セダム 季節の花-人気のある春秋生育型の多肉植物-イパネマおやじ
セダム (Sedum) の仲間は、世界の温帯から亜熱帯地域に約400種が分布しています。ベンケイソウ科マンネングサ属の一年草、二年草もありますが、多くは多年草の多肉植物です。国内では、マルバマンネングサやメキシコマンネングサなどが帰化または自生しています。地表をカーペット状に広がる種や立ち性の種など、草姿や性質は多種多様な品種があります。
夏越しは風通しのよい半日陰で
- 分類:ベンケイソウ科マンネングサ(セダム)属 / 原産地:世界全域
- 和名:マンネングサ
- 学名:Sedum
- 園芸分類:一年草、二年草、多年草(種により異なる) / 耐寒性(やや弱い~強い)、耐暑性(やや弱い~強い)
- 草丈・樹高:2~50cm
- 苗の植え付け適期:3月~5月、9月~10月(主な生育期は、3月~6月、9月~11月)
- 植え替え適期:3月~5月
- 挿し芽適期:3月~5月、9月~10月
- 葉ざし適期:3月~5月、9月~10月
- 株分け適期:3月~5月
- 開花期:2月~11月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)、グラウンドカバー
- ※記載している各適期は春秋型品種の目安です。
- 特徴
- セダムの仲間は、多肉植物で耐寒性に優れています。丈夫な性質で、放任しても育つ程の強健な性質です。地面を這うように広がる種は、グラウンドカバーに利用されます。直立する種もあり、開花期間も長く美しい葉を持っているので観賞価値の高い植物です。
- 近縁種 ベンケイソウ科マンネングサ属
- セダム・アクレ(Sedum acre)→ベンケイソウ科マンネングサ属。マンネングサの語意は中々枯れずに長く生育することから命名されたもの。別名はオウシュウマンネングサ。ヨーロッパや北米に自生する。乾燥した石垣や岩場で自生。草丈2~5cm、葉は黄緑色で1cm程の楕円形で丸みがある。開花期4月~6月に茎頂部に黄色い花を多数咲かせる。
- セダム・パキフィラム(S. pachyphyllum)→別名は、乙女心。メキシコ原産で高地に自生する。高温多湿の気候にやや弱い。葉色は明るいライトグリーンで、草丈10~30cm。
- セダム・ヒスパニック(S. hispanicum)→別名は、ウスユキマンネングサ。中央アジア~南ヨーロッパ原産。草丈5~15cmで、茎がよく分枝して直立する。葉は明緑色で、先端が丸みを帯びる。茎頂部に花序を見せて、白色の小花を多数咲かせる。開花期は6月~7月です。
落葉種と常緑性の一部は耐寒性が強い
- 用土 水はけのよい土壌を好みます
- 鉢植えの場合、市販の多肉植物用培養土または赤玉土(小粒)3:鹿沼土3:腐葉土(小粒の軽石など)4:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に、市販の多肉植物用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します)
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して腐葉土2~3割を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(さらに水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加える)
- ロックガーデンの場合、水はけをよくするために、深さ30cm程の穴を掘り上げます。穴の底面にレンガなどを敷き詰めます。その上に、軽石、溶岩石、石英石などを重ねていきます。適するのは、排水性、保水性、通気性のある多孔質の石が適しています。石のすき間にゴロ石を敷きます。更に、その上に掘り上げた土に、多肉植物用培養土を2~3割混ぜ込んで、ゴロ石の上に戻します。
- 肥料 あまり肥料は欲しがりません
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、基本的に必要ありません。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、必要ありません。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、3月~5月、9月~10月です。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後の水やりは控えましょう。(明るい日陰で土が乾燥するのを待つ)
- 地植えの場合、定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後の水やりは控えましょう。
- 植え替え
- 適期は、3月~5月です。生長期に入る前の時期が適している。抜き上げた株は、2~3日乾燥させてから植え付けます。
- 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。
- 地植えの場合、株が増えて群生するようになったら、株分けを兼ねて植え替えましょう。
- 株分け
- 適期は、3月~5月です。1~2年に1回は堀り上げて株分けしましょう。植え替えの際に、同時に作業しましょう。
- 挿し芽
- 適期は、3月~5月、9月~10月です。茎が長く伸びる種に適しています。先端部を7~10cmの長さで、下葉を2~3枚残した位置で切り取り、挿し穂にします。下葉を取り除き、風通しのよい日陰で、1週間位垂直に保って切り口を乾燥させると発根します。清潔な用土を入れた鉢に植え付けます。(切り取る際のナイフは殺菌をする)
- 葉挿し
- 適期は、3月~5月、9月~10月です。茎が伸びないタイプに適しています。葉を軽く回すようにして切り離して、清潔な用土に挿すと簡単に根付きます。(水やりを控えめにして、乾燥気味にした親株から、挿し葉を採取するとよい)
梅雨の長雨などによる湿気に弱い
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたら水を施します。過湿に弱いので、休眠期は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 切り戻し→適期は、春か秋の生育期。伸び過ぎた茎を切り戻しましょう。
- 枯れた茎を取り除く→落葉品種の場合、秋の花後は地上部が枯れてくるので地際で切り取ります。
- 害虫→アブラムシ、カイガラムシ
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を移動してやりましょう。