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- バコパ (bacopa) は、花期の3月~6月、9月~11月になると分枝した茎の付け根から花柄を伸ばして、1cm程の小花を咲かせます。花冠は漏斗形で5裂して、中心に4本の明るい黄色の雄しべと雌しべがあります。
- 開花時期の長いのが特徴で、地表を這うように広がるのでグランドカバーや、茎が柔らかくて枝垂れるように伸長するので寄せ植えの花としても人気があります。冬の寒さに弱いので、温暖地より以北や霜の降る場所では、移動のできるコンテナ栽培にしましょう。
5弁の可憐な小花
- 分類:ゴマノハグサ科カエノストマ(旧 ステラ)属 / 原産地:南アフリカ、カナリア諸島
- 別名:ステラ
- 学名:Chaenostoma cordatum (旧名 Sutera cordata) 以前はステラ属に分けられていたが、現在はカエノストマ属に分類。
- 園芸分類:多年草 / 耐寒性(やや強い)、耐暑性(弱い)
- 草丈・樹高:10~20cm
- 苗の植え付け:3月~5月、9月~10月
- 植え替え:3月~5月、9月~10月
- 株分け:3月~5月、9月~10月
- 挿し芽:4月~6月、9月~10月
- 開花期:3月~6月、9月~11月
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター、ハンギング)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。
- 特徴
- バコパの仲間は、南アフリカに約130種が分布するカエノストマ属の多年草です。別名はステラと呼ばれますが、以前に分類されていたのがステラ属のSutera cordataとされていたのが、変更後も呼び名は習慣となっていて、現在も引き続き呼ばれています。主に栽培されるのは、Chaenostoma cordatum (旧=Sutera cordata) 種とその園芸品種です。南アフリカの西ケープ州で広い範囲の、岩地の崖や砂岩、平野の砂場などに自生しています。花色は、白色、ライラック色、パステルブルー、淡いローズピンク色などがあります。
気候に応じて移動できるコンテナ栽培が適する
- 用土
- コンテナの場合、市販の草花用培用土または赤玉土(小粒)5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済み)2:の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)水はけのよい弱酸性土壌を好みますが、気にしないでよいでしょう。
- 地植えの場合、植え付けの1週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して、掘り起こした土に土壌改良用の腐葉土か完熟発酵させたバーク堆肥など(1㎡当たり2~3kg / 土壌の2~3割位の配合比率)を混ぜ込んでおきます。
- ピートモスは酸性土壌を作る:水もちが良くなる・根腐れ起こしやすい→アルカリ性を好む植物にはNGです。
- 肥料
- コンテナの場合、植え付けの際に用土の中に元肥としてリン酸分の多い緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。(用土に、市販の培養土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をしましょう)鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、生育期間中(夏場を除く)に、1~2ケ月に1回、緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回希釈した液肥を施します。
- 地植えの場合、植え付ける前に元肥としてリン酸分の多い緩効性化成肥料(1㎡当たり50~60g)を混ぜ込んでおきます。定植後の追肥は、生育期間中(夏場を除く)に、1~2ケ月に1回緩効性化成肥料を置肥、または月2~3回希釈した液肥を施します。
- 植物の根に直接肥料が触れないように注意します。真夏(7月~8月)や冬季(休眠期)の施肥は控えます。
- 植え付け
- 適期は、3月~5月、9月~10月です。
- コンテナの場合、鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないようにポットから抜き出してから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。(株間20cm程、60cmプランターで2~3株が目安)
- 地植えの場合、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた先程の土壌に植え付けます。根鉢の2倍の深さと直径2.5倍の植え穴を掘り上げます。土と根をなじませて定植したら、植え付け直後にタップリと水を施します。株間は25~30cm程で植え付けます。
- 植え替え
- 適期は、3月~5月、9月~10月です。
- コンテナの場合、1~2年に1回行いましょう。用土と元肥は「植え付け」と同じです。一回り大きな鉢に底石を敷き、根鉢を軽く崩して古い土を落とし、傷んだ根は切り取ってから植え付けます。植え替え直後にタップリの水を施します。(株が生長して大きくなると夏に枯れることがあるので、挿し芽で作り直すのがよい)
- 地植えの場合、基本は必要ありませんが、無事に冬越しができたとしても、株の元気がなくなり花数も少なくなるのでコンテナ栽培がお奨めです。
- 株分け
- 適期は、3月~5月、9月~10月です。
- コンテナ栽培の場合、1~2年に1回は堀り上げて株分けしましょう。植え替えの際、同時に作業しましょう。
- 挿し芽
- 適期は、4月~6月、9月~10月です。やや堅くなった茎の先端を5cm程の長さで切り取り挿し穂にします。下葉を取り除き、1時間程水揚げします。挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。
- 本来、短命な多年草で株が大きくなると枯れやすくなります。新しい株を、挿し芽で作り直しておくと安心です。
春から晩秋まで長く開花する
- 水やり
- コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。過湿に弱いので、休眠期(冬越し中)は控えめに施し、やや乾燥気味に育てましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)朝のうちに水やりをするのがベストです。
- 地植えの場合、降雨のみで基本的には必要ありません。
- 手入れ
- 夏の剪定→夏季の高温多湿が苦手なので、花後の6月中旬~7月上旬に風通しをよくするために不要な枝葉を切り戻しましょう。梅雨の終わる頃に切り戻すと、秋に再び花を咲かせます。
- 夏の日差し→夏は強い日差しを避けるために、風通しのよい涼しい半日陰などへ移動させましょう。
- 冬は霜に当てない→やや耐寒性はありますが、晩秋になったら、軒下などに移動させて霜に当たらないようにします。凍結する程の寒さの場合は室内へ入れましょう。
- 地植えの防寒対策→マルチングをする(植物の株元の地表面を覆うこと)枯れた葉や茎を取り除き、株元を腐葉土やバークチップなどのマルチング材で覆って寒さから守りましょう。
- 病気→特になし
- 害虫→アブラムシ、オンシツコナジラミ
- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みますが、夏は涼しい半日陰で育てましょう。
- 西日や真夏日の直射に当たるのを避けましょう。コンテナを移動してやりましょう。
- 地植えの場合、植えつける前に場所の環境をチェックして、それでも日当たりが厳しい場合は、寒冷紗などで直射日光を遮るようにします。