ウンナンサクラソウ 季節の花-多彩な花色のある一年草-イパネマおやじ

  • ウンナンサクラソウ (Primula filchnerae) は、園芸店などに2月頃から出回ります。まだ寒い春先に芽を出し草丈は15~20cmになります。浅く切れ込みの入った丸細い葉を根元から広げ、4~5月に中央から1本の花茎を伸ばして、花径3~4cm程の花を咲かせます。
  • 一般的に見かける花形は一重咲きですが、近年は八重咲き品種も流通しています。花色は少ないのですが花形は多数あり、花弁の表と裏側の色が異なる品種まであります。

ウンナンサクラソウは鉢栽培も可能です

春に咲くシンプルな花

  • 分類:サクラソウ科サクラソウ属 / 原産地:中国南西部
  • 別名:プリムラ(ウンナンサクラソウ・漢字表記:雲南桜草)
  • 学名:Primula filchnerae
  • 英名:なし
  • 園芸分類:多年草 / 耐寒性
  • 草丈:15~40cm(サクラソウ属全体の品種を含む)
  • 開花期:4~5月 /
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)

ウンナンサクラソウは多年草です

  • 特徴
  • ウンナンサクラソウは、サクラソウ属の故郷である中国雲南省が原産地です。潅木の茂る南斜面や草原、やや開けた森林などに自生しています。サクラソウ属は全部で約300種以上あるとされる多くの園芸品種の総称で「サクラソウ」と呼んでいます。日本へ渡来したのは、江戸時代の元禄の頃とされています。
  • 寒さには強く冬季には、鉢植えは風の当たらない軒下へ移動させ、寒冷地や霜の降る地域での地植えの場合、防霜シートをかぶせて気温の低下から守りましょう。
  • 近縁種
  • プリムラ・シネンシス(Primula sinensis)→サクラソウ科プリムラ属の多年生草本。中国湖北省原産のプリムラです。草丈は15~20cmで花径3~4cm程の花色は本来の白色の他にピンク色、桃色など多くの花色がある。
  • 赤花テシオコザクラ→濃いピンク色の花色。草丈10~15cmで開花期は5~6月。耐寒性。
  • エゾオオサクラソウ→花色は紫色で花弁の中央は白い円形。草丈30~40cmで茎や葉柄に軟毛が生える。
  • 四国カッコソウ→花色は薄紫色で花弁の中央部が黄色くなる。草丈10~20cmで葉には綿毛が生える。
  • 浮間白→花弁は白色の桜弁。花色は白でシンプルな花姿。草丈20~30cmで強い耐寒性。

ウンナンサクラソウは草丈30cm前後

水はけ水もちのよい土壌を好む

  • 用土
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)4:鹿沼土(小粒)3:軽石(小粒)3の割合で混ぜ込んだ土を使います。(水はけ水もちのよい用土であればよい)
  • 地植えの場合、掘り上げた土に腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら川砂を1~2割混ぜ込む)
  • 肥料
  • 鉢植えの場合、4~5号鉢に植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、2~3月に1回、花後の5~6月に1回、共に速効性化成肥料を置肥します。
  • 地植えの場合、植えつける前に元肥として、カリウム・リン酸を多く含んだ骨粉や草木灰などを混ぜたものやミネラル分を補充するために堆肥を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、2~3月に1回、花後の5~6月に1回、共に速効性化成肥料を置肥します。

ウンナンソウ

  • タネまき
  • 適期は、3月です。5月下旬~6月中旬頃に種子が採れます。すぐに採りまきするか、湿らせたティッシュペーパーなどに包むか湿った土の中に入れて冷蔵庫で保存します。(すぐに蒔く採りまきをすると発芽は翌春)
  • 植え付け
  • 苗の植えつけ適期は、11月~2月です。「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
  • 鉢植えの場合、4~5号鉢に1株が目安です。
  • 地植えの場合、植え穴は根鉢の3倍の大きさで、堆肥を底に敷いて元肥を混ぜ込んだ土を植え穴に戻します。植えつけ直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、11月~2月です。
  • 鉢植えの場合、根鉢を抜いて黒くなっている古い根茎を切り除きます。1~2芽に分けて株分けします。新しい用土に入れ替えて植えつけます。
  • 地植えの場合、2~3年に1回の目安で植え替えましょう。
  • 株分け
  • 適期は、11月~2月です。「植え替え」の植え替えの際の株分けしたものを植えつけます。
  • 根伏せ
  • 植え替えの際に、太くて元気な根があったら、3~5cmの長さに切り取ります。切り口を上に向けて浅めに植えます。根付いてから開花するまでは2~3年かかります。

ウンナンサクラソウは冬に開花する

野菜・果実の仕切りライン大

夏は明るい半日陰で育てる

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。特に夏の時期は休眠しているので少なめにします。
  • 手入れ
  • 寒冷地の防寒対策→地植えの場合、霜の降る時期は、霜除けシートをかぶせる。鉢植えの場合、軒下へ移動させましょう。
  • 花がら摘み→花後は茎の付け根から切り取ります。放置すると余分な栄養を花がらに取られ株の生育に影響します。
  • 病気・害虫→特になし

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  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 鉢植えの場合、2~5月までは日向で育て、地上部が黄色くなってきたら明るい日陰へ移動させ、秋になるまでは涼しい場所に置きます。

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