コブシ 季節の花-桜と共に春の訪れを告げる花木-イパネマおやじ
- コブシ (Kobushi magnolia) は、モクレン属の樹木でモクレンの仲間です。属名からマグノリアと呼ばれ、海外でも人気のある花木qの一つです。開花期になると、分枝した枝の先端部に花径6~12cm程の花を一輪咲かせます。花弁数は6~30枚位で、弁芯には多数の雄しべと雌しべがらせん状に並んでいます。花色が、ピンク色~淡紫色になるのはシデコブシです。
- 果実は集合果で、にぎりこぶし状のデコボコがあり、この形がコブシの名前の由来とされています。
- 樹高が5m~15m以上になるので、十分に広い場所が必要です。花が咲くまでに、順調に生育させるためには、日当たりのよい場所を選びましょう。
コブシは地植えで育てる落葉高木
- 分類:モクレン科モクレン属 / 原産地:日本
- 別名:コブシハジカミ、ヤマモクレン (コブシ・漢字表記:辛夷)
- 学名:Magnolia kobus (=Magnolia praecoccissima)
- 英名:Thurber’s magnolia, Kobushi magnolia
- 園芸分類:落葉高木 / 耐寒性、耐暑性
- 樹高:5~15m
- 開花期:3月中旬~4月中旬
- 栽培方法:地植え
- 特徴
- コブシは、日本各地と朝鮮半島南部に分布しています。ハクモクレンに似た白い花を咲かせ、やや小さめの花をつけます。花の付け根に若葉があるのが特徴です。葉は倒卵形~楕円形で枝に互生します。耐寒性・耐暑性に優れています。樹勢が強いので、モクレン類の台木として利用されています。家庭で育てる庭木としては、やや小ぶりなシデコブシの方が扱いやすい。
- 同じ仲間の、ヒメコブシは日本の固有種で、コブシと同様に日本各地と朝鮮半島南部に分布しています。生長すると樹高は15m以上にも及びます。国内では、岐阜県、愛知県、三重県の限られた地域の低地や低湿地などで自生しています。
- 近縁種
- シデコブシ→コブシと比べると、樹高は少し低めで品種数はコブシを上回ります。別名が、ヒメコブシといわれ、国内外で人気のある花木の一つ。花色は、白色~ピンク色です。
- モクレン→耐寒性、耐暑性ともに優れていて育てやすい花木。開花期間は短く、白色の花は1週間程で散ってしまいます。葉は開花中から花後に芽吹き、冬には落葉する。樹高4~15m。
- 用土
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土とを混ぜ込んでおきます。特に土壌は選びませんが、やせ地や乾燥する場所は適していません。
- 肥料
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料の堆肥を混ぜ込んでおきます。
- 寒肥:適期は、1~2月、花後の5月です。若木の間は、骨粉に油かすを混ぜ込んだ有機質肥料や緩効性化成肥料を株元に施します。成木に育ったら、肥料を施す必要はありません。
ピンク色から淡紫色の花はシデコブシです
- タネまき
- 適期は9月~10月です。秋になって、熟した果実から種子を採取したら、よく水洗いしてタネをまきます。用土は、赤玉土(小粒)を入れた浅鉢に2~3粒まきます。春になって、本葉が3~4枚になったら、3号鉢に1本ずつ鉢上げします。
- 植え付け・植え替え
- 適期は、1月~3月上旬です。根を傷めないように1/3ほど根鉢をくずして、やや浅めに植えつけます。根が粗く、一度植えつけたら移植を好みません。
- 接ぎ木
- シデコブシは、接ぎ木で増やせます。
若木の時期の選定以外には手間いらず
- 水やり
- 植えつけたら、根付くまでは乾いたら施しますが、その後は必要ありません。
- 手入れ
- 剪定→樹形を大きくしたくない場合は剪定が必要ですが、問題がなければ自然樹形のままでよいでしょう。生長期の若木の場合は、樹勢にまかせて生長させた方がよいです。株元から勢いよく伸びる不要な枝(ヤゴ)を切り取る程度で、あとは放任でよいでしょう。
- 自然樹形は広卵形になりますが、樹形を整えたければ、花後の新葉が出る前の4月中旬~下旬に剪定します。伸びすぎて混みあった枝や、樹形を乱す枝は1月~2月の冬季に切り詰めておきましょう。
- 病気→特になし
- 害虫→カイガラムシ、カミキリムシ
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。植えつけ前にチェックしましょう。