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- アジサイ (hydrangea) は、初夏になり少しずつ盛夏に向かう時期に、淡い色彩の花を咲かせるユキノシタ(アジサイ)科の落葉低木です。梅雨の長雨に打たれて緑色に輝く大きな葉がとても印象的ですね。花色が酸性土壌だと青色の花が咲き、中性~アルカリ性土壌だとピンク色の花が咲くというのは、よく知られていますね。
- 日本の土壌は基本的に、酸性なので多くの株は青い花が咲くといわれます。ピンク色の花を育ててみるのも、園芸の楽しみではあります。肥料や土壌改良の工夫をしながら試してみるのも一興だと思います。
定植する土壌の酸度により花色が変化する
- 分類:アジサイ科アジサイ属 / 原産地:日本、東アジア、北米
- 別名:ハイドランジア、アジサイ、ガクアジサイ、セイヨウアジサイ
- 学名:Hydrangea spp.
- 英名:(品種により異なる)
- 園芸分類:落葉低木 / 耐寒性(中程度)耐暑性(やや弱い)
- 樹高:50~200cm
- 開花期:6月~9月 /
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- アジサイの仲間は、アジア、北アメリカに約40種が分布するアジサイ(ユキノシタ)科アジサイ属の落葉低木です。一般的には、アジサイ属に含まれる中の、お椀形や円錐状の花序を見せる植物の総称として使われます。狭義には、ガクアジサイ(Hydrangea macrophylla form. normalis )が変化したもので、テマリ型に咲くアジサイ(H. macrophylla form . macrophylla)を指します。
- 近縁種・原種
- アジサイ(Hydrangea macrophylla)→基本の花形はガクアジサイ形です。花弁の無い両性花と、花弁だけの装飾花で構成される。その中で、両性花が変化して全てが装飾花になったものをアジサイ(テマリ型)と呼びます。
- アジサイ⇒狭義→テマリ咲き種(Hydrangea macrophylla form. macrophylla)
- ガクアジサイ(Hydrangea macrophylla form. normalis )→アジサイの原種で、日本に自生する。花序の周りに咲く花は萼片の大きな装飾花で、中央に小さな両性花が付きます。花径10~20cmで、周縁に付く装飾花は花径3~4cm
- セイヨウアジサイ(Hydrangea macrophylla form. hortensia)→日本の原種がイギリスに渡り、実生により品種改良された種。花色は、白、赤、ピンク色など。酸度調整した用土で栽培するとよい。
- ヤマアジサイ(Hydrangea serrata)→小型の品種が多いグループ。土の酸度による花色の変化は少ない。多くの園芸品種の親となっている。
- タマアジサイ(Hydrangea involucrata)→苞葉に包まれた丸いツボミが個性的。開花すると装飾花は白色、両性花は淡い紫色。
やや湿り気のある肥沃な土壌を好む
- 用土
- 用土の酸度がPH4~5だと青色に傾きます。発色をよくするために、商用栽培では硫酸アルミニウムが用いられています。(用土1リットル:約4g)
- 鉢植えの場合、発色をよくするためにピートモス(PH調整済み)5:バーミキュライト3:パーライト2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。白色の場合は、赤玉土(小粒)6:鹿沼土(小粒)3:ピートモス1:などの、普通の用土でもよい。
- 地植えの場合、発色調整は難しいので普通の用土に植えつける。掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んでおきます。(水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割混ぜ込む)
- 肥料
- 鉢植えの場合、定植後の施肥は、11月中旬~2月中旬に寒肥として、骨粉や油かす等の有機質肥料を施す。7~9月に、速効性化成肥料を施します。
- 地植えの場合、定植後の施肥は、11月中旬~2月中旬に寒肥として、骨粉や油かす等の有機質肥料を施す。7~9月に、速効性化成肥料を施します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に撒きます。
- 植え付け 寒風がまともに当たる場所は避けましょう。
- 苗の植え付け適期は、厳寒期を除く11月中旬~3月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷いて根鉢をあまり崩さないようにして、定植したら直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。根鉢をあまり崩さないように定植したら、用土を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、厳寒期を除く11月中旬~3月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢をあまり崩さないように、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 株分け
- 適期は、植え替えと同じ厳寒期を除く11月中旬~3月です。植え替えと同時に作業しましょう。
- 挿し木
- 適期は、3月下旬~4月に前年枝を挿し穂にして作業します。または6~7月に、当年枝を挿し穂にして作業します。充実した枝の先端を7~10cm程切り取り挿し穂にします。
花後の剪定が強すぎると翌年花が咲かないこともある
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 真夏は夕方に、鉢中と鉢の外側全体にタップリと水をかけて夜間温度を下げるようにします。通常の季節は朝方に施しましょう。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 剪定→適期は、7~9月中旬です。花後はすぐに作業しましょう。花の咲いた枝を芽の上部で切り取る。花が咲かない枝は、翌年の花芽が付く可能性があるので残します。花は放置すると、いつまでも残るので、花色が褪せてきたら切り取ります。
- 害虫→カミキリムシ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 半日陰でも育つが、花つきが悪くなったり茎が発育不良で細くなったり間伸びすることがあります。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。