オステオスペルマム 季節の花-開花時期がとても長い草花-イパネマおやじ

オステオスペルマム (African daisy) は、春先の3月頃から6月上旬頃まで開花します。その花形は、キク科のキンセンカ(金盞花)によく似た花形をしています。初春の頃になると、市場に苗が流通するので購入して植え付けるのが一般的です。ディモルフォセカ(一年草で葉が細長い)ともよく似ていて、細かな分類がややこしいのですが詳細は「特徴」の欄を参照してください。

オステオスペルマムは多年草です

国内で主に流通している品種は多年草

  • 分類:キク科オステオスペルマム属 / 原産地:熱帯アフリカ
  • 別名:アフリカンデージー (African daisy)
  • 学名:Osteospermum
  • 園芸分類:多年生草本 / 耐寒性(強い -5℃下限)耐暑性(やや弱い) 
  • 草丈:20~30cm
  • 苗の植え付け:3月~5月(タネまきから育てた苗は10月~11月の秋植えも可能だが、地植えの場合はポット苗のまま冬越しさせて春植えの方がよく育つ。市場に苗が流通するのは春先頃から)
  • 植え替え:6月、10月~11月
  • 株分け:6月、10月~11月
  • タネまき:9月中旬~10月
  • 挿し芽:6月、9月
  • 開花期:3月~6月(品種により異なる)
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター) 
  • 特徴
  • 花形がよく似ているディモルフォセカは、キク科アフリカキンセンカ属の一年草又は多年草で、別名がアフリカキンセンカと呼ばれます。オステオスペルマムも、以前は同属として扱われていましたが、現在はオステオスペルマム属に分類されています。
  • その特徴は一年草の性質が強い種(花色が黄色、オレンジ色)をディモルフォセカと呼びます。ちなみに、オステオスペルマムは多年草(花色は、白、黄、桃、紫、青色)の種を総称して呼ばれています。
  • キンセンカ(金盞花)は、キク科キンセンカ属で「オステオスペルマム」、「ディモルフォセカ」とは属の異なる植物です。
  • 近縁種
  • オステオスペルマム属は、多年草の他にも一・二年草の種類もありますが、主に国内で流通しているのは「オステオスペルマム・バーベリエ」、「オステオスペルマム・フルティコサム」などを交配させた多年草の園芸品種です。
  • オステオスペルマム・フルティコサム(O. fruticosum)→南アフリカ原産。多年草、亜低木で草丈15~30cm。茎頂部に花径1~7cmの頭花を付ける。周囲の小花は長さ2.5~3.5cmで、内面はピンク紫色~ローズ紫色に外面は、紫色~ローズ紫色。開花期は、3月~7月。
  • オステオスペルマム・バーベリエ(O. barberae)→南アフリカ原産。多年草で草丈20~60cm。花色は紫色~ライラックピンク色。英名はCape Marguerie, African daisy

オステオスペルマムはキク科の植物

多湿と酸性土壌を嫌います

  • 用土 水はけのよい土壌を好みます
  • 鉢植えの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します)
  • 地植えの場合、植え付ける2週間程前に土をよく耕して苦土石灰(1㎡当り/100g→1握り)を混ぜ込んでおきます。更に、1週間程前に肥料分の少ない堆肥や腐葉土2~3割を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(さらに水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加える)
  • 肥料
  • 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、春と秋の生育期に月2~3回薄めの液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3月~4月、9月に緩効性化成肥料を置肥します。
  • 置肥する際には、植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏や冬の施肥は控えます。(一般的な共通ポイント)

オステオスペルマムは暑さにやや弱い

  • タネまき
  • 適期は、9月中旬~10月です。箱まきかポットまきにします。箱まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。注:花壇に植え付ける場合は、ポット苗のまま日当たりのよい場所で、霜除けして冬越しをさせて春に植え付ける方がよいでしょう。
  • 植え付け 
  • 苗の植え付け適期は、3月中旬~5月です。春になると園芸店などで苗が流通します。秋にタネまきしてポリポットなどへ移して冬越しをさせた苗も、この時期に花壇へ植え付けます。
  • 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、根鉢を揉みほぐして、古い土を軽く取り除いてから植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 地植えの場合、「用土」の欄で用意しておいた土壌に植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、6月、10月~11月です。
  • 鉢植えの場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1~2年に1回を目安に行いましょう。根鉢を1/3程軽く崩して古い土を取除き、新しい用土と元肥を入れた1回り大きな鉢に植え替えます。株分けが必要なら同時に作業します。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し芽
  • 適期は、6月、9月です。(挿し芽・挿し木の詳細→サイト内ページ)秋に育てた苗は、翌春に鉢植えか花壇へ植え付けます。
  • 株分け
  • 鉢植えの植え替えの際、同時に作業します。

オステオスペルマムは開花期が長い花です

植物仕切り線大

多湿を嫌うので水のやり過ぎに注意

  • 水やり
  • 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。過湿に弱いので、特に休眠期(夏・冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 切り戻し→6月、10月が適期です。花後から梅雨前までと、秋の10月頃に行います。全体的に1/3程の長さで上部を切り取ることにより、再度新しい芽が出てきます。
  • 花がら摘み→傷んだり古くなった花は早めに長い茎の元にある花首の上から切り取りってやると、次々と新しい花芽が出て新しい花を咲かせます。
  • 防寒対策→秋にタネまきをして育てた苗を、地植えにした場合は、不織布などで覆い霜除け対策をしましょう。
  • 病気→灰色かび病
  • 害虫→アブラムシ、ヨトウムシ
  • 日当たり 夏の高温多湿に弱い
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。鉢を半日陰へ移動してやりましょう。
  • 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。

植物仕切り線大