エキノブス 季節の花-アザミに似た球形の頭状花を付ける-イパネマおやじ
- エキノプス (Globe thistle) の花期は7~9月です。キク科の植物の多くの植物にみられる特徴で、長く伸びた茎の先にネギ坊主のような頭花をつけます。ほとんどのキク科の頭花は、花弁のように見える舌状花と、中心の筒状花とで形成されていますが、エキノプスには舌状花がありません。エキノプスの筒状花は、先端が深く5裂して線状に開いて中心にはしべが長く突き出しています。
- 参考:舌状花とは→キク科の植物特有の名称で、花びらが舌の形をしていること。筒の形をした筒状花もあります。
夏に花を咲かせる多年草
- 分類:キク科ヒゴタイ属 / 原産地:南ヨーロッパ~アジア、北アフリカ
- 別名:ルリタマアザミ(漢字表記:)
- 学名:Echinops ritro
- 英名:Globe thistle
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性
- 草丈:80~100cm
- 開花期:7月~9月上旬
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- ヨーロッパから東アジア、北アフリカに約120種が分布している二年草、または多年草です。多くの種の中でも、和名でルリタマアザミと呼ばれる、リトロ(Echinops ritoro )とスファエロケファルス(Echinops sphaerocephalus )が広く栽培されています。酸性の土壌を嫌うので、植えつける前に苦土石灰を混ぜ込んでおきます。
- 近縁種
- リトロ(Echinops ritoro )→東ヨーロッパ、西アジア原産の多年草。葉は長い楕円形で深く切れ込みが入り、縁はトゲがありアザミによく似ています。草丈は100cm程で花径4~5cmの球形で、花色は白色、淡いブルーです。
- スファエロケファルス(Echinops sphaerocephalus )→ヨーロッパ中・南部原産の多年草。アザミに似た葉は灰緑色か銀灰色をしています。5~7月に開花して、球形の花序に白色の花を咲かせる。
切り花やドライフラワーに利用される
- 用土
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)4:鹿沼土3:腐葉土3の割合で、苦土石灰を少量混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土と苦土石灰をを混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 多くの肥料は必要ありません。
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を少量だけ混ぜ込んでおきます。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料の堆肥を混ぜ込んでおきます。
- 追肥として、春が3~4月、秋は9月頃に緩効性の化成肥料を表土に少量だけまきます。
- タネまき
- 適期は、秋が9月中旬~10月中旬、春は4月中旬~5月です。移植を嫌うのでポットまきにします。タネが軽く隠れるくらい浅く覆土して、発芽に約3週間かかるので土を乾燥させないように管理します。
- 秋にまいた場合、翌々年の夏に開花します。霜が当たらず日当たりのよい場所で管理して、春の3月頃に植えつけます。
- 春にまいた場合、翌年の夏に開花します。6月上旬頃までに植えつけます。又は鉢に植えて、夏を半日陰で過ごし秋になって涼しくなったら植えつけます。
- 植え付け
- 適期は、秋が10月~11月、春が3月中旬~4月です。水はけがよいアルカリ性の土壌を好みます。
- 鉢植えの場合、6~7号鉢に1株を植えつけます。(6号鉢・18cm / 7号鉢・21cm )
- 地植えの場合、株間は30~50cmと、広めに空けて植えつけます。
- 植え替え
- 適期は、秋が10月中旬~11月、春は3月中旬~4月です。植えっ放しにすると株が枯れやすいので適時植え替えましょう。
- 鉢植えの場合、鉢の中が根詰まりしやすいので毎年植え替えをしましょう。
- 地植えの場合、毎年植え替える必要ありませんが、2~3年に1回は堀り上げて株分けしましょう。
- 株分け
- 適期は、植え替えと同時に行います。
酸性土壌を嫌いアルカリ性を好む
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 手入れ
- 花がら摘み→花後の枯れた花や茎を切り取ります。花後は茎を地際から切り取ります。
- 支柱たて→草丈が長くなり、1m以上になると茎が倒れやすくなるので支柱を設置します。
- 病気→うどんこ病 梅雨の長雨の時期に発生しやすいので殺菌剤などで予防します。
- 害虫→アブラムシ 見つけ次第、捕殺か殺虫剤を散布します。
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。日陰では、生育不要になり育ちません。
- 午前中は日が当たり、午後からは半日陰になる場所でも育つが、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。