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- アガパンサス (African lily) の仲間は、梅雨の時期から夏になる頃に、花茎を真っ直ぐに伸ばして、茎頂部に散形花序を見せ小さな花を咲かせます。花序は径10~18cmの半円形、花は、先端が6烈した漏斗状で花径2~5cmです。花色は、白、青、青紫、その他混色したものもあります。
- コンテナ栽培、地植えどちらでも育てられますが、寒冷地では小さな品種を選んで、コンテナ栽培で育てる方がよいでしょう。アガパンサスは全品種とも耐寒性がありますが、落葉性の方がより耐寒性が強いです。
土質を選ばず育てやすい植物
- 分類:ヒガンバナ科アガパンサス(ムラサキクンシラン)属 / 原産地:南アフリカ
- 別名:ムラサキクンシラン(紫君子蘭)
- 学名:Agapanthus
- 英名:African lily(品種により異なる・ムラサキクンシランの英名)
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:30~100cm
- 苗の植え付け:3月~4月、9月~10月
- 植え替え:3月~4月、9月~10月
- 株分け:3月~4月、9月~10月(植え替え時に行う)
- 開花期:6月~7月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター) ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 特徴
- アガパンサスの仲間は、原産地の南アフリカに約10種が分布するヒガンバナ科の多年草です。(常緑種4種、落葉種6種)その花の美しさから世界各地で栽培され、オーストラリアやイギリス、アメリカなどの一部地域では、輸入されたものが帰化しています。アガパンサスは、園芸品種、交配種の作出が盛んで、全体では約300種以上の品種があるとされます。
- 明治時代に観賞用として、Agapanthus africanusが最初に輸入されました。国内では、アガパンサスと呼ばれているのは、アガパンサス・アフリカヌス(Agapanthus africanus)を指して呼んでいることが多いです。しかし、実際に栽培されているアガパンサスの多くは、アガパンサス・プラエコクス種(A. praecox)や、プラエコクス種の亜種である数種と、プエラコクス種を親として作出された多くの園芸品種です。冬は室内で管理するのがお奨めです。
- 近縁種・園芸品種
- アガバンサス・アフリカヌス(Agapanthus africanus)→和名は、ムラサキクンシラン。常緑多年草で、草丈は40~60cm。50cm程の花茎を伸ばし、茎先に花序を見せる。花は、漏斗形で青色~紫色~白色の花径3~5cm。開花期は、6月~7月。
- アガパンサス・アフリカヌス・アルブス(A. africanus ‘Albus’)→多年草です。和名は、シロバナアガパンサス。5~6月に、花茎を30~40cm位に真っ直ぐ伸ばして、茎頂部に散形花序を見せ、白色の筒状花をつける。
- アガパンサス・プラエコクス・オリエンタリス(Agapanthus praecox subs. orientalis)→常緑性多年草です。4月下旬~5月に花茎を真っ直ぐに伸長して草丈60~100cmになる。茎頂部に散形花序を見せ、青紫色の筒状花を咲かせます。多くの園芸品種の親となっている種で、花色は白、薄紫、青、紫色など多彩。草丈も60cm程の矮性種から100cmに及ぶ種などがある。
- アガパンサス・プラエコクス・ヘッドボーン(A. praecox ‘Headbourne’)→プラエコクス種の園芸品種で、多年草です。草丈40~60cmで、親種より小ぶりです。5月頃に花茎を真っ直ぐに伸ばして、茎頂部に散刑花序を見せ淡い青紫色の筒状花を咲かせる。
水はけのよい土壌を好む
- 用土 水はけがよければあまり土質は選びません。
- 用土に、市販の草花用の培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので元肥は控えめにします。
- コンテナの場合、生育旺盛で根を深く広く張るので7号鉢以上の深鉢がよい。鉢底石を敷いて、市販の草花用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して堆肥や腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。(水はけが悪い土壌なら川砂か鹿沼土を1~2割混ぜ込む)
- 肥料
- コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、4~5月、9~10月に緩効性化成肥料を、月1回程の間隔で置肥します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、基本的に必要ないが花付をよくしたい場合は、春と秋に緩効性化成肥料を少量だけ置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に散布する。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、春が3月~4月、秋が9月~10月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- コンテナの場合、生育旺盛で根を深く広く張るので7号鉢以上の深鉢に鉢底石を敷き、植え付けます。
- 地植えの場合、堀り上げた土と共に先程準備した土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、春が3月~4月、秋が9月~10月です。
- コンテナの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、、1~2年に1回を目安に行いましょう。新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 株分け
- 適期は、3月~4月、秋が9月~10月です。植え替えの際に同時に作業しましょう。
- コンテナの場合、2年に1回が目安ですが、株分けした翌年はよく花が咲かない場合があるので、考慮して株分けしましょう。
- 地植えの場合、6~7年に1回を目安に植え替えましょう。
過湿を嫌うので水やりは控えめ
- 水やり
- コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 花がら摘み→花後の枯れた花や茎の付け根から切り取ります。種子を採取したい場合は、切り取らずに残します
- 防寒→常緑種の場合、冬期の間葉を傷めないように防寒しましょう。コンテナを室内や軒下に取り込む。株元にワラやパークなどを厚く敷き詰める。
- 病気→特にないが根腐れに注意 / 害虫→アブラムシ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。