ラムズイヤー ハーブ-灰緑色の産毛が多く子羊の耳のよう-イパネマおやじ
ラムズイヤー (Lamb’s ear) は、ハーブガーデンの中でも葉色や草姿から目立つ存在で、シルバーガーデンによく利用されます。初夏に花茎を立ち上げて紫色の花が段々に並んで咲き、開花期の草丈は90cmにもなります。
全草が銀白色の柔らかい毛で覆われている
- 分類:シソ科・イヌゴマ属 / 原産地:カフカス・アジア西南部
- 学名:Stachys byzantina
- 別名:スタキス (和名:ワタチョロギ)
- 多年草・耐寒性 / 草丈:20~90cm
- 開花期:6月~8月中旬 / 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- 銀白色の草の色と、紫色の花のコントラストが、品の良い雰囲気のハーブです。灰緑色の葉や茎は乾燥すると白くなり、ブーケやリースに入れると特徴的な葉はアレンジに趣きを与えます。
- 灰緑色の産毛に覆われた葉の長さは約10cm位、軟らかな質感で、子羊の耳を思わせるとてもかわいらしい葉をしています。ラムズイヤーの名前は、この葉の形と毛並みが由来しています。
- 近縁種を含めた仲間は、世界中に約300種類あるといわれます。
- マット状に地面を這うように茎を広げるので、グランドカバーに利用したり花壇や寄せ植えにも利用できます。
地面を這うように生育するのでグランドカバーに適する
- 適応
- なし(葉にほのかな香りがあり、かってはハーブとして利用されたという)
- 料理・飲み物で楽しむ
- なし
- 用土
- 水はけのよい肥沃な土壌が適しています。弱アルカリ性にするために苦土石灰を施します。(但し土が固くなりがち)
- 腐葉土3:赤玉土7の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 他に、効果は少し弱くなるが、もみ殻くん炭を混ぜ込むのもよいでしょう。草木炭と水溶性カリも、酸性を中和させるのに役立つので、くん炭と一緒に混ぜ込んでやるのもよいでしょう。根に直接触れないように株元に薄くまきます。
- 肥料
- 肥料は、春と秋の生育期には月に1~2回、液体肥料を与えます。夏は暑さで弱り、冬は生長しないので不要です。
- タネまき
- 適時期は3~4月・秋は9月です。
- 用土を入れた鉢に種をばら蒔きして、発芽するまで乾燥しないようにします。発芽したら間引きながら育て大きくなってきたら、鉢か庭に植えつけます。根が付いたら水やりは不要です。
- 1年目は根出葉のみ出ますが、多湿にならないように管理します。自分で採種したタネでも発芽します。花茎を切り取って収穫した時に、よく乾燥させておくとタネが採れます。
- 保管は紙の袋などの通気性のあるものに入れて、暗くて涼しい場所に保管します。(採種してスグには蒔かないで一旦保管した方が良い)
- 株分け
- 適時期は4月か9月です。
- 株分けは茎を刈り取って株を2~3つに分けて、それぞれを鉢か地植えにします。根付くまではタップリと水を与えましょう。
- 植え付け・植え替え
- 適期は、春が4月、秋は10月頃です。
- 茎がグングンと這うように伸びて広がっていきます。鉢植えの場合、1年で手狭になってきます。株分けを兼ねて毎年植え替えをした方が良いでしょう。
- 地植えの場合も、2年に1回は株分けを兼ねて植え替えましょう。
ポプリやドライフラワーとしても楽しめる
- 手入れ
- ラムズイヤーは暑さに弱く、夏をいかに無事に過ごすかがポイントです。
- 特に多湿に弱く、株が込み合って風通しが悪くなると蒸れて葉が枯れ上がってしまいます。ツボミが付き始めたら、すぐに上部三分の一くらいを、花茎の根元からサッパリと収穫も兼ねて刈り取ってしまいましょう。
- 刈り取った後は、株元にお礼肥をしておくと新芽が良く出ます。(開花すると株が老化するので)一通り花が咲き終わった花茎の根元から、収穫を兼ねてバッサリと切り取ってしまいましょう。風通しが良くなり、蒸れの解消にもなります。
- 水やり
- 水やりは土の表面が乾いてから、2~3日したらタップリと与えます。
- 乾燥気味の土壌を好み、湿気の多いのを嫌うので、水の与え過ぎには要注意。
- 地植えの場合は、植え付けの直後から根付くまでの間は、タップリと水を与えましょう。一度根付いたら、水やりは控えて自然に雨が降るのにませても育ちます。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- ツボミが付き始めたら、先端上部三分の一くらいを、花茎の根元から刈り取り、収穫します。
- 花茎を切り取って収穫した時に、よく乾燥させておくとタネが採れます。
- 保管は紙の袋などの通気性のあるものに入れて、暗くて涼しい場所に保管します。(採種してスグには蒔かないで一旦保管した方が良い)
- 日当たり
- 日あたりの良い場所を好みます、しっかり日に当てましょう。
- 但し高温多湿には弱いので、夏は風通しのよい半日陰か日除けをして直射日光を避けてください。夏場の午後からの直射日光、西日が当たらない場所を選びましょう。