ニセアカシア ハーブ-ミツバチの貴重な蜜源植物-イパネマおやじ

  • ニセアカシア (False acasia) は、マメ科ハリデンジュ属の落葉高木です。5~6月の花期になると、伸びた枝の葉の付け根から、下垂するように総状花序を出し、藤に似た花径2cm程の小さな花を多数咲かせます。花序は長さ10~15cmで、花姿はマメ科の植物に多く見られる蝶形花です。株の生長が早い割りに根が浅いので、風害を受けやすい樹木でもあります。
  • この花の最大の特徴は、蜂蜜の優良な蜜源植物ということです。スーパーなどで「アカシアの蜜蜂」として売られているのは、本種の花から採取されたものです。花には芳香があり、天ぷらなどの食用にも利用できます。基本種の花色は白色ですが、園芸品種の中にはピンク色の花を付けるものもあります。

ニセアカシアはマメ科の植物

地植えの場合は肥料はいらない

  • 分類:マメ科ハリエンジュ属 / 原産地:北アメリカ
  • 和名:ハリエンジュ(針槐樹)
  • 学名:Robinia pseudoacacia-acacia
  • 英名:False acacia
  • 園芸分類:落葉高木 / 耐寒性 
  • 樹高:4~20m
  • 開花期:5~6月 /
  • 栽培方法:地植え、鉢植え
  • 特徴
  • ニセアカシアは北アメリカ原産で、アメリカからカナダ東部に連なる、アレゲーニー山脈に分布していましたが、その花の美しさから栽培される地域が広がっていきました。現在では、アメリカ、カナダの他に南米、ヨーロッパ、アジアなどの広範囲に帰化植物として定着しています。日本へ渡来したのは、明治時代初期の1870年代とされています。街路樹や砂防用の緑化樹として利用されています。その花の美しさから、庭木としても全国的に栽培されるようになっています。
  • ※ 全国に野生化して広がり、旺盛な繁殖力で在来植物を圧迫駆逐する勢いで、今や生態系を乱す要注意外来生物リストに挙げられている植物です。
  • 近縁種・園芸品種
  • フリーシスア(Robinia pseudoacacla ‘Frisia’)→樹高10m以上にも及ぶ。新芽は美しい黄金葉で、庭木としてよく植えられています。夏場の葉色は緑で、秋にかけて黄色く色づく。
  • パープルローブ(Robinia pseudoacacla ‘Purple Robe’)→樹高8~10mで、ヒスピダ種(R. hispida)との交雑種です。花色は淡い赤紫色。

ニセアカシアは落葉高木

強健で枝の伸長が早い

  • 料理・飲み物で楽しむ
  • 蜂蜜が採取できる
  • 用土 
  • 鉢植えの場合、鉢底には鉢底石を敷いて、赤玉土(小粒)4:鹿沼土3:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して堆肥と腐葉土を3割ほど混ぜ込んで、植え穴に戻します。
  • 肥料
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として少量の有機肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3~4月に少量の緩効性化成肥料を施す。
  • 地植えの場合、植え付ける際の元肥は必要ありません。定植後の施肥は、エンドウやソラマメなどマメ科の植物は、地下の根に寄生する根粒菌と共生して栄養を補給するので肥料は必要ありません。

ニセアカシアは北アメリカ原産

  • 植え付け
  • 苗の植え付け適期は、12~3月です。
  • 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
  • 鉢植えの場合、9~10号鉢が目安です。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、植え穴は根鉢の倍の大きさで、苗を定植したら土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。苗木が倒れないように、支柱を立てて固定します。
  • 植え替え
  • 適期は、2月~3月です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、2~3年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。もし移植する場合は、強剪定してから植え付けるとよく活着する。
  • タネまき
  • 花後にサヤができるので、秋になって熟したら種子を採り出します。熟すると自然にサヤが弾けるので、落ちた種子を拾い集めます。赤玉土(小粒)や鹿沼土の用土にまきます。明るい日陰で、水を切らさないように管理して発芽を待ちます。タネまきで、簡単に増やすことはでいますが、親の持つ美しい葉色は出にくいです。
  • 接ぎ木
  • 適期は、3月です。ひこばえ(孫生)を、台木に接ぎます。

ニセアカシアは肥料が要らない

ハーブの仕切りライン

開花すると甘い芳香を漂わせミツバチを引き寄せる

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたら、鉢底から少し流れ出るくらいタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 剪定→生長が早くて枝がよく伸びるのと、根が浅いので風の被害を受けやすいため、剪定は年に2回は必要です。(定植後2~3年)
  • 適期は、11~3月の落葉期に強剪定をして樹形を整えます。(太い枝を切っても枯れない)
  • 生育期の剪定は、6月中旬~7月に行います。今年伸びすぎた枝を、樹形を整えながら切り取ります。株を整えることは、台風シーズンの風の被害を低減する目的もあります。この時期の剪定は、再萌芽した葉が紅葉して特別に美しくなります。
  • 害虫→アメリカシロヒトリ MEP剤で防除

※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 収穫
  • 5~6月頃、下垂する花が咲いたら収穫して、天ぷらで食することができる。
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。日当たりがよいと、根の根粒菌の働きも活発になります。

ハーブの仕切りライン