コンテンツへスキップ
ナビゲーションに移動
- フウセントウワタ (Gomphocarpus) は、6月の中旬頃になると、枝先の葉の付け根から花柄を伸ばして、花径2cm位の乳白色の小花を咲かせます。花は房咲きになり、下垂して開花します。そして、花後にはこの植物の最も個性的な特徴である、魚のハリセンボンのような丸く膨らんだ表皮に長いトゲを付けた果実をつけます。突起状のトゲといっても、硬いものではなく柔らかな触感です。
- 丸い袋状の果実は、観賞用として人気があり、切り花やドライフラワーにも利用されています。8月~10月上旬頃まで実をつけます。秋に果実が熟すると、縦に裂けてワタのような冠毛の付いた種子が飛び散ります。暖地などで、上手に管理すれば冬越しも可能ですが、一般的には春にタネをまいて冬には枯れる一年草として扱われています。
- 注:切り花用に切り取った際に、茎の切り口から白い汁が出ますが、毒性があり眼に入ると角膜炎を起こすことがあるので注意しましょう。
日当たりと水はけのよい土壌を好む
- 分類:ガガイモ(キョウチクトウ)科フウセントウワタ属 / 原産地:アフリカ南部、東部
- 別名:フウセンダマノキ、フウセントウワタ
- 学名:Gomphocarpus
- 園芸分類:一年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(普通)
- 草丈・樹高:80~200cm
- 苗の植え付け適期:5~7月上旬
- タネまき適期:4月中旬~下旬
- 開花期:6月下旬~9月 / 実の成る時期:8~10月上旬
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- フウセントウワタは、アフリカ南部から東部地帯に分布する、常緑性の亜低木です。寒さに弱いので、国内では春にタネまきして冬には枯れる一年草として扱われます。原産地では低木状になり、山野や森林の縁、道端などに自生しています。
- 近縁腫
- Gomphocarpus fruticosus→和名は、フウセントウワタ。アフリカ、オマーン、サウジアラビア原産。常緑低木で茎は直立して高さ1~2m。茎全体に細かい毛で覆われ、経年と共に薄褐色になり木質化する。全草に、傷つけると白乳色の毒性のある樹液がしみ出る。散形花序を見せ花を3~10個付ける。花色は白~クリーム色。開花期は、晩夏~晩春。
- Gomphocarpus physocarpus→和名は、フウセンダマノキ。アフリカ南部原産。常緑低木で茎は直立、高さ1~2m。茎は短軟毛で覆われ、傷付けると毒性のある白乳色が染みでる。枝先近くの垂れ下がった散形花序に花を4~10個付ける。開花期は8月~11月。
多くの肥料は必要ない
- 用土
- 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト(黒曜石タイプ)1:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(パーライトは水はけをよくする)
- 地植えの場合、水はけの悪い土壌なら掘り上げた土に対して腐葉土を2割程を混ぜ込んでおきます。
- 肥料 チッ素分を控え、リン酸分とカリウム分主体の肥料を使う。多肥の必要はない。
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、月2~3回薄めの速効性液体肥料または緩効性化成肥料を置肥します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、必要ありません。
- 肥料の3要素は、チッ素分(主に葉を生長させる)、リン酸分(花や実を生長)、カリウム分(根を生長)です。(一般的な共通ポイント)
- 植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏や冬の施肥は控えます。(一般的な共通ポイント)
- タネまき
- 適期は、4月中旬~下旬です。花壇に直まきするか、箱まきかポットまきにします。箱まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。※冬越しさせるより種子を採取して春にタネまきする方が簡単です。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、5~7月上旬です。
- 「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、植え付けていきます。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は50cm位空けて植え付けます。
- 挿し芽
- 上手に冬越しさせることが出来たら、春に伸びた枝を切って挿し芽で増やすことも可能です。
種子を採取しておき春にタネまきすると簡単
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 切り戻し→上手に冬越しをした場合、3月頃に1/3の丈に切り戻すと新しい芽が出てきます。
- 支柱たて→草丈が長くなり、茎が倒れやすくなったら支柱を設置します。
- 害虫→アブラムシ
- 収穫
- 種の採取→秋に果実が熟すると、縦に裂けてワタのような冠毛の付いた種子が飛び散ります。直前に種子を採取して冷蔵庫などで保存して、春にタネまきします。