ムラサキシキブ 季節の花-細い枝を長く伸ばして弓状に枝垂れる低木-イパネマおやじ
ムラサキシキブ (Japanese beauty-berry) は、紫色の果実が美しく観賞用として人気のある落葉低木で、樹高は2~3mです。一般的に観賞用として栽培されているのは、近縁種のコムラサキ(Callicarpa dichotoma )の方です。別名は、コシキブとも呼ばれる。樹高は1.5~2mです。
赤紫色の果実が美しい
- 分類:クマツヅラ(シソ)科ムラサキシキブ属 / 原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾
- 別名:タマムラサキ、ミムラサキ
- 学名:Callicarpa japonica
- 英名:Japanese beauty-berry
- 園芸分類:落葉低木 / 耐寒性・耐暑性
- 樹高:1.5~4 m
- 開花期:6~7月 /
- 果実鑑賞期:8月中旬~11月
- 栽培方法:地植え、鉢植え
- 特徴
- ムラサキシキブは、日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布しています。国内には、北海道から琉球列島までの広い範囲に自生しています。雑木林などの少し湿気のある土壌を好みます。花期になると、枝の葉の付け根に集散花序を見せ、花径3~5mmの小さな花を咲かせます。主に鑑賞の対象となるのは、紫色をした美しい果実です。8月~11月の長い間、楽しませてくれます。
- 近縁種
- オオムラサキシキブ(Callicarpa japonica var. luxurians)→ムラサキシキブの変種で、一回り大きな果実を付けます。樹高2~3mになる。
- ヤブムラサキ(Callicarpa mollis Sieb. et Zucc.)→日本、朝鮮半島に分布して中国にはない。三ケ根山一帯に多く見られる。樹高3~5mになる。果実は直径3mm程で白毛が密生し萼片がつく。ムラサキシキブには毛は少ない。
- コムラサキ(Callicarpa dichotoma )→観賞用に栽培されているのは、ムラサキシキブではなくコムラサキが大半を占めています。ムラサキシキブとよく似ていますが、ムラサキシキブは果実が葉の付け根につきますが、コムラサキは付け根から少し離れた部分に付きます。果実をたくさん付けた枝を、弓状に反らせるのが特徴です。樹高は、背丈より少し高くなる程度で、直立はしません。伸長120~200cmで、まとまりのよい樹形になる。
秋の初めの頃に赤紫色の果実を実らせる
- 用土
- 用土に、市販の山野草用の培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので元肥は控えめにします。
- 鉢植えの場合、鉢底には鉢底石を敷いて、市販の山野草用の培養土または赤玉土(小粒)6:腐葉土4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に牛ふんや腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。
- 肥料
- 鉢植えの場合、定植後の施肥は、1月中旬~2月と花後の6月に固形の油かす等を置肥します。
- 地植えの場合、定植後の施肥は、1月中旬~2月に固形の油かす等を置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に散布します。肥料が多すぎると花付きが悪くなるので少量にします。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、2月下旬~3月と秋が10月下旬~12月中旬です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷いてから植え付けます。植え付け直後にタップリの水を施します。支柱を立てて紐で苗木を固定します。
- 地植えの場合、植え穴は根鉢の3倍の大きさに掘り、苗を定植したら、先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施したら、支柱を立てて紐で苗木を固定します。
- 植え替え
- 適期は、2月下旬~3月です。落葉期が適期ですが、厳寒期は根が傷むので避けましょう。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、、1~2年に1回を目安に行いましょう。新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 株分け
- 適期は、2月下旬~3月です。植え替えと同時に行うとよい。
- 挿し木
- 適期は、3月と6月です。3月の春挿しは、太くて充実した前年枝を挿し穂にします。6月の夏挿しは、太くて充実した当年枝を挿し穂にします。挿し穂を、清潔な用土に挿します。(用土は赤玉土(小粒)や鹿沼土など)
湿り気を好むので夏場の乾燥に要注意
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 地植えの場合、定植後に根付いたら基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 剪定(整枝)→剪定というよりも、樹形を整える程度の刈り込みでよい。枯れた枝や、不要な枝を切り取ります。コンパクトにまとめたい場合は、当年に伸びた枝の基部を3節程残して切り戻します。
- 病気→うどんこ病
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。