ペンタス 季節の花-夏の間も元気に咲き続ける-イパネマおやじ

ペンタス (Egyptian star) は、春~秋まで長く咲いて、夏の時期も元気に咲いて楽しませてくれる丈夫な花です。開花期は5~10月で、花期になると伸ばした茎頂部に花序を出し、花径1.5~2cmの小さな花を咲かせます。花は基部が細い筒状で先端がふくらんで5裂した星形になります。花色は、白、ピンク、薄桃色、朱赤色や白い縁取りが入る種もあります。

ペンタス

花冠は5裂して星形になる

  • 分類:アカネ科クササンタンカ(ペンタス)属 / 原産地:熱帯アフリカ、マダガスカル
  • 別名:クササンタンカ(漢字表記・草山丹花)
  • 学名:Pentas lanceolata
  • 英名:star-cluster, Egyptian star
  • 園芸分類:一年草(多年草・亜低木) / 耐寒性(弱い)耐暑性(強い)
  • 草丈・樹高:30~70cm(品種により異なる)原産地では1~2m
  • タネまき:4月
  • 苗の植え付け:4月下旬~6月(育苗後または市販の苗が流通する)
  • 植え替え:5月
  • 挿し芽:5月~6月、9月
  • 開花期:5月~10月(主な開花期は6~7月)
  • 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。
  • 特徴
  • ペンタスの仲間は、熱帯アフリカ原産の多年草で、約40種が世界中で栽培されています。和名は、低木のサンタンカに似ていることから、最近は混同しないようにペンタスと呼ばれることが多い。数ある品種の中で、主に流通して広く栽培されているのは、ペンタス・ランケオラータ(Pentas lanceolata)と、その園芸品種です。
  • 夏の暑さにも強く、盛夏にも元気に花を咲かせ続けます。草丈の低い矮性種と150cm以上にもなる高性種がありますが、流通しているのは矮性の園芸品種が多いです。寒さに弱いので、冬越しさせるには気配りが必要です。地植えした場合、冬の寒さで枯れてしまうので一般的には一年草として扱われています。本来は多年草なので、コンテナ栽培にして、室内で育てれば冬越しができます。
  • 近縁種・類似種
  • ペンタス・ランケオラータ(Pentas lanceolata)→和名はクササンタンカ。原産地は、イエメン~東アフリカ。亜低木で草丈100~200cm。
  • サンタンカ(Ixora chinensis Lam.)→アカネ科サンタンカ(イクソラ)属の常緑低木。和名が、サンタンカとクササンタンカと呼ばれていて、似ているので混同されがちでした。近年はクササンタカは一般的にペンタスと呼ばれています。サンタンカの原産地は、中国南部~マレーシア半島で、樹高80~200cm。原産地と共に、明確に異なるのは花形で、サンタンカは4弁花でクササンタンカは5弁花です。何度も観ていると分からなくなりますね。(共に筒状花でとても紛らわしい)共にアカネ科ですが、属は異なる別の植物ということですね。

草三丹花

夏の直射日光を避け半日陰に移す

  • 用土 水はけのよい土壌を好みます。
  • コンテナ栽培の場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト(黒曜石系)1:(他には、赤玉土・小粒6:腐葉土4:)の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 地植えの場合、掘り上げた土に対して、牛ふん堆肥または腐葉土(1㎡当たり2~3kg)を混ぜ込んでおきます。(更に水はけが悪い土壌なら川砂などを1~2割混ぜ込む)
  • 肥料
  • コンテナ栽培の場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の草花用培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、定植後の施肥は、5~10月(開花中)に、1~2ケ月に1回、緩効性化成肥料を置肥、加えて月2~3回薄めの液体肥料を施します。
  • 地植えの場合、植え付ける前に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、5~10月(開花中)に、1ケ月に1回、緩効性化成肥料を置肥します。
  • 植物の根や葉に、直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えめにします。

ペンタス2枚組

  • タネまき
  • 適期は、4月です。発芽適温が25℃以上と高く、発芽してから初期の生長がユックリです。そのため、開花時期を迎えるまでに株を充実させるためには、フレームか屋内で早い時期に蒔いて育苗する必要があります。初心者ならずとも手間と経験を要するので、流通する苗を購入して植え付けのが無難ではあります。
  • 平鉢にまくかポットまきにします。タネが細かいのでほとんど覆土はしません。平鉢に蒔いたら地表から水やりして、タネが流れないで済むように鉢底から吸水させるとよいです。平鉢まきの場合は本葉が2~3枚になったらポットに仮植えします。ポットに根が回ったら花壇や鉢に定植します。ポットまきも同様に、本葉が6~7枚になって根が回り茎がしっかりしたら、花壇やコンテナに定植します。
  • 植え付け
  • 適期は、4月下旬~6月です。
  • コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように、株間20~25cmで植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(60cmプランターだと3株が目安)
  • 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて株間20~25cmで定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。
  • 植え替え
  • 適期は、5月です。無事に冬越しをしたら、植え替えます。
  • コンテナ栽培の場合、根詰まりを防ぎ通気をよくするために、1年に1回を目安に行いましょう。根鉢を軽く崩して古い土を半分ほど落とし、新しい用土と元肥を入れた一回り大きな鉢に植え替えます。同時に草丈の1/2の長さを切り戻しをしておきます。
  • 地植えの場合、基本は必要ありません。
  • 挿し芽
  • 適期は、5月~6月、9月です。新芽の先から2節の長さで切り取り挿し穂にします。下葉を取り除き、茎先の蕾や葉などは取り除きます。30分程水揚げしたら、清潔な用土(鹿沼土、ピートモスなど)に挿します。約3週間で発根します。(詳細サイト内 詳細ページ

アカネ科

植物仕切り線大

日当たりと風通しのよい場所を好む

  • 水やり
  • コンテナ栽培の場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。(表土が乾いてから2~3日待ってから)但し、旺盛に開花中の鉢は、夏の高温期などは特に乾燥しやすいので、水切れを起こさないように充分に施します。
  • 地植えの場合、基本的には必要ありません。
  • 手入れ
  • 冬越し→地植えした株は、屋外での冬越しは無理なので、11月中旬までには掘り上げて鉢上げします。切り戻しをして、晩秋~春までは室内に置いて管理しましょう。春になったら花壇へ植え替えると、大株になり元気に花を咲かせます。
  • 剪定・切り戻し→適期は、生育旺盛な期間中であれば、いつでも可能です。花後に放置すると種が付いて栄養を取られるので、先端から2~3節目で切り戻すと脇芽が出て新しく花が咲きます。強めの剪定をする場合は、草丈の1/3以上の長さで切り戻します。冬をむかえる前の10月頃にするとよい。
  • 花がら摘み→花後の枯れた花は、小まめに摘み取りましょう。
  • 病気・害虫→特になし
  • 日当たり
  • 日当たりと風通しのよい場所を好みます。
  • 風通しがよければ、夏の暑さにも強いので日当たりのよい環境で育てましょう。

植物仕切り線大