グロキシニア 季節の花-鮮やかな色彩の花を咲かせる-球根植物イパネマおやじ

グロキシニア (Gloxinia) は、初夏になると原色のような色鮮やかな花を咲かせます。ビロードのような光沢があり、厚みのある花弁は、熱帯植物のもつ特有の花形とシベの形が特徴です。直射日光を嫌い寒さにも弱いので、地植えに適さないのでコンテナで育てます。

グロキシニア

寒さに弱いのでコンテナで育てる

  • 分類:イワタバコ科シンニンギア属 / 原産地:ブラジル
  • 別名:シンニンギア・スペシオサ、オオイワギリソウ(漢字表記:大岩桐草)
  • 学名:Sinningia speciosa
  • 英名:Gloxinia
  • 園芸分類:多年草(球根植物) / 耐寒性(弱い)耐暑性(弱い)
  • 草丈・樹高:20~30cm
  • 苗の植え付け:4月~5月(市販の苗を購入する)
  • 球根の植え替え:4月(ほとんど流通しないのでタネまきから育てる)
  • タネまき:9月(発芽適温23~25℃)
  • 葉挿し:6月~7月
  • 開花期:6月~10月
  • 栽培方法:コンテナ(植木鉢、プランター) 
  • ※記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。(寒冷地、暖地では、環境に合わせた栽培を確認してください)
  • 特徴
  • 園芸分類で、元々はグロキシニア属でしたが近年シンニンギア属に変更されました。その名残りで現在も花名はグロキシニアと呼ばれています。ブラジル原産のシンニンギア・スペシオサ (Sinningia speciosa) を、元として作出された園芸品種を総称して「グロキシニア」と呼んでいます。
  • 葉は幅広の楕円形で、厚みがあり濃緑色です。縁は緩いギザギザ状になり表と裏面の全体に柔らかな毛で覆われています。草丈は、あまり伸長せず株元から放射状になります。地中にある茎が球状にならす、全体が肥大した根茎(球根の一種)ができます。球根は、園芸店や通販等でも、ほとんど流通していないので、タネまきから育てるのが一般的です。

イワタバコ科

  • 用土
  • コンテナの場合、赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。通気性、排水性と適度な保水性のある土が適しています。
  • 肥料 
  • コンテナの場合、4~5号に鉢底石を敷いて、底部分に根腐れ予防用のケイ酸塩白土を10粒入れます。球根を定植後の追肥は、5月~6月、9月~10月中旬に、月1~2回緩効性化成肥料を置肥します。さらに生育の様子を観察して、必要な場合は、月に1~2回薄めの液体肥料を追肥します。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

オオイワギリソウ

タネまきの際は微細種子なので覆土しない

  • タネまき 発芽適温23~25℃
  • 適期は、9月です。25℃前後の加温ができる温室があれば、秋まきして育苗して翌春には開花します。タネがとても微細で、光発芽種子(好光性)なので覆土はしません。
  • ピートバンやピートモスなどに、覆土せずにまきます。本葉が2~3枚になったら、セルトレーか育苗箱などに3cm程の間隔で移植し、根が回ったらポットに1本ずつ植えます。本葉が6~7枚になって茎がしっかりしたらコンテナ(植木鉢)などに定植します。
  • 苗の植え付け
  • 適期は、4月~5月です。(育苗または苗を購入する)
  • コンテナの場合、4~5号鉢に鉢底石を敷き、元肥としてリン酸とカリ分が多めの配合肥料(大さじ1杯)も鉢底に入れます。赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス2:の配合土に深植えにならないように定植します。
  • 球根の植え付け・植え替え
  • 適期は、4月です。球根は、ほとんど市場には流通しないので、タネまきから育てた球根があれば植えつけます。
  • コンテナの場合、4~5号鉢に鉢底石を敷き、用土は赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス2:の配合土に球根が軽く隠れる程度の浅植えで定植します。
  • 葉挿し
  • 適期は、6月~7月です。株の中から平均サイズの葉を選び、葉柄の付いた状態で切り取ります。市販の挿し木用土や川砂、赤玉土(小粒)や鹿沼土(小粒)などの用土に挿します。用土を敷きつめた挿し床に、葉を斜めに寝かせるように挿します。約1ケ月で発根して、順調に育つと小さな球根(根茎)が育ちます。水を切らさないように管理して、秋になり葉が枯れてきたら、少しずつ水やりを減らしながら、葉が完全に枯れたら球根を掘り上げて、翌春の植え付け適期まで保存します。

シンニンギア属

植物仕切り線大

直射日光に当てないようにする

  • 水やり
  • 気温と水との温度差があると、葉焼けを起こしやすいので注意しましょう。
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。花と葉にかからないようにして、株元に施します。晩秋から少しずつ休眠期に入るので、水やりを徐々に控えていきます。乾燥は避けて適度な湿り気を保ち、葉が完全に枯れるまで管理します。この後、球根(根茎)を堀り上げます。
  • 手入れ
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は、早めに付け根から切り取りましょう。
  • 病気→灰色カビ病
  • 害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりの強い場所は避けましょう。最低温度7℃以上は保てる場所に置く。
  • 夏は、室内の明るい日陰でありながら涼しい場所に置きましょう。冬は、室内の明るい日陰に置きましょう。(窓際のレースのカーテン越しに日が当たる場所など)

植物仕切り線大