トラデスカンティア 季節の花-ミニ観葉や小鉢仕立てで楽しむ-イパネマおやじ
- トラデスカンティア (Tradescantia) は、観葉植物として栽培される多年草です。国内でもムラサキゴテンやムラサキツユグサの花名で栽培されています。このページを書き始めは、画像と花名が結びつかず「他にも何処かで見かけた花だな?」と、考えていたのですが・・思い出しました!国分寺市にある「武蔵国分寺」の境内に植えられていたッけ。トラデスカンティア属は、広く栽培されているムラサキツユクサなどの仲間です。
- 園芸では、花の観賞用としてより葉の美しさがクローズアップされ、観葉植物として流通しています。茎は太めで多肉質、形は細長の卵型です。多くの種が、茎が這うようにランナーが伸長する匍匐性が特徴です。(用語:ランナー→親株から伸びた茎が地表面を這うように伸びて、先端の節から根や芽を出して子株になる)決して花も見劣るものではなく、明るい紫色や白色の花弁に、長く伸びたしべの先に黄色の花粉が付いて、花弁とのコントラストが美しい花です。
生育旺盛で強健な植物
- 分類:ツユクサ科ムラサキツユクサ(トラデスカンティア)属 / 原産地:北アメリカ~熱帯アメリカ
- 学名:Tradescantia spp.
- 英名:
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性
- 草丈:15~30cm
- 開花期:8月下旬~10月 /
- 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- トラでスカンティアは、北アメリカより亜熱帯~熱帯アメリカに約60種類以上が分布しています。我国へは、明治初期に観賞用として一部の種が渡来したのが最初とされています。少数だが、”要注意外来生物”に指定されている種もあります。
- ムラサキツユクサ属に共通するのは、多少種により異なりますが、大半は生長が早く耐寒性に優れています。開花期は夏で、葉の鑑賞時期は通年です。
- 近縁種
- トラデスカンティア・シラモンタナ(Tradescantia sillamontana)→多年草で、草丈20~30cm。葉の美しさが鑑賞用として人気がある。全草が細い白毛で覆われる。別名、白雪姫、シラゲツユクサとも呼ばれる。強い日向に置くと徒長しやすいので、明るい日陰に置くのがよい。青紫色の散形状の花を咲かせる。冬は軒下などへ置き、室内の日当たりのよい場所で冬越しさせる。
- トラデスカンティア・アンダーソニアナ(Tradescantia andersoniana)→多年草で、草丈50~60cm。花色が豊富で青紫、紫、赤紫、白色など豊富な花色に変化。6~10月に開花。
- トラデスカンティア・フルミネンシス(Tradescantia fluminensis)→多年草で草丈20~30cm。やや湿り気のある日陰を好み、全草は無毛で葉は長楕円形から葉先が尖る。花色は白で、無数の長いしべを伸ばし密生する。
- トラデスカンティア ”ホワイト・リトルドール”(Tradescantia “White little doll”)→多年草で草丈60cm程。白花種の園芸品種で、アンダーソニアナ種の交配から作出された。6~10月に茎頂部に可憐な散形状の白花を咲かせる。
施肥や植え替え挿し芽は生育期に作業
用土
- 水はけのよい土壌を好みます。
- 鉢植えの場合、鉢底にはゴロ石を敷いて、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライトか軽石1の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら川砂を1~2割混ぜ込む)
- 肥料
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性有機肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、4~10月の間、2ヶ月に1回緩効性化成肥料を置肥します。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として緩効性有機肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、4~10月の間、2ヶ月に1回緩効性化成肥料を置肥します。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、4~9月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
- 植え替え
- 適期は、4~9月です。春から秋の間は、暖地であればいつでも可能です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 株分け
- 適期は、4~9月です。植え替えを兼ねて行いましょう。根を、2~3株の適当な太さに分けて、茎葉も間引いておきます。
- 挿し芽
- 適期は、4~9月です。茎の先端から切り取り、葉を取り除いて2~3節を挿し穂にします。赤玉土(小粒)などの清潔な用土に、2/3の深さで挿します。
日当たりのよい場所に置いて育てる
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 多肉質の葉を持っているので、水やりは控えめに少しくらい乾燥気味でもよいほどです。
- 手入れ
- 切り戻し→生育期の夏から秋の間は、茎がよく伸びるので適時切り戻します。
- 病気・害虫→特になし
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 半日陰でも育つが、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。