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- バンダ (Vanda) は、東南アジアの標高500~1000m程の広い地域に分布しています。樹木の5~10mの高さで風通しのよい場所に住みつく着生植物です。原産地は霧の多い地域で、空気中に長く伸ばした気根から吸水して生育します。一般的な洋ランのような、水を蓄えるバルブは持っておらず、気根に少しだけ蓄えることができます。
- バンダ属の特徴は、花の寿命が長くて大輪、そして花色の美しさです。葉の形が広いストラップ系と棒状葉系とに分けられます。花色は濃紫色が有名ですが白色やピンク色、ローズピンク色などもあり、網目模様や斑点も入るのも人気の一つなのでしょうね。
バスケットで吊り下げると映えます
- 分類:ラン科バンダ(ヒスイラン)属 / 原産地:インド、ネパール、タイ、インドネシア、フィリピン
- 別名:ひすいらん(漢字表記:翡翠蘭)
- 学名:Vanda
- 園芸分類:多年生草本 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:30~80cm
- 苗の植え付け・植え替え適期:5~6月
- 開花期:2月~4月、8月~10月 /
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴 栽培ポイント
- バンダは、属名のバンダの名前で親しまれているラン科植物の総称です。花の寿命が長く、環境が合えば1年中生育を続け、年に3~5回開花する品種もあります。好気性といわれ、根が水に浸かったままだと、窒息して根腐れしやすい着生ランの仲間です。
- 日本の気候では、外気温が15℃以下になる9月下旬の頃には、室内に取り込みましょう。冬季の開花が最も美しく、花色が濃く大輪になる可能性があります。
- 近縁腫
- バンダ・コエルレア(Vanda coerulea)→原産地は、インド、タイ、ミャンマー。別名は、ヒスイラン。標高1500m程の高地の川沿いに自生する樹木に着生する。草丈5~25cmで、茎の左右に付いた葉が互いに編み込むように互生する。花茎が30~60cmで、上部に総状花序を見せ花径10cm程の花を数個咲かせる。
- バンダ・サンでリアナ・アルバ(Vanda sanderiana f. alba)→原産地フィリピン・ミンダナオ島。海に面した標高500m程の地域に自生する樹木に着生するランの花。草丈50cm程で、葉腋から長い花柄を伸ばして、花径10cm程の白色の花を咲かせる。
- バンダ・スワピー(Vanda suwapee)→タイで作出された、バンダのハイブリッド品種。草丈25cm程で、葉は長さ15~18cm。葉腋から花茎を伸ばし、上部に総状花序を見せ花径10cm程の花を数個咲かせる。開花期間が長く、約1ケ月程度。
風通しのよい場所を好むが乾燥は嫌う
- 用土
- バスケット植えの場合、植え込み材料は使いません。バスケットに直に入れて栽培します。
- 鉢植えの場合、バスケット植えと同様に植え込み材料は使いません。
- 肥料
- バスケット植えの場合、適期は生育が旺盛になる初夏から秋。1週間に1回5000倍希釈の液肥を施す。加えて、水を通す不織布の袋に固形肥料を入れて根元にブラ下げておくと、シャワーで水やりするたびに溶け出して施肥ができます。
- 鉢植えの場合、適期は初夏に1回、速効性化成肥料を置肥、以後~秋までは週1回、5000倍希釈の液肥を施す。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、5~8月です。バスケット植えの場合は、時期を問いません。
- バスケット植えの場合、植え込み材料は使いません。木枠の付いたバスケットに直に入れて栽培します。株がグラつく時はパークチップなどで安定させます。
- 鉢植えの場合、植え込み材料は使いません。鉢底ネットを敷き、株を固定するための固定具をセットします。(固定具の材質はサビないものがよい)
- 植え替え
- 適期は、5~8月です。
- バスケットや鉢が小さくなったら、一回り大きなバスケットに植え替えます。絡まった根をていねいに外して、根を丸めるようにします。1~2年に1回を目安に植え替えましょう。
- 株分け
- 極まれに脇芽が出て根が出ることががあります。その際には、切り分けて増やせます。(基本的には増やせないと考えましょう。)
水に浸けると根腐れするが水浴びは好む
- 水やり
- 鉢植え・バスケットともに、水に浸かっていると根腐れしますが、水浴びは大好きです。季節を問わず、しっかりとシャワーで水浴びをさせましょう。特に、生長期の夏季は朝夕2回以上のシャワーをかけてやりましょう。そして、冬季は空気が乾燥しやすいので、1日数回株全体に霧吹をしましょう。
- 手入れ
- 湿度を保つ→冬季は空気が乾燥しやすいので、加湿して湿度を保つようにします。1日に何度も霧吹きするか、加湿器を置いてもよいでしょう。
- 病気→軟腐病
- 害虫→カイガラムシ
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好みます。6~9月は戸外で管理してもよい。
- 真夏日の直射に当たるのを避けましょう。バスケットや鉢を移動してやりましょう。