ゲンペイカズラ 季節の花-赤と白のコントラストが美しいつる植物-イパネマおやじ

  • ゲンペイカズラ (Bleeding glory-bower) は、5月頃になると枝先に円錐花序を見せ 赤色と白色の花を咲かせます。実は、五角形の白色の部分は萼で、赤色の部分が花弁になります。つる性常緑低木で寒さに弱いので、地植えの場合は温室栽培であれば可能です。(※ 萼とは:花冠を外側から包むようにしている部分のこと)
  • 本来は、常緑ですが寒過ぎると葉を落とします。寒さに気をつて管理すれば大丈夫です。国内では、中間地(温暖地域)でも、地植えで育てるのは難しいので、このページでは、温度環境により移動可能な鉢植えでの育て方を記載しています。

ゲンペイカズラ

支柱を立ててつるを誘引する

  • 分類:シソ科クサギ属 / 原産地:西アフリカ
  • 別名:ゲンペイクサギ、ゲンペイボク
  • 学名:Clerodendrum thomsoniae
  • 園芸分類:非耐寒性常緑低木(つる植物) / 耐寒性(弱い)、耐暑性(普通)
  • 草丈・樹高:50~500cm
  • 苗の植え付け・植え替え:5月~6月
  • 挿し木:5月~9月
  • 開花期:5月~9月
  • 栽培方法:コンテナ(鉢植え、プランター)
  • 特徴
  • ゲンペイカズラは、西アフリカ原産のシソ科クサギ属のつる性常緑低木です。支柱や、他の物につるを絡ませながらあ上に伸長していきます。鉢植えで剪定をすれば50cm程から最長500cm程につるを伸ばします。開花期は初夏から秋の間で、五角形の袋状になった白色の萼と、赤色の花弁の組み合わせが美しい花です。日本へ渡来したのは、明治時代とされています。植物園の温室などで、赤と白色の美しいゲンペイカズラを見かける機会は多いと思います。非耐寒性で寒さに弱いので、鉢植え栽培が一般的です。アサガオの栽培に用いられる、行灯仕立ての支柱を使うと誘引が簡単です。
  • 近縁種 (園芸品種の仲間)
  • ベニゲンペイカズラ(Clerodendrum × speciosum)→ゲンペイカズラとベニバナクサギ(Clerodendrum splendens)の交配で作出された園芸種です。シソ科クサギ属の蔓性常緑低木。樹高・つる長は150cm程、白い萼片に赤花を付ける。ツボミの際萼は白だが開花すると淡紅色に変化する。花径2cm、開花は5月~9月。

非耐寒性常緑低木

冬期の水やりは控えめにする

  • 用土
  • コンテナ・植木鉢の場合、市販の観葉植物用培用土、または赤玉土(中~小粒)5:ピートモス3:川砂2:(他には、赤玉土7:腐葉土3:)の割合で混ぜ込んだ土を使います。(用土に市販の培用土を使う場合、あらかじめ元肥が混ぜ込んである場合があるので、確認してから元肥の調整をします)
  • 肥料
  • コンテナ・植木鉢の場合、植え付けの際に用土の中に元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます。鉢底石を敷いて、苗を定植後の追肥は、生育期間中の4月~9月の間、1~2ケ月に1回緩効性化成肥料を置肥、加えて月2~3回規定量に希釈した液肥を施します。

シソ科

  • 植え付け・植え替え
  • 適期は、5月~6月です。根詰まりを防ぎ通気をよくするために2~3年1回を目安に植え替えましょう。
  • コンテナ・植木鉢の場合、一回り大きな鉢に鉢底石を敷き、「用土」と「肥料」の項目で準備しておいた土をコンテナに入れます。根鉢の根を傷めないように根鉢を1/3程(軽く崩す程度で)崩して、傷んだ根は切り取ってから植え付けます。根を土になじませて定植したら、植え付け直後にタップリの水を施します。
  • 寒冷地で地植えしている株は、霜の降りる前の10~11月中に地中から掘り上げて、鉢上げします。(鉢植えにして屋内などで冬を越させる)
  • 挿し木
  • 適期は、5月~9月です。気温の高い時期の方が、成功率は高いです。
  • 新枝の先端から2~3節の長さで切り取り、挿し穂にします。挿し床の用土は、清潔で栄養分の少ないものが適しています。市販の挿し木用土、または鹿沼土、パーライト、ピートモス、バーミキュライトなど保水性のよいものを使いましょう。挿し穂は、1時間ほど水に浸して水揚げしておきます。挿し床の用土は、事前に水をかけて湿らせておきます。明るい日陰で管理して、発根を待ちます。(挿し木の詳細な手順 コチラ

西アフリカ原産

植物仕切り線大

寒さに弱いので5℃以上で管理する

  • 水やり
  • コンテナの場合、土の表面が乾いて白っぽくなったら、株の根元の土に、鉢底から水が流れ出るくらいタップリと施します。過湿に弱いので、休眠期(冬)は控えめに施しましょう。(表土が乾いてから2~3日待ってから)朝のうちに水やりをするのがベストです。
  • 手入れ
  • 支柱立て→つるが長く伸長するので、アンドン仕立てにして支柱をまとめると簡単です。(注:アンドン仕立て・アサガオ栽培によく使われている支柱)
  • 剪定→伸びすぎた枝は、誘引する際に剪定しましょう。(強い剪定は、開花期を避けた春か秋にする)
  • 置き場所→できるだけ春から秋は屋外に置きましょう。東向き、または南向きの日当たりのよい場所で、エアコンの室外機の風が当たらない場所。(風に当たるとハダニが発生しやすい)
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。
  • 冬の寒さに弱いので、屋内の最低温度5℃以上で管理します。日当たりのよい窓辺などに置きましょう。寒くなると、葉を落とすことがありますが根が生きていれば、春になると新芽が伸びてきます。
  • 西日や真夏日の直射に当たるのを避けて、夏期は午前中に日光の当たる半日蔭で移動させます。

植物仕切り線大