アイスランドポピー 季節の花-春になると薄い花弁がヒラヒラ風に舞う-イパネマおやじ
アイスランドポピー (Iceland Poppy) は、ケシ科ケシ属の多年草です。原産地では多年草ですが、日本では、夏の暑さに弱いため秋まきの一年草として扱われています。春になると花径7~8cmの4弁花を咲かせます。花色は、白、オレンジ、ピンク、赤、黄色などの明るい花色が多いです。同属のヒナゲシは、茎を分枝させて花を咲かせますがアイスランドポピーは、株元から花柄を長く伸ばして茎頂部に一輪の花を咲かせます。1本の茎に1輪だけ花を咲かせます。
夏の暑さに弱いので秋まき一年草として扱う
- 分類:ケシ科ケシ属 / 原産地:北米、ユーラシア大陸の亜北極圏
- 別名:シベリア・ヒナゲシ
- 学名:Papaver nudicaule
- 英名:Iceland Poppy
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(強い)耐暑性(やや弱い)
- 草丈・樹高:30~50cm
- タネまき適期:9月中旬~10月中旬
- 苗の植え付け:10月中旬~11月中旬
- 開花期:3月~4月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(植木鉢、プランター)
- ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
- 特徴
- アイスランドポピーの仲間は、ヨーロッパの亜寒帯、シベリア、アジアの山岳地帯、北米に約60種類が分布する、ケシ科ケシ属の多年草です。多くは冷涼な寒帯~亜寒帯の、山岳地帯の岩場や河川沿いの砂地の草原に自生しています。アイスランドポピーはその中の1種です。
- 近縁種
- ヒナゲシ(Papaver rhoeas)→別名はグビジンソウ(虞美人草)茎を分枝させて開花する。切花用として流通している。全草に剛毛があり、茎は直立して25~60cmに伸長する。花径6~9cmの4弁花、開花期は5月~8月。タネまき適期は、9月中旬~10月中旬です。
- オリエンタルポピー(P. pseudo-orientale)→別名はオニゲシ鬼芥子。ケシ科の多年草ですが、日本では夏の暑さに弱いので一年草扱い。原産地はイラン北部、トルコ北東部、アルメリア、ジョージア。全草に剛毛があり、茎は1本が直立して60~90cmに伸長する。花径8~12cmで花弁は4~6個、開花期は6月~8月。タネまき適期は、3月~4月、10月~11月です。
日当たりと水はけのよい場所に植える
- 用土
- コンテナの場合、市販の草花用培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰を混ぜ込んでおきます(1㎡当り100g)さらに、植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥か腐葉土を(1㎡当り2~3kg)混ぜ込んでおきます。
- 肥料
- コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は基本的に必要ありません。ただし、生育が悪いようなら、有機質肥料を施します。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥を施します)
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は必要ありません。ただし、生育が悪いようなら、有機質肥料を施します。
- 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。
- タネまき
- 適期は、9月中旬~10月中旬です。(高温だと発芽しないので涼しくなってから)移植を嫌うので、できるだけポットまきか直まきで育てましょう。育苗中は、2週間に1回薄い液肥を施しましょう。
- タネが非常に小さいので、厚まきになって重ならないようしましょう。
- 箱まき(セルトレイが便利)かポリポットまきにします。(好光性なので覆土はしません)箱まきの場合は本葉が2~3枚になり茎がしっかりしたら、ポリポットに移して仮植えします。ポリポットで本葉が5~7枚になり茎がしっかりしたら、花壇や鉢に定植します。ポリポットまきも同様に、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇や鉢に定植します。
- タネまき後の水やりで微細なタネが流れるのを避けるため、底面給水にしましょう。
直まきの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた、地植えの土壌に直まきします。
- 植え付け 秋なると園芸店などで苗が流通します
- コンテナの場合、苗の本葉が5~7枚に育ったら、鉢底石を敷き、根鉢の根を傷めないように丁寧に植え付けます。定植したら、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。植え付け直後にタップリの水を施します。(株間は20~25cm)
- 地植えの場合、苗の本葉が5~7枚に育ったら、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土壌に、根鉢の根を傷めないように丁寧に植え付けます。定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は20~25cm位空けて植え付けます。
移植を嫌うのでポットまきで苗を育てえるとよい
- 水やり
- コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 地植えの場合、基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 花がら摘み→花後の枯れた花は付け根から切り取ります。
- 防寒対策→地植えの場合、寒さに強いので特に対策は必要ありませんが、2月頃にツボミが上がってくるので、特に寒さが厳しい時期は不織布を掛けておくと、ツボミが傷まずに済みます。コンテナの場合、霜が当たらない場所へ移動してやりましょう。
- 害虫→アブラムシ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。