ラークスパー 季節の花-日当たり風通しがよく水はけのよい環境を好む-イパネマおやじ

ラークスパー (Larkspur) は、北半球の暖かい地域に分布する多年草です。但し、日本の高温多湿の夏を越えられないので、一年草として扱われます。和名がチドリソウ(千鳥草)やヒエンソウとも呼ばれます。春になるとグングンと草丈を伸ばして花を咲かせます。花後は、簡単に種子も採れて、こぼれ種でも翌年から花を咲かせるようになります。

ラークスパーは一年草

日当たりのよいやや湿った場所を好む

  • 分類:キンポウゲ科ヒエンソウ属 / 原産地:ヨーロッパ、西アジア、イラン、中国
  • 別名:ヒエンソウ
  • 和名:チドリソウ・千鳥草
  • 学名:Consolida ajacis  (以前の園芸分類 = Delphinium ajacis )
  • 英名:Larkspur
  • 園芸分類:多年生草本 / 耐寒性 (中)
  • 草丈:100~150cm
  • 開花期:4月下旬~6月中旬 /
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 特徴
  • 草丈は30~150cmと、品種により差があります。茎の先端部に多くの花を咲かせます。葉が変化した萼(がく)が、花びらと同じように色づき中央の白い部分が本来の花です。
  • 我国へ渡来したのは、明治初年(1870)です。しかし、梅雨と夏の蒸し暑さに適応できずに栽培が普及することはありませんでした。その後、昭和の時代にジャイアント・パシフィック系が作出されたことで栽培が広まるようになりました。
  • 近縁種
  • デルフィニウム属 (オオヒエンソウ属)の主な種と園芸品種→
  • セリバヒエンソウ(Consolid anthriscifolium = Delphinium anthriscifolium)→キンポウゲ科ヒエンソウ属。植物学的には、今までDelphinium デルフィニウム属に分類されていたが、最近はConsolid コンソリダ属に分類されている。中国、ベトナム北部原産。草丈は30~80cmで、総状花序は長さ2~12cm。2~10個の花を付け、小さな萼片は2~5mm。
  • チシマヒエンソウ(Delphinium brachycentrum Ledeb,)→東アジア、カナダ、アラスカ原産。英名はArctic larkspur。草丈は20~80cm、花序には5~18個の花を付け、花柄は2~5cmで短毛、小萼は花から2~7mmに付く。
  • (Delphinium brunonianum Royle)→中国、インド、ネパール、バキスタン原産。英名はmusk larkspur。草丈は10~34cm、数房花序は長さ4~9cm。花は2~4個を付け、萼片は青紫色で外側に細毛がある。

ラークスパーはキンポウゲ科です

大きな花弁に見えるのは萼片

  • 用土
  • 水はけのよい肥沃な土壌を好みます。酸性の土壌を嫌うので、苦土石灰などをを混ぜ込むとよい。
  • 鉢植えの場合、市販の草花用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら川砂を1~2割混ぜ込む)
  • 肥料
  • 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3月に緩効性化成肥料を置肥、開花中は7~10日に1回液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植えつける前に元肥として緩効性化成肥料と堆肥を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3月に緩効性化成肥料を置肥、開花中は7~10日に1回液体肥料を施します。

ラークスパーは花弁状の萼がある

  • タネまき
  • 適期は10月です。寒冷地の場合、3月中旬~4月です。
  • 直根性で移植を嫌うので、鉢か花壇に直まきするか、ポットにまきます。
  • 嫌光性種子なので、覆土はタネが隠れる5mm位です。発芽まで乾燥しないように管理して、発芽したら間引きながら育てます。ポットまきは、本葉が5~6枚になったら定植します。
  • 植え付け
  • 苗の植えつけ適期は、11月~12月です。
  • 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
  • 鉢植えの場合、6~8号鉢に1株が目安です。株間は25~30cm程空けて植えつけます。
  • 地植えの場合、植え穴は根鉢の3倍の大きさで、堆肥を底に敷いて元肥を混ぜ込んだ土を植え穴に戻します。
  • 植え替え
  • 1年草なので、必要ありません。

ラークスパーは草丈150cmにもなる

野菜・果実の仕切りライン大

本来多年草だが国内では夏に枯れる一年草扱い

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
  • 手入れ
  • 春の摘芯→春先に摘芯をすると株立ちが多くなり、見応えのある株になる。
  • 苗の保存管理→12月までに定植できなかった場合は、春先までフレームなどに入れて管理してから、植え付けます。秋に苗を購入して鉢植えにした場合は、霜の当たらない場所に置きましょう。
  • 支柱立て→春に茎が伸びだしたら、倒れやすいので支柱を立てましょう。
  • 病気→立ち枯れ病 連作をすると発生しやすい。

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  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

野菜・果実の仕切りライン大