カリンは12月~3月まで植え付ける 果実-砂糖漬けや木材に利用-イパネマおやじ
カリンの果実は、果実酒や砂糖漬けにされたり、乾燥させたものは風邪や喘息に効果があるとして利用されてきました。樹幹は床材や家具に使われています。名前の由来は、建築家具材として使われる、ミャンマー原産のマメ科高木のカリン(花櫚)と、木目がよく似ていることからといわれています。
果実は薬用や果実酒に利用
- 分類:バラ科カリン属 / 原産地:中国中部
- 別名:カラナシ(カリン・漢字表記:花梨)
- 学名:Chaenomeles sinensis(=Pseudocydonia sinensis)
- 英名:Chinese quince
- 園芸分類:落葉小高木 / 耐寒性
- 草丈:7~8m
- 開花期:4月~5月上旬
- 栽培方法:地植え、鉢植え、盆栽
- 特徴
- カリンは中国原産の落葉樹です。花や樹幹は観賞用に、果実は薬用や飲み物として利用されてきました。4月~5月上旬にかけて、当年枝の先端に花径3cmほどの紅花色の花を咲かせ、その後果実が実ります。果実は、完熟しても実が堅く生食には適しません。スライスしてハチミツや砂糖漬けにしたり、アルコールに漬けて果実酒にします。熟して果皮が黄色くなったカリンを室内などに置いて、天然の芳香は心地よい空間を楽しむことができます。
- 適応・(ハーブ、漢方としての適用)
- 鎮咳(ちんがい)
- 料理・飲み物で楽しむ
- カリン酒(疲労回復)
- 用土
- 水はけ、水もちのよい肥沃な土壌を好むが、適応力がありあまりこだわらなくともよい。
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料の堆肥を混ぜ込んでおきます。
- 追肥を施す→鉢植えの場合、2月と花後の5月、秋は10月に油かすなどの有機質肥料と即効性化成肥料を合わせて施します。地植えの場合、2月と10月に有機質肥料と即効性化成肥料を合わせて施します。
- 植えつけ
- 適期は、11月下旬~3月です。晩秋に植えつけたほうが、翌春の生育が順調な例が多い。
- 植え替え
- 適期は、2月中旬~3月です。
- 鉢植えの場合、鉢の中が根詰まりしてきたら植え替えをしましょう。目安は2~3年に1回です。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 増やし方
- タネまきで増やす→適期は、10月中旬~11月です。実がつく成木になるまでに約7年~8年かかります。
- 枝接ぎ→適期は、2月上旬~3月中旬です。タネまきで育てた台木を使います。
- 芽つぎ→適期は、9月上旬から中旬です。タネまきで育てた台木を使います。
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。
- 地植えの場合、根木が根付いたら特に必要ありません。
- 手入れ
- 剪定→適期は、12月~2月です。樹形が直立性なので、理想の株姿があるなら若木の時期から誘引による樹形づくりが必要です。早春から芽が動くので、2月上旬には済ませておきます。夏の時期に、徒長気味の枝や混みあっている枝は、7月頃に剪定しましょう。枝の無駄な伸びを抑え、花芽もよくつきます。
- 病気→特になし
- 害虫→アブラムシ、シンクイムシ 実に入り込む、シンクイムシには要注意です。袋かけして予防しましょう。
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- 収穫
- 適期は、10月中旬~11月です。熟して黄色く色づいてきたら収穫します。
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好みます。