ワサビ ハーブ-沢ワサビは山間の渓流を好む-イパネマおやじ
ワサビ (Wasabi) は、私たちの、日常でも馴染み深い日本原産の香辛料です。寿しやそばの薬味として欠かせないものです。その利用は918年頃「本草和名」に山葵の記載がされています。江戸時代に広く栽培されるようになったのは、寿しやそばが庶民の間で、一般的に食べられるようになったからだといわれます。
陸で栽培されるものは畑ワサビと呼ばれる
- 分類アブラナ科ワサビ属 / 原産地:日本
- 学名:Wasabia japonica
- 別名:(和名:ワサビ)
- 多年草・耐寒性 / 草丈:30~40cm
- 開花期:3~5月 / 栽培方法:地植え、プランター
- 特徴
- 強い辛味の素はシニグリンで根茎の少し上部に多く含まれ、先端になるほど辛味が薄れます。根茎は円状形に肥大して、根出葉を数枚つけて30cmくらいの、長い葉柄をつけます。花茎は直立して40cm程に伸びて、4弁の小さな白い花を咲かせます。
- 沢(水)ワサビは山間の渓流を好み、普通の野菜と同じように畑で栽培されるワサビは、畑(陸)ワサビと呼ばれます。二つを比べると、水ワサビの方が根茎が太りやすく、根ワサビを収穫したいのであれば、水ワサビが適しているでしょう。
- ワサビの好む、生育適正温度は16~18℃で、この温度が最もよく育つといわれます。※ ここでは、プランターによる水ワサビの栽培をご紹介します。
ツンとくる独特の香りがある
- 適応
- 根殺菌・抗菌作用
- 料理・飲み物で楽しむ
- 若葉や葉柄やツボミの付いた花茎は、おひたしや白和えに、粕漬け、根茎は葉茎を切り取り、ゆっくりとすりおろすと、酵素の働きで辛味と香りが強くなり、寿しやそばの薬味に利用します。
- 用土
- 川砂を使って、植え付けます。
- 肥料
- 春と秋の生育旺盛な時期に与えます。チッソ分の少ない固形肥料を、ネットやストッキングに入れて施します。夏の間は生育が衰えるので、肥料は与えません。
- 植えつけ
- 適時期は3~4月です。晩秋に種子まきして、育てた苗を植え付けます。
- タネまき
- 適時期は11月です。
- 種子から増やす場合は、品質にムラがあり難しいのが実情です。種は、市販されているのを、あまり見かけないので自家採取したものだと思います。
- 川砂と畑土を半分ずつ混ぜ合わせた土を使います。苗の状態は、暑さ・寒さに弱いので、夏は風通しを良くして、冬は保温するよう管理しましょう。
- 株分け
- 適時期は9月下旬~10月中旬です。子株が出来てきたら株分けします。
元々は冷涼な清流に自生していた栽培されるようになった
- 水やり・手入れ
- 水を溜められて、栓のあるプランターを選定します。
- 水のある環境を好むとはいえ、常時湿っているのでは無く、基本的に流水が好きなのです。
- 川砂を使って、植え付けます。(流水といっても、激しい流れではなく、貯水している水が常に循環する状態)しかし、常に水を流しておくのは、家庭では難しい設定ですから、水が濁らないように小まめに取り替える必要があります。常に水位を表土の2cm上の位置に保つように、水量を調整しましょう。
- 直射日光が当たると、水温が上昇してワサビの好みの生育温度16~18℃を上回るリスクがあります。元々、栽培は冷涼な環境が必要なので、ベランダなどでの栽培は、慎重な温度管理が不可欠です。
- 摘芯⇒花芽を摘む:種子を採る、花を観賞したいなどの目的がなければ、摘芯と花芽を摘む作業が欠かせません。この作業をする事で、花に栄養を取られるないで味、香りの良い上品質のワサビが収穫できるといわれます。
- 病気の防除⇒軟腐病 高温時に発生する、株全体が腐っていく病気です。発生すると対処は難しく、株全体を抜いて処分します。防止するには、涼しい場所に置き、冷涼な環境を保ちましょう。
- 害虫の防除⇒アオムシ 春に発生しやすいので見つけ次第に捕殺しましょう。
- 収穫
- 種子の採取は、花後1ヶ月半~2ヶ月の間に行います。春に咲いた花が夏に実ります。
- この年の種子は、11月の蒔き時に間に合わないので、鞘ごと採取して湿らせた川砂に埋めて貯蔵して、種まきの時期がきたら、鞘から取り出して種まきをします。根茎の収穫は、株から育てたものは2年目から収穫できます。
- 若葉、葉柄、花茎(花ワサビ)の収穫期は3~5月です。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 日当たり
- 日直射日光を嫌い、常に薄日の当たる場所を好みます。
- 特に夏場の、プランターの置く場所には、注意が必要です。日は当たらないが、明るくて、熱のこもらない風通しの良い場所を選定してください。
- 直射日光が当たると、水温が上昇してワサビの好みの生育適正温度16~18℃を上回るリスクがあります。元々、栽培は冷涼な環境である必要があり、ベランダなどでの栽培は、慎重な温度管理が不可欠です。