コンテンツへスキップ
ナビゲーションに移動
- ツルハナナス (Poteto vine) は、ナス科のつる性常緑低木です。6~9月に、伸長した茎の葉の付け根から花序を見せ、淡青紫色~白色の花を咲かせます。花径2cm程の星形の5弁花で、枝先はつる状に伸長して2~3m以上にも及びます。つる性なので「ツル」、ナスの仲間で花が綺麗なことから「ハナナス」です。
- ヤマホロシという名前で本種が流通していることがありますが、本種とは別の植物です。「ハナナス(花茄子)」という名前だと「野菜の茄子」と混同されやすいので、花形と色が似ている同じナス科ナス属の「ヤマホロシ(別名:ホソバノホロシ)」(Solanum japonense Nakai)の名前を当てたのだと思われます。(最初に混同して呼び始めたのかも)
夏の日差しよけのグリーンカーテンに適する
- 分類:ナス科ナス属 / 原産地:ブラジル、南米アメリカ
- 別名:
- 漢字表記:蔓花茄子
- 学名:Solanum jasminoides
- 英名:Poteto vine
- 園芸分類:つる性常緑低木 / 耐寒性(中程度)耐暑性(中程度)
- 樹高(伸長):2~3m
- 開花期:6~9月 /
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- ツルハナナスは、南アメリカ原産のつる性常緑樹です。ブラジルを中心に、アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、パラグアイなどに分布しています。日本へ渡来したのは、明治時代とされていて、観賞用として垣根やフェンスに絡ませたり、鉢物として栽培されています。
- 可憐で美しい花を咲かせることから、世界中で栽培されています。葉に斑が入る園芸品種もあります。半耐寒性であまり寒さには強くはないが、多少の耐寒性(-5℃位)はあるので関東地方以南の暖地であれば、露地植えの冬越しは可能です。霜が降らず北風の当たらない場所で育てましょう。
- 近縁種
- ツノナス(Solanum mammosum)→原産地はブラジル、南米一帯だが現在は、メキシコ~中央アメリカやカリブ海諸国にも自生する。別名はフォックスフェイスでナス科の多年草。日本での栽培は、寒さにはあまり強くないため、春にタネをまいて秋に果実が熟するのを楽しむ一年草として扱われています。レモンの果実を細長くした黄色い果実が特徴。草丈150~200cmで、花径3cm程の薄紫色の花を咲かせる。
- ヒヨドリジョウゴ(S. lyratum)→原産地は日本、中国、アジア。つる性多年草で、50~300cmに伸長して山野に自生する。花は集散花序に付き、白色や淡い紫色。花径1cm程で花冠は5裂、11月頃に果実が真っ赤に実る。
- フユサンゴ(S. pseudcapsicum)→アジア、アフリカの熱帯地域原産の常緑小低木だが、国内では園芸上は春にタネをまいて、秋に果実を鑑賞する一年草として扱います。果実は、熟するに従って白色~黄色、やがてオレンジ色へ変化する。草丈30~80vmで、半耐寒性なので鉢栽培が多い。
- その他、ナス科ナズ属の植物で日常から身近にあるのは、野菜のナスやジャガイモなども仲間になります。
つるを伸ばしてこんもりと茂る
- 用土 水はけのよい土壌を好みます
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んでおきます。(水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割混ぜ込む)
- 肥料 多量の肥料は必要ない。チッ素分は控え、リン酸とカリ分の多い肥料を施す。
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として骨粉か緩効性化成肥料を少量だけ混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、5~9月に緩効性化成肥料を、様子を見ながら定期的に置肥します。
- 地植えの場合、定植後の施肥は、5~9月に緩効性化成肥料を、様子を見ながら定期的に置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部に撒きます。
- 植え付け つるを絡ませるトレリスやフェンスなどが設置されている場所を選ぶ
- 苗の植え付け適期は、春が4月、秋が9月です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付けます。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。堆肥を底に敷いて、定植したら、用土を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
- 植え替え
- 適期は、春が4月、秋が9月です。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために鉢から根が伸び出てきたら、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い根を切り取り、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。
- 地植えの場合、基本は必要ありません。
- 挿し木
- 適期は、6月下旬~8月中旬です。赤玉土(小粒)や鹿沼土(小粒)の清潔な用土に挿します。(挿し木をする)
トレリスに誘引するかあんどん仕立てにしても楽しめる
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、休眠期は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 剪定→4~10月頃までの生育期は、次々と新梢が伸びるのでフェンスなどに誘引して、細かい枝先はあまり剪定しないで、樹形を整える程度でよい。
- 病気・害虫→特になし
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。地植えの場合、北風の当たる場所は避けます。