エンドウ 野菜-タネまきの適期は秋と春-イパネマおやじ
エンドウは、冷涼を好むマメ科の一・二年草で、ヨーロッパ南部~ペルシャが原産地です。一般的につる性の茎は草丈およそ100cm以上に伸長しますが、つるの伸びない矮性の「つるなし種」もあります。葉軸の先が巻きひげ状になり、支柱に巻き付いて伸びていきます。春先の3月~4月頃に、白色や紅紫色の蝶状花を咲かせます。線状楕円形の豆果を付け、白色または褐色の種子を実らせます。サヤ用、剥き実用、そして熟すると穀物用として利用されます。
秋のタネまきは早まきを避ける
- 分類:マメ科エンドウ属 / 原産地:ヨーロッパ南部~ペルシャ
- 学名:Pisum sativum L.
- 園芸分類:一・二年生草本 / 耐寒性(強い)耐暑性(弱い)
- 草丈:100~150cm
- タネまき適期:秋まきは10月中旬~11月下旬、春まきは2月上旬~3月中旬(発芽適温は15~20℃。)
- 開花期:3月~4月
- 収穫期:秋まきは冬越しをして4月中旬~7月上旬、春まきは5月上旬~7月上旬
- 栽培方法:露地植え ※記載している各適期は温暖地での目安です。(温暖地以外の地域は、条件に合わせた栽培を確認してください)
- 呼び名で異なる特徴(基本は同じ植物)
- サヤエンドウ→未熟なサヤを食べる。サヤが大きくなって、中の実がわずかに膨らみ始めた頃に収穫する。
- スナックエンドウ→サヤエンドウを生長させて種子を大きくしてサヤごと食べる。実が十分に膨らみ、サヤが緑色をしている時期に収穫する。
- グリーンピース→サヤの中の実だけを食べる。実が十分に太ってサヤに皺が出始めた頃に収穫する。
特に酸性土壌を嫌います
- 露地栽培の用土と元肥
- タネまきの2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます(1㎡当り100g→1握り)
- タネまきの1週間前には、土をよく耕して完熟堆肥を1㎡当り1.5kgと過リン酸石灰を1㎡当り約50g(1握り)を混ぜ込む。
- タネマキの1週間前に、よく耕した土に緩効性化成肥料を1㎡当り約50g(1握り)混ぜ込みます。(上記2種類も同時に混ぜ込んでおく)
- 畝を作る→土を盛り上げて高さ15~20cm+横幅150cm位の畝を作っておきます。(長さは植え付ける苗数による)
5年以内は同じ場所での連作を避ける
- タネまき 発芽適温は15~20℃
- タネマキの適期は、秋が10月中旬~11月下旬です。春まきは2月上旬~3月中旬です。12月~1月下旬の寒冷期に、本葉が2~3枚で草丈15~20cmの状態で冬越しできるように、タネまきの時期を考慮して作業しましょう。(早くまき過ぎて草丈が30cm以上に育つと耐寒性が劣り、遅くまき過ぎると苗が小さな状態で同様に寒さで枯れやすい)
- 準備しておいた畝に、直径10cm+深さ3cmの穴を、株間25~30cmで掘ります。1穴にタネを3~4粒まき、タップリと水やりをします。
- 間引きをする→本葉が3枚の時期に間引く。1穴で2本の苗を残す。
- ポットまきで育苗する
- マメ類は、発芽までの間は鳥による被害が多いので、畑に直まきしないで6cmビニールポットで育苗してから定植すると手間がかかりません。
- 育苗期間は約1ケ月で、本葉が3~4枚に育ったら根鉢を崩さないように定植します。(育ちすぎると活着が悪くなる)
- 定植後の追肥
- 秋まき→タネまきの1ケ月後+開花後+その後、収穫終了まで1ケ月サイクルで繰り返す。植え穴4ケ所に対して、緩効性化成肥料30g(1握り)をまきましょう。
- 春まき→開花後+収穫最盛期+その後、収穫終了まで1ケ月サイクルで繰り返す。
- 注意ポイント:肥料が直接触れないように、株元は避け枝先の端下の地表部にまきます。
- 防寒対策
- 12月~2月の寒冷期を冬越しするには、本葉が2~3枚の時期が最も耐寒性があります。それ以上に生育が進むか、幼苗だと寒害を受けやすくなるので、防寒対策は必要です。
- 苗に霜があたるのを防ぐために、株の表面をワラや枯れ枝で覆う。または、トンネル支柱に不織布や寒冷紗を掛けて対策する。
- 支柱立て
- エンドウを育てるには、基本的に支柱の設置が必要です。(矮性の品種で草丈が低く、支柱の必要が無い品種もあります)幅は植え付け株数に応じて、高さは100~150cmで、栽培環境に応じて設置しましょう。
- 園芸店などで売られている樹脂製の1本の支柱を、組み合わせて作るのが一般的ですが、慣れないと難しい作業でもあります。その際には、園芸用のトレリスを利用する方法もあります。一般的にトレリスは、装飾を施されたものなどは高価ですが、簡易タイプの安価なものもあるので、トレリスを使うと手軽に設置できます。
簡易型の安価なトレリスも販売されています(下記画像は参考)
- 手入れ
- 整枝→支柱の高さより長く伸びた、つる枝を切り取って整枝します。エンドウの着果は1回目に枝分かれをした枝に多く付きます。以後の枝分かれした枝には着果が少ないので、3月下旬頃までに出来た分枝を残して、それより先の枝は切り取ります。
- 誘引→つる枝の伸長は、日照不足になると結実不良になります。よく日光を当てるために、茂り過ぎた枝葉を取り除きましょう。枝茎は中空なので、折れやすいの注意して誘引しましょう。
- 病気→うどんこ病
- 害虫→アブラムシ
- 収穫
- サヤエンドウ→未熟なサヤを食べる。サヤが大きくなって硬くなり、中の実がわずかに膨らみ始めた頃に収穫する。
- スナックエンドウ→サヤエンドウを生長させて種子を大きくしてサヤごと食べる。実が十分に膨らみ、サヤが緑色をしている時期に収穫する。
- グリーンピース→サヤの中の実だけを食べる。実が十分に太ってサヤに皺が出始めた頃に収穫する。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。