アベリア 季節の花-公園や公共スペースで植栽されている-イパネマおやじ
アベリア (Abelia) は、樹高1~1.5mの半常緑性低木です。暖地では常緑ですが、寒冷地では落葉します。6月頃になると、分枝した枝先に花序を見せ、花径1cm、長さ約2cm程の釣鐘状花を多数咲かせます。花冠が5裂して基部はピンク色がかります。開花期は5月中旬~10月で、花色は白色、ピンク色です。
耐寒性や耐暑性に優れている
- 分類:スイカズラ科ツクバネウツギ属 / 原産地(作出地):イタリア
- 別名:ハナツクバネウツギ(漢字表記:花衝羽根空木)
- 学名:Abelia x grandiflora
- 英名:Abelia
- 園芸分類:常緑・落葉低木 / 耐寒性(強い)耐暑性(強い)
- 樹高:100~150cm
- 開花期:5月中旬~10月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- アベリアの仲間は、東アジア、中南米などに約20種が分布しています。国内では、4種が自生していますが、一般的にアベリアと呼ばれているのは、中国原産のアベリア・キネンシス種(A. chinensis)とアベリア・ユニフローラ(A. uniflora)の交配によって作出された、園芸品種のアベリア・グランディフローラ種のことです。1886年にイタリアで作出されて以来、世界中で栽培されています。
- キネンシス種は、原産地の中国では一般的に庭木として栽培されている落葉性低木です。一方、ユニフローラ種は中国東部に分布する常緑低木です。この2つの種の長所を、併せて受け継いでいるのが園芸品種のアベリア(A. x grandifora)です。一般的に「アベリア」と呼ばれるのは、この種を指しています。
- 近縁種・園芸品種
- アベリア ’エドワード・ゴーチャー’(A. grandiflora ‘Edward Goucher’)→常緑性低木、樹高50~200cm。葉は長さ2~4cmの被針形。開花期は6~10月、アベリアの仲間の花色は白色が多いが、当種は濃い桃色。
- アベリア ’ホープレイズ’(A. x grandiflora ‘Hopleys’)→常緑性低木。樹高1~4m。長さ2~4cmの葉は斑入りで光沢を帯びて、公害に強い性質なので公共施設などで広く栽培される。開花期は6~11月、花色は白色か淡い紅紫色。
生育旺盛で育てやすい花木
- 用土 水もちと水はけのよい土壌を好みます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷いて、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:バーミキュライト2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して完熟堆肥や腐葉土2~3割を混ぜ込んで、植え穴に戻します。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3月と6月に緩効性化成肥料を置肥します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、2月~4月中旬、9月上旬~中旬に緩効性化成肥料を置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に散布する。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、2月中旬~6月、秋が9月~11月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、根鉢を1/3程崩してから植え付けます。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと2.5倍の直径の植え穴を掘りあげます。堆肥を底に敷いて、用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、2月中旬~6月、秋が9月~11月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら行いましょう。根鉢を軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。(用土の項目と同じ)
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 挿し木
- 適期は、6月中旬~7月、9月~11月です。当年枝を、清潔な用土に挿します。用土は赤玉土(小粒)や鹿沼土(小粒)がよい。
強い剪定にも耐えるので樹形を整えやすい
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。晩秋から休眠期は控えめにしましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 剪定→適期は、4~7月です。萌芽力が強いので、強めに刈り込んで樹形を整えることが容易です。生垣や寄せ植えで大きくなり過ぎた場合は、春に行うほうがよいです。園芸品種のアベリアは比較的生長がユックリなので剪定は容易にできる。枝が伸び過ぎない時期に小まめに行いましょう。
- 園芸用語:萌芽力(ほうがりょく)→草花や樹木を切った後の、休眠芽が伸びる力のこと。
- 病気・害虫→特になし
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 花を咲かせるためには、日当たりのよい場所を選びましょう。冬に寒風が当たる場所は、葉を傷めるます。