レモングラス ハーブ-葉と茎にレモンに似た香りがある-イパネマおやじ
レモングラス (Lemon grass) は、東南アジアでは、ポピュラーなスパイスのひとつで料理の香り付けに利用されます。見た目はススキに似た常緑の多年草で、シトラールという香り成分を含み、その細長い葉を軽く揉むとレモンのような香りがします。最近では、生のものが、スーパーなどで売られるようになってきました。
ススキに似た細長い葉に芳香がある
- 分類:イネ科オガルカヤ属 / 原産地:インド
- 別名:コウスイガヤ、メリッサグラス
- 和名:レモンソウ(漢字表記:)
- 学名:Cymbopogon citratus
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(やや弱い)、耐暑性(強い)
- 草丈:150cm
- 苗の植え付け・植え替え:5月~9月上旬
- 株分け:4月~6月(地域により真冬を除けば可能)
- タネまき適期:4月~6月(発芽適温20~25℃)
- 開花期:7月(温帯では開花しにくい)
- 収穫期:6月~10月
- 栽培方法:地植え、鉢植え ※記載している各適期は温暖地での目安です。(温暖地以外の場所は、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 特徴
- 葉にレモンとジンジャーを合わせたような香りがあります。大型の多年草で、ススキに似た細長い葉を茂らせて、よく育つと草丈は200cmにも及びます。夏になると白い花を咲かせますが、温帯地域ではほどんど開花しません。
- レモンと同じシトラールという成分を含み、虫を忌避する作用があり虫除けスプレーやキャンドルなどに利用されます。熱帯・亜熱帯が原産地で、東南アジアでは料理の香り付け用に生葉を利用します。日本へ渡来したのは大正時代とされています。
- 温暖で日当たりさえよければ栽培が可能です。関東以北では、地植えでの冬越し栽培は無理でしょう。関西以西では、霜が降る前に地際から10cm程を残して、全て切り取ってしまい、敷きワラや腐葉土などで覆って、凍らないように防寒対策をします。
- 可能であれば霜が降る前に根ごと掘り起こして鉢に植えなおして室内に取り込む方法です。夏から晩秋にかけて、茶褐色の小さな穂状の花を総状につけます。
- 芳香を利用してハーブティーや、肉料理の香り付けに使われます。タイやインドネシア、マレーシア料理に用いられる独特の風味をもたらします。世界三大スープの一つといわれるタイ料理の”トムヤムクン”の刺激的な香りは、レモングラスをスパイスのひとつに加えることで作られています。
- 料理用の他に、ポプリや入浴剤、香料として化粧品の原料、ビタミンAの原料など幅広い用途に使われています。
風通しのよい場所を好みます
- 適応(ハーブ、漢方としての適用)
- 香料、殺菌、消化促進、貧血防止
- 料理・飲み物で楽しむ
- 主に利用されるのは、葉鞘の部分で、刻んで肉、魚介料理に下味をつける。カレーやソースのスパイスとして。ハーブティーや菓子に利用します。
- 用土
- 弱酸性で水はけがよい土壌を好みます。
- 鉢植えの場合は、市販のハーブ用培養土または腐葉土2:赤玉土7:川砂1の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、植え付けの2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます。植え付ける際に、掘り上げた土に対して土壌改良用の牛ふん堆肥を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。
- 肥料
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、4月~10月に月間2回程薄めの速効性液体肥料を施します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。苗を定植後の施肥は、4月~10月に月間2回程薄めの速効性液体肥料を施します。
- 植え付け
- 苗の植え付け適期は、5月~9月上旬です。
- 鉢植えの場合、7~10号の深鉢に鉢底石を敷き、根を傷めないように根鉢を崩さずに植え付けます。定植したら、「用土」と「元肥」を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。
- 地植えの場合、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を植え穴に戻します。植え付け直後にタップリと水を施します。株間は50cm以上空けて植え付けます。
- 植え替え
- 適期は、5月~9月上旬です。
- 鉢植えの場合は、2~3年で鉢の中が一杯になるので株全体を取り出して、中心部の古い根株や枯れた根を取り除き、根分けして、新しい用土に植え替えます。
- 地植えの場合は、基本は特に必要はありません。しかし、霜に当ると枯れてしまうので寒冷地では、葉が黄色くなってきたら、早めに掘り起こして鉢上げしましょう。冬越しは室内で管理しましょう。
- タネまき
- 発芽適温が20~25℃です。箱まきかポットまきにします。箱まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。
- 株分け
- 適期は、5月~9月上旬です。植え替える際に、同時に作業しましょう。切り分けた1つの株に、根が4~5本付いたものを選びます。根が張るまで、水やりを欠かさないように管理します。
香料の原料に利用される
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 冬越し対策として、関西以西では、霜が降る前に地際から10cm程を残して、全て切り取ってしまい敷きワラや腐葉土などで覆って、凍らないように防寒対策をします。また、可能であれば、霜が降る前に、根ごと掘り起こして鉢に植えなおして室内に取り込みます。
- 病気→なし
- 害虫→なし
- 収穫
- 秋になったら10~11月頃に堀り起こし、根と根茎をよく水洗いして利用します。生葉は、ハーブティーにして飲むと芳香があり美味しいですよ。
- 日当たり
- 日当たりの良い場所で育てます。
- 葉が生い茂って蒸れやすいので、風通しの良い場所に置きましょう。熱帯性の植物なので、夏の暑さにも耐えられますし、やせた土でも育ちます。ただし、寒さには弱いので冬越しは困難です。防寒対策は「手入れ」の項を参照してください。