フォックスフェイス 季節の花-秋に実る黄色の果実を観賞する-イパネマおやじ

フォックスフェイス (Nipple fruit) は、花期の夏になると茎頂部の葉の付け根に花径3cm程の紫色の小花を咲かせます。花の中心はナスに似た星形の5弁花です。可憐な花は美しいですが、やはりフォックスフェイスの見どころは花後に熟する果実です。緑色の果実は秋になると共に、徐々に黄色く色付いていきます。花名の通り、キツネの顔のような形をしています。

フォックスフェイス

日当たりのよい場所を好む

  • 分類:ナス科ナス属 / 原産地:ブラジル、熱帯アメリカ
  • 別名:カナリアナス、トゲナシツノナス、キツネナス
  • 学名:Solanum mammosum
  • 園芸分類:一年草 / 耐寒性(弱い)耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:150~200cm
  • タネまき:3月中旬~4月
  • 苗の植え付け:4月~5月 (育苗後または市販の苗が流通する)
  • 開花期:7月~9月(果実の観賞期10月~1月)
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。
  • 特徴
  • フォックスフェイスは、南米原産のナス科の一年草です。現在ではメキシコ南部、中央アメリカなどに帰化して自生しています。本来は低木多年草なのですが、国内では冬の寒さで枯れてしまうので、春にタネまきして秋~果実を観賞する春まき一年草として扱います。
  • 夏になると、花径3cm程の紫色の花が咲き、その後に黄色の果実が実ります。全体が黄色に色づくのには時間がかかります。果実の珍しい形と明るい色合いから、生け花用やオーナメントとして人気があります。(注:果実には、毒性の強いアルカロイド系の成分を含むので食用にはできません)
  • ナス属の植物は世界中で約1700種が温帯~熱帯地域に分布しています。ナス科の植物は繰り返し同じ土壌に植えると生育不良を起こしたり病気に罹りやすくなります。前年と同じ場所は避けて、違う場所に植えつけましょう。

ナス科

連作すると障害を起こす

  • 用土
  • コンテナの場合、市販の野菜用培養土または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済)2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、深さ30cm以上に土を耕して、水はけの悪い土壌には植えつけの1週間程前に、土壌改良用の牛ふん堆肥または腐葉土を(1㎡当たり2~3kg)混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 開花してから実を付け、更に熟すまでは長い期間を要するので、肥料は普通の草花より多めに施しましょう。緩効性化成肥料は普通化成にして、チッ素分過多にならないように要注意。チッ素分過多になると花付きが悪くなります。
  • コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料(10=10=10などチッ素分比率過多にならない配合)を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の野菜用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、5~9月の開花期に、緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回薄めの速効性液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料(10=10=10などチッ素分比率過多にならない配合)に加えて、リン酸分の多い骨粉も少量まぜこんでおいてもよいでしょう。定植後の追肥は、5~9月の開花期に、1~2ケ月に1回、元肥と同じ緩効性化成肥料を置肥します。
  • 肥料の3要素は、チッ素分(主に葉を生長させる)、リン酸分(花や実を生長)、カリウム分(根を生長)です。肥料の3要素は化成肥料8:8:8を使います。
  • 追肥の際は、植物の根や葉に直接肥料が触れないように注意しましょう。

多年草

  • タネまき 発芽適温20~25℃
  • 適期は、3月中旬~4月です。
  • ピートバンか育苗箱に、市販の種まき用土か赤玉土(小粒)、またはバーミキュライト、ピートモスなどの清潔な用土を敷きつめ、5cm程の間隔で点まきします。(種まき→サイト内 詳細ページ
  • 発芽するまでは、よく観察して水切れを起こさないように注意しましょう。本葉が2~3枚になったら、ポリポットに移して仮植えします。その後、本葉が5~7枚になって茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 植え付け
  • 適期は、4月~5月 です。植え付けるタイミングが遅くなると、果実が黄色に色づく前に枯れてしまいます。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます(鉢サイズは、株が大きくなるので10号鉢以上)根鉢の根を傷めないように植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。株間は30~50cmです。
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。堆肥を底に敷いて、根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は30~50cmで植え付けます。
  • 植え替え
  • 一年草なので必要ありません。

中南米原産

植物仕切り線大

倒れやすいので風当たりの強い場所は避ける

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
  • 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 芽かき→生長期になると自然に枝分かれしますが、全ての枝を育てると栄養が分散して、各部位が栄養不足になるので脇芽の時期に早めに摘み取ります。(1株に残すのは3~5枝まで)
  • 芯止め→8月頃になると、小さな実が枝の脇に多数つくようになるので、芯止めをします。先端の芽を摘んで、株の伸長を止めます。株が伸長し過ぎると栄養が分散され、各部位に栄養が行き渡らなくなります。
  • 支柱立て:草丈が長くなると、株が倒れやすくなるので早めに支柱を設置します。
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。

植物仕切り線大