シレネ 季節の花-高山の岩場や海岸に自生する花-イパネマおやじ
シレネ (Silene) は、5月頃になるとサクラソウによく似た可愛らしい花を咲かせます。タネまきの適期は9~10月ですが、苗は11月頃から3月まで出回り、本格的に出回るのは2月頃からです。現在もネットでの販売がされているので、植え付けが可能です。苗やタネを購入する際に、その品種の性質を確認しておきましょう。
日当たりと水はけのよい場所を好む
- 分類:ナデシコ科マンテマ(シレネ)属 / 原産地:北半球の温帯、南アフリカ
- 別名:マツヨイセンノウ、ムシトリビランジ(品種により異なる)
- 学名:Silene spp.
- 英名:
- 園芸分類:一年草、多年草、低木 / 耐暑性・やや弱い
- 草丈:20~120cm
- 開花期:4月下旬~8月上旬
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- シレネ (Silene) は、北半球を中心に南アフリカなどにも広がり約300種が分布しています。その性質も、一年草・多年草・低木までバラエティに富んでいます。個々の品種により、それぞれの適期が異なるので、総まとめ的で大雑把なところもありますが共通する栽培ポイントを紹介します。
- 栽培の難易度は高くないので比較的育てやすい植物です。園芸店などで購入する際に、タネや苗の品種や性質を事前に質問・チェックしてください。
- 近縁種 ナデシコ科マンテマ属
- シレネ・アクティフォリア(Silene acutifolia)→多年草でイベリア半島の固有種。草丈10~35cmで、標高700~1500mの高地の岩場に自生。開花期は5~6月頃で花径2cm程の濃紅紫色の5弁花を咲かせる。
- シレネ・アルメリア(Silene armeria)→一年草でヨーロッパ中南部原産。草丈30~60cmで、花径3~4cmの白色、淡い紅色の花を咲かせる。人気もあり広く栽培されている品種です。日本へ渡来したのは江戸時代で、長く栽培された歴史もあり広い範囲で自生して野生化もしています。
- シレネ・ディオイカ(Silene dioica)→別名がヒロハマンテマ。一年草で、渡来の歴史は不詳。草丈25~50cmで、葉や茎が細毛で覆われる。5~7月頃に花径2cm程の紅紫色花を咲かせる。
- シレネ・リットレア(Silene littorea)→多年草で、原産地は地中海沿岸からイベリア半島、北アフリカ。草丈20~30cmで開花期は3~5月。花径1~3cm程のローズピンク色。
ロックガーデンに適する品種が多い
- 用土
- 鉢植えの場合、市販の草花用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら川砂を1~2割混ぜ込む)
- 肥料
- あまり多くの肥料は必要ありません。控えめに施しましょう。
- 用土に、市販の草花用の培養土を使う場合、予め元肥が混ぜ込んである場合があるので元肥は少量にします。
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、11~4月の間は、月2~3回定期的に液肥を施します。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として、牛ふん堆肥などか緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、開花前の4月頃に一度だけ速効性化成肥料を地表にまいておきます。
- タネまき
- 適期は、9~10月です。タネの粒子が細かいので、土の粒子が小粒の用土にまきましょう。タネがウッスラと見える程度の浅めの覆土にします。本葉が2~3枚になったら仮植えします。更に本葉が6枚以上になった頃に鉢や花壇に定植します。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、11~3月です。苗が出回っていたら植え付けます。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
- 鉢植えの場合、品種の生長する草丈に応じて鉢を選びましょう。(4~6号鉢)
- 地植えの場合、植え穴は根鉢の倍の大きさで、植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 多年草のみ植え替えます。適期は、3~4月、秋は9~10月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、2~3年に1回は株分けを兼ねて植え替えましょう。植えっ放しで、株が古くなると立ち枯れしやすくなります。
- 株分け
- 適期は、4~6月です。品種により、ランナー(走出枝)を伸ばすタイプがあるので、株分けで増やします。
- 挿し芽
- 適期は、4月~6月です。株元から伸びた丈夫な茎を切り取り、2~3節を土中に埋めるように挿す。根付いたら節から新芽が出てきます。
夏は強い日射しを避け半日陰に置く
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 手入れ
- 花がら摘み:花後の枯れた花や茎を早めに切り取ります。
- 害虫→アブラムシ
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- 日当たり
- 日当たりと水はけのよい場所を好みます。