スイートアリッサム 季節の花-枝が横張りになるので花壇に適する-イパネマおやじ
- スイートアリッサム (Sweet alyssum) は、地中海沿岸原産の多年草です。本来は多年草ですが、日本の高温多湿に弱く、夏には枯れてしまうことが多いので、一般的には秋にタネを蒔いて春に開花する、秋まき一年草として扱われています。
- 花期の春になると、茎頂部に花序を見せ、花径5mm程の白色の小花を多数咲かせ半球状に密生します。草丈は10~40cmで、株元から次々と枝分かれして横へ広がります。花色は、白、ピンク、赤、紫色など多彩な花色があります。
小花が群生して長く咲く
- 分類:アブラナ科ニワナズナ(ロブラリア)属 / 原産地:地中海沿岸
- 別名:ニワナズナ
- 学名:Lobularia maritima
- 英名:Sweet alyssum
- 園芸分類:一年草あるいは多年草 / 耐寒性(弱い)、耐暑性(弱い)
- 草丈・樹高:10~30cm
- タネまき:9月中旬~10月
- 苗の植え付け:11月~3月(厳寒期を除く2月下旬~3月)
- 植え替え:11月~3月
- 挿し木:5月または9月
- 開花期:3月~6月(9月下旬~11月上旬)
- 栽培方法:地植え、コンテナ(鉢植え、プランター)
- 注:記載している各適期は温暖地(中間地)での目安です。タネまきや苗植えの適期を表示していますが、大まかな目安です。
- 特徴
- 本来の原産地である地中海沿岸の周辺から、世界の温帯の広い地域に分布しています。アリッサムの名前で呼ばれることがありますが、本種が以前はミヤマアズナ(Alyssum)属に分類されていた名残です。現在の正式な分類名称は、ロブラリア・マルティマ(Lobularia maritima)です。
- 本来は多年草ですが、高温多湿に弱いので一年草として扱われます。夏を越せる地域や環境では、切り戻して夏越しもできます。タネから育て直したほうが、花色や葉色などが美しくなるようです。こぼれダネでも育ち、家庭での栽培はやさしいといえます。花色は、白色の他にオレンジ色、ピンク、紫、赤色などもあります。
- 現在アリッサムと呼ばれ流通しているのは、アレチナズナ属に分類されています。
酸性土壌を嫌います
- 用土
- 酸性土壌を嫌うので、地植えの場合は苦土石灰を混ぜ込みます。
- コンテナ・鉢植えの場合、市販の草花用の培養土または赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。
- 地植えの場合、植え付けの2週間程前に、深さ30cm以上に土を耕して苦土石灰(1㎡当たり100~200g)を混ぜ込んで中和しておきましょう。さらに、植えつけの1週間程前に、腐葉土か完熟発酵させたバーク堆肥などを(1㎡当たり2~3kg / 2~3割位の配合比率)混ぜ込んでおきます。(更に水はけの悪い土壌は、川砂などを1~2割混ぜ込む)
- 肥料
- コンテナ・鉢植えの場合、植えつけの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3~6月 (夏を越せたら9月下旬~11月に開花する)の開花期に、2週間に1回のサイクルで液体肥料を施します。
- 地植えの場合、植えつける前に元肥として有機質肥料とチッ素・カリウム・リン酸の三大要素の他にミネラル分を補充するために堆肥を混ぜ込んでおきます。定植後の施肥は、3~6月 (夏を越せたら9月下旬~11月に開花する)の開花期に、2週間に1回液体肥料または速効性化成肥料を月1回のサイクルで施します。
- タネまき
- 適期は、9月中旬~10月中旬です。発芽温度は15~20℃、箱まき又はポットまきにしてタネが軽く隠れる程度に覆土します。本葉が3~4枚になったらポリポットに仮植えして、根が回ったら根鉢を崩さないように定植します。
- 植え付け
- 苗の植えつけ適期は、11月~3月です。(厳寒期を除く2月下旬~3月)
- 「用土」と「肥料」の項目で準備した土壌に植えつけていきます。
- コンテナ・鉢植えの場合、60cmプランターに3~4株を目安に植えつけます。
- 地植えの場合、株間は20~25cm間隔で植えつけます。秋にタネをまいた場合、花が咲き始めたら植え替えましょう。
- 植え替え
- 日本の高温多湿に弱く、夏には枯れてしまうことが多いので、基本的には植え替えの必要はありません。無事に夏を越した場合は、秋にも花を咲かせます。
- 挿し芽
- 適期は、5月・9月です。茎の先端を5~8cm切って、清潔な用土に挿します。(赤玉土・小粒と軽石・小粒を混ぜ合わせた用土)
高温多湿の環境を嫌う
- 水やり
- コンテナ・鉢植えの場合、土の表面が乾いたらタップリと水を施します。
- 手入れ
- 切り戻し:春の開花後や、夏を越せた場所では秋に伸びすぎて株姿が乱れたら刈り込みます。
- 花がら摘み:花後の花序は早めに切り取りましょう。
- 病気→菌核病 地際部の茎が侵されやすく褐色に軟化して腐る。綿毛状の白いカビが生える。
- 害虫→アブラムシ 春先に発生しやすい
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- 日当たり
- 日当たりのよい場所を好みます。
- 夏越しが出来た場合は、西日や真夏日の直射に当たるのを避け日除けをしましょう。コンテナ・鉢植えは移動してやりましょう。