肥料を施す-2 植物の栄養補給をする-イパネマおやじ
バラをはじめとして植物は、光合成を行い、自ら炭水化物をつくりだします。植物は、土中から様々な養分を吸収していますが、その栄養源となるのが肥料です。元肥、追肥、お礼肥、芽出し肥、寒肥など生育の状態に合わせた栄養補給を目的として、行うのが肥料を施すという作業です。
植物に肥料を施すことを施肥という
- 肥料を施す時期によって呼び方が異なります
- 植えつけた時に施すのが元肥。
- 元肥が消費された頃に施すお代わりが追肥。
- 肥料の役割は、主として体を育てるのがチッ素。
- 花や実をつけさせるリン酸。抵抗力を高めるカリの3要素があります。
肥料は効き方により、2種類に大別される
- 緩効性タイプ(長期間にわたり緩やかな効果のある肥料)
- 発酵済みの有機質肥料や多くの化成肥料などがある。
- 元肥、追肥などに使用しますが、肥料の施し過ぎにより植物を傷めることがない。
- 速効性タイプ
- 液体肥料と一部の化成肥料などがある。
- 効果が長続きしないので、必要に応じて施肥する必要がある。
元肥はゆっくりと効果が現れるものを選ぶ
植物を植えつけた時や、冬季に庭木などに施す肥料を元肥といいます。元肥の目的は、即効性ではなく根が伸びてきたときや、休眠から目覚めたときのために施す肥料です。
元肥を球根に施す:植えつけ作業を終えたら、緩効性または速効性の固形肥料を土中に押し込む。鉢植えは鉢縁に押し込む。
鉢に施す:ゴロ土の上や、最初に入れる用土に即効性または緩効性肥料を混ぜ込む。
花壇に施す:緩効性または遅効性の粒状肥料を表土にまく。雨などに流されないよう混ぜ込んでもよい。
- 追肥は補うため
- 元肥だけでは、植物の生育に必要な養分が不足する場合があります。生育の状況に応じて、養分を補うための肥料を追肥といいます。追肥のタイミングは、植物が生長している時期に施します。真夏や冬の休眠期は、施肥を避けるようにしましょう。
- 速効性、緩効性ともに状況に応じて使い分けます。特に春先の、新芽が動き始める前後の時期に、丈夫な芽を出すように施すのが芽出し肥です。
- 開花後や果実の収穫後に、花を咲かせてくれたり、実をつけてくれたお礼や、樹勢の回復のために施すのをお礼肥といいます。
液体肥料:規定の濃度に薄め水やりも兼ねて施す
置き肥:緩効性の固形肥料を表土に置き、水やりのたびに肥料分が溶け出すようにする(鉢植え、地植えともに同じ)
液体肥料:鉢縁に置き肥をするか、液体肥料を水やり代わりに施す
化成肥料:地表に化成肥料をばら蒔いて軽くすき込むか、液体肥料を水やり代わりに施す
肥料を施すタイミングと手順
- 元肥の施し方
- 野菜、草花、庭木などを植えつけるとき、植え穴より深く掘って、有機質肥料をベースにした配合肥料を入れ、軽く土を被せてから苗を植えます。
- 鉢植えの場合、ゴロ土を敷いた後に、底に入れる土と共に入れます。
- つぼ肥:すでに植えつけてある庭木の場合、樹冠の下部に数ヶ所の穴を掘って元肥を入れます。つぼ肥を施すのは、植物が休眠している冬に施すので、これを寒肥といいます。
- 有機質肥料は、植物が吸収できる状態になるまでの過程で、植物にとって悪影響を及ぼす場合があるので、根に触れないように注意しましょう。対策は、緩効性肥料を施す際には、土とよく混ぜ込んでおきます。
⇒肥料を施す・シリーズ(ページリンク) 肥料を施すー1|肥料を施すー2
- 追肥の施し方
- 続けて花を咲かせ続ける植物は、養分が不足すると花数が少なくなったり、花が小さくなります。株の大きな植物ほど、多くの養分を必要とするので、定期的に肥料を施します。
- 鉢植えの場合、液体肥料を薄めて施すか、固形肥料を鉢の地表に置くか軽く掘って埋めます。
- 花壇や菜園では、粒状の化成肥料か緩効性肥料を地表にばら蒔くか、地表の土にすき込みます。