コンテンツへスキップ
ナビゲーションに移動
- ミツバ (mitsuba )は、東アジアに広く分布していて、国内ではやや湿り気のある半日陰の場所で自生している野草です。日本原産の香味野菜で、香りや風味は昔懐かしさを感じませんか。茶碗蒸しや、お吸い物などに必ず入っていましたね。
- ミツバの栽培はとても簡単で、難しい作業はありません。水やりを忘れなければ、よく育ちます。旬は春から初夏ですが、気候さえ合えば通年で栽培できる葉野菜です。連作を嫌うので、3年~4年は空けた場所を選びましょう。
水やりさえ忘れなければ丈夫に育つ
- 分類:セリ科ミツバ属 / 原産地:日本、朝鮮半島、中国
- 別名:ミツバゼリ(漢字表記:三つ葉)
- 学名:Cryptotaenia japonica
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)、耐暑性(強い)
- 草丈:30~40cm
- タネまき:4月~6月中旬、9月~10月上旬
- 苗の植え付け:5月~7月上旬、9月下旬~10月中旬
- 収穫期:6月~8月中旬、10月中旬~11月中旬
- 開花期:5月~6月
- 栽培方法:地植え、鉢植え、プランター、水耕 ※記載している各適期は中間地での目安です。(温暖地以外の場所は、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 特徴
- 葉っぱが3つに分かれているのがミツバの名前の由来で、縁はギザギザのある葉姿になります。茎は直立して30~60cmになります。花は、初夏になると枝先から出て2~3mmくらいの白い花をつけます。そして、花後に小さな円柱形の種子が2つ入った白い果実をつけます。和食などの料理に欠かせない野菜として利用されています。
- 栽培法は、関西系と関東系との2つに分類されます。違いは、関西風が軸の中心が緑色のものが主で、光にしっかり当てながら密生させて軸を細く育てます。光に当てるので緑色になります。
- 関東風の栽培法は、軸の部分が白いものが中心です。あまり光は当てずに、土で覆ったり室やビニールハウスで遮光して軸の部分を白く軟らかく育てます。これはウドやアスパラガスなどと同じ栽培方法で、軟白栽培といいます。
- 露地植えして、根が付いたまま売られているものを”根ミツバ”、同じく露地植えで育てて一方の茎葉を刈り取って、掘りあげて室やビニールハウスで芽を出させてから、根を切り揃えて売られているものが”切りミツバ”と呼ばれます。
- この二種類の特徴は、日によく当てると香りとアクが強くなり、軟白の方が香りがあります。
- 料理・飲み物で楽しむ
- 汁ものの薬味、おひたし、酢味噌あえ
- 用土
- 明るい日陰から日当たりのよい環境で、保水性のある土壌が適しています。ただし湿地には適しません。
- 鉢植えの場合、市販の野菜用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、掘り上げた土に対して土壌改良用の牛ふん堆肥や腐葉土2割程を混ぜ込んで水はけのよい環境を作っておきます。(酸性気味の土壌では、植え付けの2週間程前によく土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます。1㎡当り100g→1握り)
- 肥料
- 用土に、市販の野菜用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します。
- 鉢植えの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の施肥は、月3~4回薄めの速効性液体肥料を施すか、月1回程度緩効性化成肥料を置肥します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として有機質肥料か緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、月3~4回薄めの速効性液体肥料を施すか、月1回程度緩効性化成肥料を置肥します。
家庭菜園の初心者におすすめの野菜
- 苗の植え付け 少数だけ育てるなら苗が流通している
- 適期は、5月~7月上旬、9月下旬~10月中旬です。
- 鉢植えの場合、鉢底石を敷き、根鉢を崩さないように植え付けます。定植したら、用土と元肥を混ぜ込んで用意しておいた先程の土を鉢に戻します。植え付け直後にタップリの水を施します。(65cm型プランターだと3~4株が目安)
- 地植えの場合、タネまきから育てましょう。
- タネまき
- 適期は、4月~6月中旬、9月~10月上旬です。発芽適温は18~22℃です。
- 種子は固くて発芽しにくいので、タネまきの前日に一昼夜水に浸しておきます。好光性種子なので、直まきしたら土はほとんど覆わない。水をかけすぎるとタネが流れるのでソッと水やりします。乾燥を防ぎながら18~20℃で管理すると約2週間で発芽します。
- 箱まきかポットまきにします。箱まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、根が回ったら花壇や鉢に定植します。
- 花壇に直まきする場合、条まき(すじまき)します。幅60cm以上で高さ10cm程の畝を作ります。条間は15~20cm以上空けて、深さ5mm程の溝を掘り、タネを1cm程の間隔でまきます。
- 水やり
- 発芽後は、土の表面が乾いたらタップリ水やりをします。
- 土が乾燥しやすい時期は、水きれを起こさないように注意しましょう。株元にワラや腐葉土を置いてマルチングするのも効果があります。
- 手入れ
- 病気→なし
- 害虫→キアゲハの幼虫、ニンジンアブラムシ、ナミハダニ、ヒメフタテンヨコバエ
日本料理には欠かせない上品な香りの野菜
- 収穫
- 収穫期は、6月~8月中旬、10月中旬~11月中旬です。
- 草丈が15~20cmに育ったら根元を5cm程残して収穫します。収穫後には、また新しく葉がでてきます。耐寒性があり翌年の春には再び発芽します。
- 長く楽しめるので、キッチンの近くにあると便利ですね。スーパーで売っている水耕栽培の根つきのミツバも、料理に使った後、根元5cm位残した根の部分を水に浸けておくと新しく芽が出てきます。
- 明るい日陰で、水を5日に1回替えてやると元気に育ちます。生育を促すために薄くした液体肥料を入れてやってもよいですね。
- 日当たり
- 半日陰でも育ちますが日当りがよい場所がベストです。
- 暑い時期には、プランターを直射日光の当たらない風通しがよい場所に移してやりましょう。