 多年草の場合は、3月上旬~4月上旬、秋は10月~11月に植え替えます。但し、株が劣化しやすいので、できれば毎年タネから育てるほうがよいでしょう。
- 株分け
- 多年草の植え替えの際に、同時に作業しましょう。
薬用やハーブティーに利用されてきた
- 水やり
- 湿り気のある土壌を嫌うので、水やりは控えめで大丈夫です。
- 鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらタップリと与えましょう。
- 手入れ
- 支柱を立てる→生長と共に株が倒れやすくなるので、支柱を立てましょう。丈夫な植物なのであまり手間がかかりません。
- 病気→なし
- 害虫→ワタノメイガ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。一年を通して、日当たりと風通しのよい場所を選びましょう。寒さには耐えますが、霜に弱いので寒冷地では、株元をワラや腐葉土で覆って防寒対策をしましょう。