ブラキカム 季節の花-水はけのよい酸性土壌を好む-イパネマおやじ
- ブラキカム (Brachyscome) は大きく分けると、花後に枯れる一年草又は毎年花を咲かせる多年草の2種類があります。主にオーストラリアで品種改良された多年草タイプが中心となり流通しています。
- 水はけがよく保水性のある土壌を好みます。過湿気味になると根腐れしやすい反面、乾燥にも弱いので、水やりの細かな調整が必要な植物です。春になると、細い茎を伸ばして茎頂部に花径2~4cmの花を咲かせます。コスモスの花に似ているがサイズは一回り小さく、花弁のように見える舌状花と中心部分の筒状花で形成される集合花です。花色は、白、黄色、ピンク、淡紫青、藤色など多彩な種類があります。
コスモスによく似た花姿
- 分類:キク科ブラキスコメ (ヒメコスモス)属 / 原産地:オーストラリア、ニュージーランド
- 別名:ヒメコスモス(姫秋桜)
- 学名:Brachyscome
- 英名:Brachyscome
- 園芸分類:一年草・多年草 (品種により異なる)
- 草丈:10~20cm
- 開花期:4~11月 (4~6月タイプ、4~11月タイプ、夏場は花が開かなくなるタイプもある)
- 栽培方法:地植え、鉢植え、寄せ植え、ハンギングバスケット
- 特徴
- ブラキカムは、オーストラリア、ニュージーランド、タスマニア、ニューギニアに60~70種が分布する、一年草もしくは多年草です。水はけがよく、保水性のある酸性土壌を好みます。全品種に共通するのは、とても開花期が長いことです。春から入梅する頃やそのまま秋まで咲き続けるものなど、長く楽しませてくれる花です。
- 閑話Q題→Brachyscome & Brachycome の学名表示の違い [s] の有無について⇒園芸に関するサイトや、出版本に掲載されている、キク科ヒメコスモス属の「ブラキカム」に関する記述で、学名の微妙な違いにお気づきだと思います。(私も、細かいことを気にするタイプなので迷いました)詳細は、Henri Cassini が、1816年にBrachycome という花名を発表しました。その後 Cassini 本人により Brachyscom と修正しました。(理由は古典的なギリシャ語の文法によるスペルの問題です)更にその後、植物命名法に基づく論争が勃発して現在も論争中だそうです。どちらも正解ということです。 引用:WikipediA
- 近縁種
- ブラキカム・イベリディフォリア(Brachyscome iberidifolia)→一年草、草丈20~30cm。葉はコスモスの葉を一回り小さくした羽状で互生する。開花期4~6月、茎頂部に散房花序を付け花径2~3cmの小花を咲かせる。花色は、白、ピンク、青、紫紅色など多彩。
- ブラキカム・マウブデイライト(B. ‘Mauve Daylight)→一年草、草丈10~30cm。葉はコスモスの葉を一回り小さくした羽状で互生する。開花期4~10月、茎頂部に散房花序を付け花径2~3cmの小花を咲かせる。花色は藤色。
- ブラキカム・ミニイエロー(B. ‘Mini Yellow’)→一年草、草丈10~30cm。葉はコスモスの葉を一回り小さくした羽状で互生する。開花期4~10月、茎頂部に散房花序を付け花径2~3cmの小花を咲かせる。花色は黄色。
水やりをしてやや乾燥気味に育てる調整が必要
- 用土
- 水はけがよく保水力のある土壌を好む。
- 用土に、市販の草花用(山野草用)の培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので元肥は控えめにします。
- 鉢植えの場合、鉢底には鉢底石を敷いて、市販の草花用の培養土9:パーライト1:の配合土、または赤玉土5(小粒):腐葉土2:ピートモス(酸度調整済み)2:パーライト1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら川砂を1~2割混ぜ込む)
- 肥料
- 多肥を嫌うので少量でよい。
- 鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3~10月の間、週に1回程度で液体肥料を規定倍率の2倍以上に薄めたものを施します。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、春と秋に各1回程度、緩効性化成肥料を置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に散布する。
- タネまき
- →適期は、9月下旬~10月です。粒の細かい用土に、箱まきかポットまきにします。タネが薄っすらと見えるくらいに覆土します。発芽した苗は、春まで凍らないように育苗します。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、3月~4月上旬です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
- 鉢植えの場合、根鉢を軽く崩してから根を広げて植え付けます。
- 地植えの場合、株間は20~30cm空けて植え付けます。寄せ植えも可能です。
- 植え替え
- 適期は、3月です。一年草は花後には枯れます。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は鉢植えと同じです。
- 株分け
- 適期は、3月です。多年草の植え替えの際に同時に行います。増えた子株を分けて植え付けます。
- 挿し芽
- 適期は、5~6月です。丈夫な茎を5~7cmの長さで切り取り挿し穂にします。30分くらい水揚げしてから、挿し穂の下の部分の葉を取り除き、清潔な用土に植え付けます。挿し穂の用土は赤玉土(小粒)などが適する。
秋から春は日向に夏は半日陰に置く
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿を避けるために、毎日習慣として水を施すのは避けましょう。
- 手入れ
- 切り戻し:適期は、5~6月です。梅雨時期に切り戻して風通しをよくします。7月になり開花が鈍くなって株姿が乱れたら全体を整えるように刈り込みます。
- 枝を増やして花数を増やすために、5月から6月に半分を残して上部を切り取ります。
- 花がら摘み:開花中は、枯れた花を放置すると灰色かび病の原因となるので早めに切り取ります。
- 病気→灰色かび病、うどんこ病
- 害虫→ナメクジ
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。