バラの分類と系統 オールドローズとモダンローズ-イパネマおやじ

Part 1:オールドローズとモダンローズ

現在、園芸店や通販等で苗が流通していて、広く栽培されているバラは野生種と野生種を基に作出・育成された栽培品種(系統)に大別されます。

栽培品種とは、中国の栽培バラから四季咲き性を導入して作出された、最初の品種「ラ・フランス」が誕生した1867年を基準に分類されています。この年より以前から存在した系統を「オールドローズ」と呼び、この年代以後に作出された系統(品種)を「モダンローズ」と呼んでいます。ただし、1867年より以前・以後と、単純に分けるのではありません。例えば、1900年に作出された[B] ブルボン系統があるとしたら、ブルボン系統は1867年以前から育成されていた系統なので「オールドローズ」の品種に分類されます。つまり交配親により決まるという訳です。

バラの2枚組

バラの2枚組画像

樹形によるバラの分類

Part 2:樹形による分類→バラの樹形により3つに分けられる。

◊枝の伸び方⇔樹形により分ける。「ブッシュ系統」、「シュラブ系統」、「つるバラ系統」に分ける。

ブッシュ・ローズ系統

木立ち性の品種の総称→

  • ハイブリッドティー系統→四季咲き性で花径は大輪種、基本は単輪咲き。
  • フロリバンダ系統→四季咲き性で花径は中輪種で房咲きになる。
  • ミニチュア系統→四季咲き性が強く、樹形や花径がコンパクトな系統。

シュラブ・ローズ系統

本来の意味は、低木や潅木の意味ですが、バラの分類上では他のどの系統にも含めにくい品種全般に使われる。半つる性、オールドローズやイングリッシュローズ、野生種やモダンローズの一部などが含まれます。一季咲きや返り咲き、さらに四季咲きなど品種により開花習性が異なります。

  • 半つる性
  • オールドローズ
  • イングリッシュローズ
  • 野生種やモダンローズの一部

つるバラ系統

つる性のバラで、ブッシュ・ローズが枝変わりしたものや、オールドローズやハイブリッドティー、野生種などとの交配で作られた中大輪四季咲き性、枝が細くしなやかな小中輪房咲き、一季咲きつるバラ(ランブラー)などがあります。

バラの2枚組画像

バラの2枚組イメージ画像

なかには、シュラブ系統だが作出者のブランド名で、「イングリッシュローズ」と分類されている系統もありますが、流通上の慣例として呼称しているものです。近年では「フレンチローズ」という、フランスの育種会社であるギョー社、デルバール社、ゴジャール社、メイアン社などが作出した品種群を総称する分け方もありますが、まだイングリッシュローズまでの認知度ではありません。

山下公園のバラ2枚組み