コンテンツへスキップ
ナビゲーションに移動
- グラジオラス (gladiolus) は、18世紀頃に発見された南アフリカ原産の球根草花です。南アフリカの原種がヨーロッパに持ち込まれたのを元に、品種改良が盛んに行われ、現在までに約2000種以上の園芸品種が作出されています。その品種群は、春咲き(早咲き)と夏咲きの、2つのグループに分類されています。園芸・流通上では、夏咲きタイプを指して「グラジオラス」と呼ぶのが一般的です。春咲きタイプは、夏咲きのグラジオラスと区別するために、「春咲きグラジオラス」と呼ばれます。このページでは、夏咲き品種の栽培を基準にしています。
- とても丈夫で育てやすい植物で、剣状の細長く尖った葉を伸ばして、7~8枚に育った頃に葉の間から花梗を伸ばし穂状に花を咲かせます。夏季に開花する、貴重な花として広く栽培されています。
連作を嫌うので前年と同じ場所は避ける
- 分類:アヤメ科グラジオラス属 / 原産地:園芸品種は南アフリカの原種から作出
- 別名:トウショウブ、オランダショウブ
- 学名:Gladiolus
- 英名:gladiolus, sword lily
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(弱い)耐暑性(強い)
- 草丈・樹高:40~140cm
- 苗の植え付け・植え替え適期:3月下旬~6月上旬がベスト / 7月上旬まで可能(夏咲き)
- 開花期:4月下旬~5月(春咲き) / 6月~10月(夏咲き)/
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 特徴
- 現在流通する品種の多くは、南アフリカと熱帯アフリカに分布していた約10種の原種を元に、品種改良された園芸品種群です。現在では、世界中で約2000種ものグラジオラスがあります。日本へ渡来したのは、江戸時代末期とされ本格的に栽培されるようになったのは明治時代以後だそうです。日本の気候では、鉢栽培にした方が管理しやすく簡単です。
- 近縁腫
- グラジオラス・アングストウゥス(Gladiolus angustus)→アヤメ科トウショウブ属。原産地は南アフリカのケープタウン州の砂漠地に自生。多年草で、草丈30~60cm。葉は幅の狭い剣状で、花茎を伸ばした先に3~5個の花を付ける。花径6cm程の筒状花は、弁先が6裂する。開花期は、10月~11月。
- グラジオラス・カリアンツス(Gladiolus callianthus)→アヤメ科トウショウブ属。原産地はエチオピア。多年草で、草丈は60~90cm。葉は剣状で、花茎を伸ばして茎頂部に花を付ける。花径10cm程の花を5~6個を付ける。花色はオフホワイトのベースの基部に濃褐色の模様が入る。開花期は、7月~9月。
- グラジオラス・マスカーニ(Gladiolus ’Mascagni’)→園芸品種で、草丈120~140cm。葉は幅の狭い剣状で、夏場になると花茎を伸ばし、茎頂部に10個程の花を付ける。花色は、濃い赤色で花冠は6裂する。
土をよく耕して球根の倍以上の深さで植える
- 用土 水はけがよければあまり土質は選びません
- 鉢植えの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します)
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して植物性堆肥や腐葉土2~3割を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。
- 肥料 チッ素分が少なくリン酸分とカリウム分が等分配合の肥料を使う
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、6月~10月(生育期)に、月1回化成肥料を置肥するか、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として完熟牛ふん堆肥や緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、月1回化成肥料を置肥します。
- 置肥をする際には、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。
- 植え付け・植え替え
- 球根の植え付け・植え替え適期は、3月下旬~6月上旬がベスト ですが、無理をすれば7月上旬まで可能です。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土に球根1個分の深さで定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(大球→株間は球根1個分、植え付ける深さは10cm程)
- 地植えの場合、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土に球根2個分の深さで定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。(大球→株間は球根3個分、植え付ける深さは12cm程)
- 分球
- 適期は、秋になって葉が枯れてきたら掘り上げて分球しましょう。日陰で乾燥させて、ダンボール箱などに入れで保存します。地植えの場合、植えっ放しでも開花しますが連作を嫌うので2~3年に1回は、堀り上げて違う場所へ植え付けましょう。
株が倒れやすいので支柱を立てておく
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 花がら摘み→花後は、花穂のすぐ下で切り取り、種子が出来ないようにしましょう。(放置すると、種子に養分をとられ球根を太らせることができません)
- 支柱立て→草丈が長くなり、茎が倒れやすくなったらそれぞれ1本ずつ設置しましょう。
- 球根の掘り上げ→秋になって葉が枯れてきたら、茎の付け根で切り取り掘り上げます。日陰で乾燥させて、ダンボール箱などに入れで保存します。
- 病気→モザイク病、首腐病
- 害虫→ハスモンヨトウ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。(半日以上は日に当たる場所に置きましょう)