ジンジャー(生姜) 野菜-ショウガは塊茎が肥大する-イパネマおやじ
ジンジャー (Ginger) は、生長するにしたがって塊茎が肥大する植物です。春に種ショウガを植え付け、真夏には葉ショウガを収穫し、晩秋の頃には香り豊かな新ショウガ(根ショウガ)を収穫することができます。
高温多湿を好みます
- 分類:ショウガ科ショウガ属 / 原産地:インド、アジア熱帯地域
- 別名:ジンジャー、ショウガ(漢字表記:生姜)
- 学名:Zingiber officinale
- 園芸分類:多年生草本 / 耐寒性(弱い )、耐暑性(強い)
- 草丈:40~60cm
- 苗の植え付け:4月中旬~5月中旬(生育適温15℃以上)
- 開花期:9月~11月(稀に開花する)
- 収穫期:8月頃に葉ショウガ、10月下旬~11月頃に根ショウガ
- 栽培方法:プランター、鉢植え、地植え ※記載している各適期は中間地での目安です。(温暖地以外の場所は、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 近縁種(品種)
- 小ショウガ→萌芽力が強く塊茎が淡い緑色で、辛みや香りの強い「在来種」。塊茎が褐色で株元が赤い「金時」。肉質部分が黄色い「三州」。いずれの品種も、一つの塊茎が300~500gの収穫ができる。
- 中ショウガ→根ショウガや種ショウガに適した、中生~晩生タイプです。草丈、塊茎の大きさは小ショウガより大きくなり、比較的低温に強い品種で「房州」、「中太」、「らくだ」などがあります。
- 大ショウガ→低温に弱いので中間地での栽培向きです。晩生タイプで、茎や葉ともによく肥大して、収穫量が一つの塊茎で800~1000gです。「近江」、「土佐」などの品種があります。
- ※ 同じ「ジンジャー」の名前で呼ばれる植物があります。ジンジャーリリー (Hedychium coronarium)→ショウガ科シュクシャ属の多年草。ショウガ科は同じですが、別属の異なる植物です。(サイト内ページ)
- 適応(ハーブ、漢方としての適用)
- 肝機能促進、鎮咳、去痰
- 料理・飲み物で楽しむ
- 料理の香辛料、蜂蜜漬け
- 用土
- 連作を嫌うので、3~5年間ほど栽培していない場所を選びましょう。乾燥を嫌うので保水性のある土壌がよいが、一方では冠水すると根茎腐敗病になるので、適度に排水性のよい土壌が適しています。(我が侭な植物ですネ。それが可愛くもあるが・・)
- 鉢植えの場合、10号鉢の深鉢か深さ30cmの65型プランターを使います。市販の野菜用培養土または赤玉土(小粒)6:バーミキュライト3:川砂1:の割合で混ぜ合わせます。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して土壌改良用の牛ふん堆肥や腐葉土を2割程混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(さらに水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割加える)(酸性気味の土壌では、植え付けの2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます。(1㎡当り100g→1握り)
- 地植えの場合、土作りが完了したら、土をよく耕して「畝立て」をします。畝幅は200cm程にして、畝高は20cm以内で横溝は深さ10cm程にします。覆土は6cm程にして、植え付けた溝が畝の表面より少し盛り上がるような状態にする。(高畝になり過ぎると土壌が乾燥しやすくなるので注意)
- 肥料
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、種ショウガを定植後の施肥は、6月上旬頃に芽が出て本葉が生えてきたら有機肥料か化成肥料を追肥します。(軽く一つまみ程度)7月下旬頃に生育の様子をみて不足気味なら2回目の追肥をします。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として、鶏ふんや油かすなどの有機質肥料を混ぜ込んでおきます。種ショウガを定植後の施肥は下記の通りです。
- 地植えで定植後の施肥
- 1回目→6月上旬頃に、芽が出て本葉が生えてきたら追肥をします。(有機肥料 / 1平米当り50~100g。化成肥料なら30~50g)
- 2回目→7月下旬頃に、生育の様子により分量を調整して、有機肥料を追肥をしましょう。
同じ土壌での連作は避けましょう
植え付け 高温を好むので地温が15℃以上になってから
連作障害があるので、2~3年は同じ場所での栽培を避けましょう。日陰を好むショウガは、コンパニオンプランツとしてナスやサトイモとの混植をすると、土壌の乾燥を防ぐ効果があります。
種ショウガの植え付け適期は、4月中旬~5月中旬です。1片が50g程の種ショウガを選び、株間30cmで植えつけます。覆土は小ショウガ7cm、中大ショウガは10cm。発芽に要する時間は、4月下旬に植えたら発芽は6月上旬頃です。
プランターの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土を6分目まで入れ、20cm間隔で並べ覆土は5~10cmです。
地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた「畝」に、種ショウガを植え付けていきます。深さ5cmの植え溝を掘り、芽を上に向けておき隙間に土を詰め込むようにして植え付け、覆土は5~10cmです。植え付け後は、用土と根が密着するように、タップリと水を施しましょう。
水切れに注意して小まめに施しましょう
- 水やり
- 鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。毎日、朝と夕方の2回施しましょう。
- 地植えの場合、2~3日に1回は施しましょう。乾燥防止のために、株元に敷きわらのマルチングをするとよいです。
- 手入れ
- 中耕→草丈15cm程に生長した頃に追肥を施した後、降雨や水やりで表面が固くなった株元の土を、軽く耕してほぐします。
- 土寄せ→茎が3本出揃った頃には、草丈が30cm程になるので、根が軽く隠れるよう3~4cm程の厚さで土を被せます。株元に敷きわらを施します。
- ネット張り→茎葉は細長いので、台風などの強風で折れるのを防ぐために、倒伏防止用のネットを張っておくと安心です。
- 覆土→土寄せした後でも、降雨により畝の土が流され、塊茎が露出すると乾燥したり病気にかかりやすくなるので、隠れる程度に土を被せるようにしましょう。
- 害虫→アワノメイガ
- 収穫 秋が深まり霜の降りる前に収穫を済ます
- 8月頃に、葉が7~8枚に育ったら葉ショウガ、10月下旬~11月頃には、根が十分に肥大した根ショウガを収穫します。(新ショウガの下に付いている種ショウガも食べられます)
- 保存
- 新ショウガを収穫して数ケ月保存したものを、ひねショウガといい、より辛みが増します。長期保存する場合、13~15℃、茎と根は切り落として、出来るだけ土が付いた状態で保存する 乾燥しないように保存する
- 深さ20cm程の穴を堀り上げ、籾殻を敷いて横に寝かせて2cm位土で覆う、更に籾殻を被せて土を被せて雨よけ用のわらや落ち葉で覆って保存する。または、発泡スチロールの箱などに、新聞紙を敷き詰めた中に保存して、蓋をテープで止めて密封したら涼しい場所で保管する。
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。(土壌は乾燥しないように注意)