エンダイブ ハーブ-風味と食感のよいサラダ菜-イパネマおやじ
- エンダイブ (endive) は、風味と食感のよさが特徴のサラダ菜です。ニガチシャの別名の通り、ほろ苦さと歯応えがある食用のハーブです。苦味とシャキシャキとした食感を得るために、軟化栽培で軟白処理をして育てる「アンディーブ(チコリのフランス語読み)」は近縁種のチコリ(Cichorium intybus)です。
- エンダイブの主な園芸品種は、「カーリーエンダイブ」と「エスカロール」の2つの系統があります。葉には細かく切れ込みが入り、葉脈の先に細かくカールした淡い緑色の葉が付いている野菜です。
苦味が強いので軟白作業が必要
- 分類:キク科キクニガナ属 / 原産地:地中海沿岸
- 和名:キクチシャ
- 学名:Cichorium endivia
- 園芸分類:一年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(普通)
- 草丈・樹高:50~100cm
- タネまき適期:2月下旬~4月上旬、夏まきは8月中旬~9月中旬
- 苗の植え付け適期:3月下旬~5月上旬、9月中旬~10月中旬
- 収穫期:5月~6月中旬、11月~1月中旬
- 開花期:
- 栽培方法:地植え ※記載している各適期は温暖地での目安です。(温暖地以外の地域は、条件に合わせた栽培を確認してください)
- 特徴
- エンダイブの、栽培の歴史は古く、古代エジプトでは数千年前から食用として栽培されていたようです。軟白栽培で食用にする。国内へ渡来した時期は不明だが、1700年初期に貝原益軒が記述した「大和本草」に、オランダチシャとして記載されています。エンダイブは、チコリ(Cichorium intybus)と野生種(Cichorium pumilum)との交雑種とされています。
- 近縁種
- チコリ(Cichorium intybus)→キク科ニガナ属の多年草。和名はキクニガナで、ニガナに似ているがキクのような大輪の薄紫色の花を咲かせることに由来する。草丈50~150cmで、根は深く品種によっては多肉根もある。かっては、コーヒーの代用として、飲まれた歴史もある。エンダイブは英語読み、アンディーブはフランス語読み。
- キクニガナ属の野生種(Cichorium pumilum)
水はけと通気のよい土壌を好む
適応(ハーブ、漢方としての適用)
気管支炎、貧血、強壮作用
料理・飲み物で楽しむ 結束して内部を軟白させる
サラダ、お浸し物、天ぷら
用土 酸性土壌を嫌います
地植えの場合、植え付ける2週間程前に、土をよく耕して苦土石灰(1㎡当たり150g)を混ぜ込んでおきます。更に、1週間程前に植物性完熟堆肥(2~3kg)を混ぜ込んでおきましょう。
肥料
地植えの場合、植え付ける際に有機配合肥料(1㎡当たり100~150g)を混ぜ込んでおきます。植え付け後の施肥は、肥えた土壌であれば施さなくてもよく育ちます。やせた土壌なら、生育の様子をみて緩効性化成肥料を、少量だけ土に混ぜ込んでやりましょう。
- タネまき 発芽適温は20℃前後
- 適期は、2月下旬~4月上旬、夏まきは8月中旬~9月中旬です。好光性なので、覆土は薄めにします。
- タネまきで増やす:箱まき(セルトレーが便利)かポットまきにします。箱まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回り本葉が4~5枚になったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。
- 畑に直まきする場合、筋状にタネをまく「筋まき」にします。(30cm角に5~6粒が目安)
- 新しいタネほど、発芽率も高くて発芽適温であれば4~5日で発芽します。
- 植え付け
- ポットに仮植えして本葉が4~5枚になった頃、またはポットまきをして根が回ったら花壇に植え付けます。畝を立てて植え床を作り、株間を25cm以上は空けて植え付けます。(畝を2列つくる際は、畝間は35cm以上空ける)
- 直まきの場合、筋状にタネをまく「筋まき」にします。(30cm角に5~6粒が目安)間引きをしながら、株同志の葉が触れ合う25cm程で1本立ちさせます。
- 軟白作業 夏の開花前に作業を行いましょう
- エンダイブは、別名をニガチシャと呼ばれるだかあって、普通に育てると苦味が強すぎます。株が大きくなって直径が20~25cmになった頃、外葉を上の方へ引き上げ、紐でしばり巾着袋のように仕立てます。(葉の内側に日を当てずに白い状態を保持することで、苦味が和らぎます)
- 外葉を紐などで巾着状にしばる方法の他にも、ダンボール箱をスッポリかぶせてもよいでしょう。
- 軟白作業をしてから収穫できるまでの期間は、春で約10日間、秋は約2週間です。
フチが細かく切れ込むレタスに似た野菜
- 水やり 湿り気のある土壌を好みます
- 地植えの場合、湿り気のある土を好むので適宜水やりをします。特に夏季は乾燥させないように管理しましょう。
- 手入れ
- 病気→菌核病
- 害虫→アブラムシ、ヨトウムシ
- 収穫
- 軟白作業を行ってから、春は7~10日、秋は2週間程経ったら株全体を収穫します。(紐でしばった状態で長く放置すると内部が蒸れて腐りやすくなる)
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。