水やり バラの園芸・作業-イパネマおやじ
水やりは、植物を育てる作業の中でも、一見すると簡単なようだが、これほど重要なものは他に無いともいえます。水のやり方によっては病気や害虫の発生を助長し、株を軟弱に育ててしまう原因となります。
水やりの作業はこんなにある
- 品種に関わらず全てのバラに共通する
- 鉢植えの場合は、表土が乾いたらタップリと水を施します。
- 地植えの場合は、完全に根づいたら、真夏日や乾燥が続くような特別な場合以外はまず必要ありません。
- 鉢植え、地植え共に水を施す時間帯は、植物に直射日光が当たる前の午前中が適しています。
- 一般的に水やりの手順についてガイドブックなどでは、「表面が乾いたらタップリと・・」と説明されていますが、5月以後の暖かい季節の水やりはこれでも大丈夫ですが、4月までの温暖な気候以前は、表面が乾いていても土中は湿っていることがよくあります。土の表面だけでなく、軽く掘ってみて指先で確かめてみましょう。
- 湿り気があれば、水やりは、もう1~2日後まで遅らせましょう。バラは、乾き気味くらいが、よく根を張ります。
- 新芽は水を欲しがるので水切れに注意
- 例年9月中旬くらいまでは、残暑が厳しい日もあるので8月と同様のみずやりが必要です。
- 水不足になると芽の伸びが緩慢になるので、水を切らさないようにしましょう。
水やりの注意点は
- 根を腐らせる←水やり過剰
- 黒星病が発生しやすくなる←水やりの際に泥が跳ねる
- べと病が発生する←冷たい水が葉にかかる
- 葉やけを起こす←水切れ
- 生育が遅れる←水切れ
- 伸びすぎる(徒長)←過湿気味
- 凍る、凍結して枯れ死する←冬の夕方に水やりをした
- 土が硬くなる。勢いよくやり過ぎると水圧で土が固まってしまう←ホースにノズルを装着して水圧をかけすぎ
- 水が切れると
- 花がつかない
- 花枝が伸びない
- 花色が悪くなる
- シュートが発生しない
- 花が大きくならない
- 葉が落ちる
夏の水やり→朝夕の涼しい時間帯に冷たい水を与えます。たまにハダニの除去のために葉水を与えましょう。
冬の水やり→晴れた日の午前中(10時~12時)、気温が上がり始めてから与えます。夕方の水やりはしません。井戸水や水道水は、自然の温度のままで与えるのは避けましょう。お湯を加えるなどして、15~23℃に調整してから与えましょう。
バラ園の風景:春の横浜イングリッシュガーデン
井戸水を使っている場合の注意点
- 井戸水は、水道水とは異なり様々な成分が混入しています。予め酸度を測定しておきましょう。
- バラは弱酸性の水を好みます。場所によっては、水質がアルカリ性という井戸水は珍しくありません。
- 特に鉢植えのバラに井戸水を施す場合、アルカリ性の水は生育を妨げる原因となります。