サクランボ ハーブ-夏期に雨の少ない気候を好む果樹-イパネマおやじ
- サクランボ (Cherry) の名前の由来は、サクラに似た花を付け、赤い果実に愛おしさと親しみをこめて、桜ん坊(さくらんぼう)と呼ばれるようになったといわれます。和名はオウトウ(桜桃)で、自家不結実性のコンパクトな樹形で家庭栽培に適しています。4月中旬~下旬に、サクラに似た白色の5弁花を咲かせます。
- 栽培適地は、冷涼で雨の少ない地域が適しています。趣味の家庭菜園は別として、業務用として栽培されているのは東北地方以北が多いですね。
初夏になるとルビーのような実を付ける
- 分類:バラ科サクラ属 / 原産地:カスピ海、黒海沿岸
- 学名:Cerasus avium (=Prunus avium)
- 別名:オウトウ、サクランボ(桜坊)
- 英名:Cherry
- 園芸分類:落葉高木 / 耐寒性
- 樹高:1m~3m
- 開花期:4月中旬
- 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- 和名はオウトウで一般的に呼ばれるているのは、サクランボよりもオウトウが通称になっています。オウトウとは、シナノミザクラの漢名ですが、現在、オウトウと呼ばれ国内で食用に栽培され市販流通している品種はセイヨウミザクラなのです。理由は、シナノミザクラが業務用として栽培されなくなりセイヨウミザクラが販売流通するようになり、代わってセイヨウミザクラをオウトウと呼ぶようになったようです。現在国内で多数の栽培がされているのは西洋系のカンカオウトウです。
- 中国オウトウは、正式な和名はミニザクラ又はシナミザクラと呼ばれ、園芸店では暖地桜桃という品種名で流通しています。家庭用として栽培されている。
- サクランボは、自家不結実性が強く、ほとんどの品種は自分の花粉では受粉できないので、結実させるに他の品種を混植することで受粉をさせます。しかし他品種間でも相性があり、佐藤錦と南陽のように交配しない組み合わせもあるので、植えつける際には確認しておきましょう。
ほとんどの木は人口受粉が必要
- 近縁種
- オウトウ(桜桃)→中国産シナノミザクラで、サクランボに似た実を付ける。東洋系。
- カンカオウトウ(甘果桜桃)→セイヨウミザクラ。西洋系で現在国内で栽培されている主流品種。
- サンカオウトウ(酸果桜桃)→スミノミザクラ(酸実の実桜)種。西洋系。
- 園芸品種
- 月山錦→糖度は18~19度。塾期は6月下旬。甘みが強く、珍しい黄色。
- 佐藤錦→糖度は19~20度。塾期は6月上旬。甘みが強く、広く栽培されて人気品種。
- 高砂→糖度は16~17度。塾期は5月下旬。
- 紅さやか→糖度は14~17度。塾期は5月中旬~下旬。
抗酸化作用があり眼の機能を高める
- 適応・(ハーブ、漢方としての適用)
- 肥料回復→有効成分(リンゴ酸、クエン酸、ブドウ糖など)
- 料理・飲み物で楽しむ
- サクランボ酒、生食フルーツ
- 用土
- 水はけ通気性のよい土壌を好みます。サクランボは根が浅いので、
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。腐葉土の代わりにパーク堆肥などでもよい。
- 地植えの場合、定植する場所の土をよく耕して腐葉土や有機質の堆肥を混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。2月、5月、10月に速効性化成肥料や有機質肥料を施します。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料を混ぜ込んでおきます。2月、10月に速効性化成肥料や有機質肥料を施します。新芽、花芽の増加、果実の着果、根張り強化、樹勢の強化などに効きます。
- 植え付け
- 適期は、12月~3月です。日当たりと風通しのよい場所に植えつけましょう。
- 鉢植えの場合、苗木より1~2回り大きめで底の深い鉢を選びます。鉢の号数でいえば8号鉢以上がお奨めです。用土と肥料の項目に記載した内容の、土壌に植えつけます。苗木を地表から50~70cmの高さで切り戻します。タップリの水を施したら、支柱を立てて紐で苗木を固定します。
- 地植えの場合、植え穴は根鉢の3倍の大きさを掘り上げ、堆肥を底に敷いて、掘り上げた土に元肥を混ぜ込んだら、元の植え穴に戻します。定植したら、苗木を地表から50~70cmの高さで切り戻します。タップリと水を施したら支柱を立てて、紐で苗木を誘引して固定します。
- 株間4~5m位空けて植えつけます。サクランボは自家不結実性が多いので、結実させたい場合は複数の品種を植えて受粉を促す必要があります。品種同士の相性があるので、園芸店などで苗を購入する際に予め確認しましょう。最近は、1本で結実する品種や1本の台木に2品種を接ぎ木した苗も流通しているので探してみてください。
- 植え替え
- 適期は、12月~3月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2~3年に1回を目安に適時行います。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 接ぎ木
- 適期は、2月中旬~3月中旬が休眠枝接ぎの適期です。8月下旬~9月上旬が芽接ぎの適期です。サイト内詳細ページ:接ぎ木
寒さに当たらないと花が咲かない
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。
- 手入れ
- 冬の剪定→適期は、12~2月です。長くなった徒長枝を間引いたり、残したい枝は20cm~30cmに切り詰めます。
- 夏の剪定→適期は、7月下旬~8月です。新梢が重なって混みあった個所を切り取ります。
- 人口受粉→自家不結実性の品種は、人口受粉が必要です。
- 摘果→新梢に付いている実は多く残し、短い枝は養分を吸い上げる力が弱いので、多めに摘み取り残す実は少なくします。
- 病気→胴枯病、灰星病、褐斑病
- 害虫→アブラムシ、シンクイムシ、コスカシバ、カイガラムシ 特にシンクイムシは実に喰い入り吸汁する。
※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。
- 収穫
- 寒さを好むので、寒気に当たらないと花が咲かないので、寒冷地が栽培に適しています。開花後40~50日で熟しますが、日当たりがよくないと実が色づきません。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 地植えの場合、植えつける前に西日や真夏日の直射に当たる場所を避け、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。